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平井伸治 / 中公新書ラクレ (4件のレビュー)
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総合評価:
ABAKAHEMP
やってることは大きな、小さな県の奮闘
早期検査・早期入院を原則とし、感染者が出ればローラーでPCR検査をかけて囲い込む、積極的疫学調査を実践する県の取り組みと、小ささや弱さを逆転の発想で強みに変える戦略を紹介している。 印象に残ったのは…、鳥取中部地震後に行なった県による、きめ細かな支援の広がり。 規模は大きいが特徴的な揺れ方で倒壊家屋は少ないが国からの支援が一番得にくい一部損壊家屋に対して、現行制度に囚われず損害の程度に応じて切れ目なく助成し、無利子融資が救済とならない零細向けに新たな補助金を創設し、そこからも取り残される家屋に福祉的アプローチで手を差し伸べている。 災害の現場から実情に即した対応を、柔軟に行なっていく姿勢が、現在の感染症対策にも生かされているのだろう。続きを読む
投稿日:2021.04.29
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父親目線で選ぶ絵本など♪
鳥取県のチャレンジの概要がわかりました。首長が施策の背景や想いを、このように情報発信するのは良いことだと思います。
投稿日:2022.02.21
わたくみ
いつもダジャレばかり言ってる面白い人だなぁという印象だったのが、県知事としてものすごく前向きに鳥取のことを考えて動いているのだなあと本を読んで改めてわかった。 鳥取から離れてだいぶ経ちますが、鳥取に帰…りたくなりました続きを読む
投稿日:2022.01.02
DJ Charlie
個人的には「縁薄い?」という感の鳥取県で、「県として人口が最小の55万人程度」ということさえ、ハッキリ知っていたのでもなかった。 そういう「知らない地域」であるが故に「その地域の県知事が綴った」という…本の存在に気付き、興味を覚えて紐解いた。 本書の御蔭で、「知らない地域」の様子、何処にでも在る「今日の様々な課題」と向き合う地域行政の仕事、そしてそれを見詰めて仕事に勤しむ著者という人物を知ることが出来た。少し夢中になり、休日に時間を設けて、一気に読了に至ってしまった。 昨今の“感染症”の問題を巡る対応に関する話題にやや大きめな紙幅が割かれているが、そこに留まらない。災害復旧や文化発信や教育の取組み等、今日的課題に関する様々な話題が展開している。が、一貫しているのは「現場を見詰めて、率直に“出来る?”とか“出来そう?”を見出す」ということかもしれない。更に、“感染症”の問題で何やら世の中がガタガタしてはいるものの、それを所謂「パラダイムシフト」とでも捉え、「何か新しい動きが産まれるかもしれない時代変化」という程度に認識して未来を見詰めようかというような考え方も示唆されていたと思う。 著者は「鳥取県にスタバはないが、スナバなら在る」と発言して話題になったということが在った。「スナバ」というのは「砂場」で、鳥取砂丘を示唆している訳だ…その件にも本書では言及が在る。スタバこと<スターバックスコーヒー>の店舗が47都道府県で最後の出店となった鳥取県であったそうだが、この発言が契機となって、地元で<スナバ珈琲>という店が起こったという笑い話のようなことも在った。 この「〇〇はないが、△△なら在る」という程度に考えるということが、地方では存外に大切なのかもしれない。方々の都道府県で視られる有名チェーンの店が無くても、他所には無い著名な大砂丘なら在って、それは他の何処にも無いじゃないかと言い放ってみている訳だ。 こういうのは「現場を見詰めて、率直に“出来る?”とか“出来そう?”を見出す」というような、一貫した姿勢が導き出す言なのであろう。或いは「出来ない(=無い)を挙げるのではなく出来る(=在る)を見詰めよう」ということになるのかもしれない。そしてこういうのは、“鳥取県”に限ったことでもないのかもしれない。 好い一冊に出遭った。広く御薦めしたい。続きを読む
投稿日:2021.07.18
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