【感想】2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ

ピーター・ディアマンディス, スティーブン・コトラー / ニューズピックス
(158件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
36
70
32
6
2

ブクログレビュー

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  • ISSP Library

    ISSP Library

    物性研の所内者、柏地区共通事務センター職員の方のみ借りることができます。
    東大OPACには登録されていません。

    貸出:物性研図書室にある借用証へ記入してください
    返却:物性研図書室へ返却してください

    投稿日:2024.02.09

  • Treasoner

    Treasoner

    前著の題名通り楽観主義的な未来予想だが、夢があって良いなぁ〜と思った。革新的技術がコンバージェンス(融合)してさらなる加速をもたらす。その破壊的な成長産業に乗っかれないと恐ろしい目をみるのでは・・とも感じた。しかし運用する人間は変化を嫌う生き物だし、ここまで全面的に大衆は受け入れないだろう。バーチャルの世界に没頭するなんて廃人みたいなものに思えるし。EVの加速はハイブリッドなどで太刀打ちできなくなった欧米勢が自動車産業の主導権を取り戻すため施策したものであって、環境への配慮って動機は一部のはず。中国勢のEV攻勢で欧州も姿勢に変化が出ている。確かに航続距離は増えてるが冷暖房とかも考えるとまだまだ。車を所有する時代は終わって空飛ぶドローンが活躍とか、ハイパーループとかって言うが、車みたいに転がさずに飛ばしたり、さらに超高速でモノを動かすってのは現状より膨大なエネルギーとコストかかってしまうのでは?そこの技術的な背景は要説明では? あと核融合の開発について触れられてないのも疑問に感じた、専門外だったのかな。これまで軍事技術が民間に応用されるケースが多かったがこれからはどうなのだろう。ロボットがどんどん拡大していくと言っておきながら、13章でBMWが完全自動組立ラインを人間とロボットのチームに置き換えると生産性が85%向上したことを紹介してる。どっちなんだ?
    金融革命が産業革命をもたらしたように、今は資金集めの方法も多様化してスタートアップ企業にすごい投資が集まってる。バクチみたいだが中には当たりも出るだろう。
    やはりAIをいかに活用して取り込んでいくかが一番面白かった。
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    投稿日:2024.02.07

  • nirota0703

    nirota0703

    ■評価
    ★★★☆☆

    ■感想
    ◯2020年の時点での10年後予想される未来を書いたもの。
    ◯物理化学のテクノロジーの進歩は、そこまで急激になるかは疑問だが、AI活用については現状加速している状況だと認識している。

    ◯福島原発のはなしで、ロボットが稼働困難な理由が間違っている。アクチュエーションが難しいのではなく、半導体が放射線で壊れて(ON/OFFスイッチがうまく機能しなくなり)センサやメモリがやられるから なはず。ホンダもボストン・ダイナミクスも関係ない。

    ◯本だけではなく、自分の肌で未来を予想して動いていくことも重要だと感じた。
    ◯テクノロジー視点からの変化の有りうる変化を見ている。本書では人文科学的な視点が大きく抜けていると感じた。つまり歴史的背景、責任の所在、文化である。リープフロッグが発生するならわかるが、これらの積重ねが、ある意味足かせになる状況の解説がされていなかった。
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    投稿日:2023.12.03

  • Masaya

    Masaya

    エクスポネンシャル技術が世の中にどう影響するか洞察している。かなり広い産業(ジャンル)について書かれているの広い視点で見られてよい。
    変化を点で捉えがちだが過去や現在起きている事を動的に理解するには参考になった。続きを読む

    投稿日:2023.11.12

  • rafmon

    rafmon

    コンバージェンス(融合)により、テクノロジーは指数関数的に加速して進化する。融合する事で、破壊力は桁違い。量子コンピューター、ai 、ロボティクス、ナノテクノロジー、バイオテクノロジー、材料科学、ネットワーク、センサー、3Dプリンティング、ar、VR、ブロックチェーンなど。これは凄い話だが、何やら現実感もある。

