【感想】ジェイムス・ジョイスを読んだ猫

高橋源一郎 / 講談社文庫
(3件のレビュー)

総合評価:

平均 3.3
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ブクログレビュー

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  • キじばと。。

    キじばと。。

    著者の比較的初期のエッセイなどを収録している本です。

    本について書かれた文章が多いのですが、ときには音楽やマンガ、テレビCMにも触れられています。どこまで本気で書かれているのか判別しがたいエッセイですが、現代詩の直面している困難に触れたり、橋本治と吉本隆明の共通性を指摘したりと、ときおり示される鋭い著者の批評眼に目を開かされます。

    「わからない方の現代詩が、世界と自分との関係のわかりにくさを表現していることがわかるのに、わかる方の俳句が、そんなにも直ぐわかってしまう作者の心像がわからない」という鋭い指摘に一瞬虚を突かれたようになってしまいますが、そのあとに「俳句を詠む人口が凄まじい勢いで増えているという話を聞く時(詩や小説などものの数ではなく)、ぼくが思いうかべるのは、無数の無名の作者たちによって清算される膨大な句の左側にある筈の(見えない)鑑賞文の存在である」と解説がなされているのを目にして、桑原武夫の「第二芸術論」以来の例の批判か、と安心させられたのもつかのま、「それはどこか、全ての軍人の魂が休むことになっている靖国神社を連想させる」という危険な言辞がつづけられるところなど、著者の面目躍如といった感じがします。
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    投稿日:2021.05.02

  • nu-nu

    nu-nu

    面白い人の書く与太話は間違いなく面白い、といういい例。多少冗長かつ自己満足気味なところはあるけれど。

    投稿日:2014.03.24

  • ストラブ

    ストラブ

    〜人がある「流行語」に到達する経路には二通りある。一つは、自らの意思と欲望でたまたまソコへ到りつくことであり、もう一つは、それが流行語であることを知って、わざわざやってくることである〜  紛れもなく本物は前者であるのだが、「流行語」という言葉自体は後者によって作られるという逆説が同時におこっている。続きを読む

    投稿日:2007.09.05

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