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久坂部羊 / 講談社文庫 (15件のレビュー)
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総合評価:
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ち
このレビューはネタバレを含みます
著者は阪大医学部卒の医師。 著者自身が疑問に思っているのであろう、行き過ぎた医療行為に一石を投じる趣旨の小説。 短命の医師の家系のそれぞれにスポットライトが当てられるオムニバス。 ある者は死に怯え続け、死を救いのように考え、同じような希死念慮に囚われた恋人に"救済として"安楽死させられる。 ある者は、自身が見てきた延命医療行為に対する疑問から、自身の病気には一切治療をせず病死する。 ある者は、自身が長年推し進めた、がんの検診、切除手術、あらゆる延命のための治療を自身のがんにも徹底的に適応し、壮絶な末路を辿る。 最終話は遠くない未来。医療は発達し、延命治療も同じく進化。無理矢理医療により生かされて"生きているだけの物"になった人々は簡単に死ねなくなってしまう。。。 別の方が書いた本で、がん検診は意味がない(進行性なら発見して治療しても結局死ぬ。進行性でないなら発見が遅れても命に関わらない。むしろ発見することにより無駄な治療(投薬や切除)で体を傷つけ、余命を縮める)と主張していた本を思い出した。 本書の中でも言及されていたが、医療だってその時代で正しいとされていても後年、誤った治療法だったとなることもある。専門家でもない私たちが正しい選択をすることなんか出来るわけがないし、こういう本を読めば読むほど正解(なんてないけど)が分からなくなる。
投稿日:2024.01.28
おんぷ
超高齢化社会、人生100才まで普通に生きる近未来小説。 現役ドクターが描く専門用語も多いストーリーだけど毎作品考えさせられる。本当に 長生きは幸せなのか?簡単に死ねない時代ってなんか恐ろしいかも
投稿日:2023.03.02
pomet
うーん、医者にはなりたくないなあ、と思った。いや、なれないけど。 現在から過去に遡り物語がつながったと思ったら、近未来の話になったのはなかなか面白い。
投稿日:2022.08.30
いなえしむろ
ミステリー仕立てだけど延命処置と高齢社会のSFでもある 楽しかったというより、自身の行く末を考えてしまう物語だなぁ。死にたくはないけれど、自身を見失ってまでと思う。できないことが増えてきて、新しくで…きることがなくなっていく。何か新しいこと考えないとなぁ。続きを読む
投稿日:2022.06.18
muffin
小説というよりお医者さんが思う本音 長生きがいいという時代が終わりどうやって死を迎えるか、考えなければいけない時代になる わざと不健康な暮らしをして寿命を縮める時が来るかも… がんを切って意識を…戻さず亡くなると訴えられ、何もしないで亡くなると何故手術しなかったか、訴えられる 続きを読む
投稿日:2022.05.04
pupunao99
代々若くして死を迎える医師の家系土岐一族。 祝葬・真令子・ミンナ死ヌノダ・希望の御旗・忌寿 の5つの短編集のように描いているが、4番目までは土岐一族の一人ずつが主人公で、死までの物語となっている。…長編好きの自分には、気持ちよく入り込めないばらばらな世界だった。 希望の御旗は、この作者の『悪医』にもあるように、ガン治療(根治を目指す治療と、治療によって命を縮める矛盾)の難しさを改めて感じる。 最後の話、忌寿で、西暦2068年の世界にとんで、一つの大きな物語として納得できる気がした。 病の診療、死、寿命、長生き、それらを考えさせるこの作者らしい作品。 続きを読む
投稿日:2022.03.27
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