    例えば、ドローン実現するにあたり起こったイノベーションの一つが、分散型電気推進力。新しいタイプの電磁モーター、これにより極めて軽量で静音で重量物を運べる。もう一つはフライトシミュレーションを行うための機械学習の進歩。耐久性があって安全な部品を作るための材料科学のブレイクスルー。製造技術としては3Dプリンティング。技術の進化が組み合わさる事で、飛躍する。

    スマートダスト(賢い塵)という、米粒よりも小さなセンサーを世界中にばらまく。都市、自然、個人のデータを収集して役立てようという考え方に基づいており、光、温度、振動、磁気、化学物質等、センサーで取れるデータが収集の対象となる。

    ペロブスカイト(灰チタン石)は光に敏感なクリスタルで最近登場した新材料だが、太陽光の変換効率は66%に達する。パネルの効率を2倍にできる。量子ドットの事だろう。

    老化制御の切り札として、老化細胞を除去する薬(セノリティクス)が世界的な注目を集めている。

    バイオミミクリーと言う生物模倣。果物や野菜にはもともと腐敗を防ぐメカニズムが備わっていて、それは水分を閉じ込めるための脂肪酸でできた表皮。人工的に表皮を作る方法を開発してそれを食品のコーティングに用いる。これによりアボカドは柔らかくなるまでの期間が60%伸びる。既にアメリカの主要スーパーのほとんどが取り扱っている。

    溶融塩で作られたフロー電池はリチウムイオン電池より高額だが充電サイクルはリチウムイオン電池が1000回に対してフロー電池なら10,000回までの10時に耐えられる。

    VRはフロー状態に入りやすく新しい情報を覚えたり記憶する能力が高まる。国防総省の調査ではフロー状態の兵士は230%早いペースで学習買ってきた。教育に非常に向いている。

    ワクワクする話が満載な楽しい本。
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    投稿日:2023.10.14

  • ちむさーちょい

    ちむさーちょい

    このレビューはネタバレを含みます

    この本はテクノロジーの進歩が等比級数的=エクスポネンシャルに加速し、世の中がより便利になるという前提になっている。実際、本書は2020年12年に出版されているが、当時書かれていなかった技術であるチャットGPTが2年後に出現し爆発的なインパクトをもたらしている。

    テクノロジーの進化は加速し、買い物、広告、エンタメ、教育、医療、保険・金融、食料と我々の生活のあらゆる側面に影響をおよぼすようになる。言い換えれば我々の社会のあり方を変え、人間の生き方を変えるという事でもある。予定を入れるとAIが必要な服を提案し、その中から気に入ったものを選択すると3Dプリンタが作成したものを翌日に配送する。そして、自動運転の自動車が出発予定時間には玄関の前で待機しており、前日に届いた服を着て車に乗り込むだけ。到着までは車中で仕事の準備をしたり映画を見たり、眠ったりと自由に過ごせる。そんな未来が例として描かれている。数々のSF映画で描かれていたような未来が現実となるという事である。

    一方で見落としているのが、便利になる反面で人間が何も考えなくなる、つまりバカになっていくという事の弊害である。技術の進歩によって使える時間の余剰が生じ、その時間をより生産的な事に使えるようになるという議論も存在するが、実際にはその時間をゲームなどの非生産的な活動に使う人間が大半になるであろう事は想像に難くない。退廃的で考えなくなった人間が世の中に何十億人と溢れた社会の行く末については本書では触れられていない。

    空恐ろしいのは、自分の精神や意識をデジタル化し、物理的な身体からバーチャル世界にそれらを移す事が可能となったとき、それを選択する人間も出てくるであろうという予測である。そうなってくるともはや人間とは何ぞやという哲学的な問題が出てくる。

    本書が指摘する社会の変化の加速には議論の余地は無い。読み応えのある本ではあったが、その先に待ち受ける人類の未来が明るいものであるという希望が感じられなかった。

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    投稿日:2023.09.26

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