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加納朋子 / 講談社文庫 (2件のレビュー)
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NO Book & Coffee NO LIFE
97年の出版です。加納朋子さんはミステリー作家ですが、殺人事件とは無縁の「日常の謎」を解く展開が特徴と思っていました。 しかし本作は、美しく聡明な女子高生が通り魔に殺されたことから始まる、6編から…なる連作短編集でした。 章ごとに語り手が変わり、それぞれ小さな謎とその解決があります。そして、各章で登場人物が交錯し、最終章で大きな謎が解決される構成になっています。 ミステリーとしての謎・伏線回収に、スッキリしない感覚をもちましたが、人間心理の謎・深さ・共感の側面からすると、著者の願いが込められた温かい作品になっていると感じました。 全編を貫いて、女子高生本来の青春を謳歌する〝動〟と、ガラスのように脆く壊れ易い〝静〟にスポットを当て、「どうしようもなく独り」という揺れる心理描写は見事です。 ミステリー仕立ての文学作品として読むことをおすすめします。続きを読む
投稿日:2022.10.08
yoru
❇︎ 通り魔に刺殺されて一人の少女が殺された。 17歳の安藤麻衣子は成績も良く、周囲からも 慕われ、何不自由なく暮らす誰もが羨むような 美少女だった。 なぜ麻衣子は、殺されてしまったのか。 犯人が捕…まらない中、執り行われた葬儀で 野間は一人の女性と出会うが、その女性は 娘の直子が通う高校の養護教諭の神野だった。 クラスメイトの死、極度の不安と緊張のせいか 言動がおかしくなった直子。 野間は偶然あった神野に助けを求めて相談する。 誰もが羨望する麻衣子は何を考え、過ごし、 その短い人生を生きてきたのか。 野間と娘の直子、神野を話の軸に据えて、 混沌、矛盾がない混ぜになった麻衣子の 心理に迫ります。 一つひとつの話が連なり絡むミステリー。 続きを読む
投稿日:2022.06.04
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