日本史サイエンス 蒙古襲来、秀吉の大返し、戦艦大和の謎に迫る

播田安弘 / ブルーバックス
(30件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
7
17
4
1
0
  • ブルーバックスで歴史を説く!

     いやー実に面白かったです。事実は事実として、それを科学的に数値で検証するというのは、これまでなかなかなかったでしょう。何しろ書いている人が本物のエンジニアなのですから、その分析の仕方がまさにサイエンスでありました。
     一番面白かったのは、蒙古襲来かな。秀吉の大返しについては、新しい歴史的事実も出てきているので、今後数学的分析も変わってくるかもしれません。
     大和については、完全に当時の技術者に対するオマージュですよね。恥ずかしながら、あの映画『アルキメデスの大戦』で戦艦の図面をすべて描いたのが筆者だったは、まったく存じ上げませんでした。素晴らしく美しい図面だったことだけは、記憶に残っています。公共事業もそうですが、計画時点と完成時点では、状況が変わってしまうことは、よくある話です。零戦にしても、この大和にしても、当時の日本の技術者の力量は、なんら世界と比べて遜色はなかったのでしょう。ダメだったのは。。。。
     そして、最後の章のタイトルは「歴史はくりかえされる」です。著者が一番言いたかったのは、実はこの章だったのかもしれません。新型コロナに対する日本政府の対応についても、科学教育についても論じておられます。今後どうするのか。それは我々にかかっているというわけです。大和は二度沈んではならないのです。
    続きを読む

    投稿日:2020.12.03

ブクログレビュー

"powered by"

  • nuhuaueo0

    nuhuaueo0

    このサイトでのプレゼント企画に釣られて購入。船舶設計をされている著者が、その独自の視点から「蒙古襲来」「中国大返し」を考察した前半と、戦艦大和についての持論を展開した後半に分かれる。特に前半部分は面白く読めた。これらの考察から「兵站」ってこうやって考えるのかと、色々と勉強になった。戦艦大和については、個人的には同意できない部分もあるが、こういう考え方もあるのかという意味で参考になった。続きを読む

    投稿日:2021.09.30

  • wasserbaumerin

    wasserbaumerin

    船の専門家の視点で歴史の謎に迫る。単純に兵士の人数や船の数だけでなく、実際に動かすときに何が起きて何が必要なのかを説明。「AHP」や「ランチェスターの法則」のような検証方法や、実際の地図やデータを用いると通説では確かに説明しきれない部分が出てくるため見方が変わって議論のもとになると思う。また「アルキメデスの大戦」を読みたくなってきた。続きを読む

    投稿日:2021.09.28

  • ktymknj

    ktymknj

    (借.新宿区立図書館)
    3つの歴史的謎を工学的見地から論じたもの。いろいろと細かい計算を積み重ねて歴史を違う面から解き明かそうとしている。確かにそういう面から飲み方も必要だろう。現状での問題点としては前提となる根拠部分の歴史的理解が不足していると思われること。たとえば大返しで、人の歩行速度の基準を4km/時と考えているが、それは現代人で当時の人たちはもっと早かったはず。江戸期の旅人でも急ぎであれば一日40キロぐらいは歩けたようだ。その辺からちゃんと歴史的知識を確認して行かないと論だけが浮いてしまう。面白い見かたではあるが今のところ独善的部分が多いといえるだろう。あと、日本史サイエンスという題は大げさすぎだと思う。
    一般的に理系の人が歴史関係を語ると歴史知識不足のためちょっとおかしなことになりがち。一方歴史関係の人は理系にはあまり興味がない。その辺をうまく関連付けられるようにすればもう少し研究は進むと思うのだが。
    続きを読む

    投稿日:2021.09.17

  • masamzo

    masamzo

    日本史の謎を船の科学で仮説、検証し、読み解く意欲作。教科書、小説で語られる、あの歴史がリアリティを持って、ベールを脱ぐ。続編もあれば、読みたい。

    投稿日:2021.09.03

  • けけんけん

    けけんけん

    ・元寇で元軍は攻めていたにも関わらず、何故か進撃せずに一夜にして兵を引き、その夜に台風で難破した。こう書くと確かに神風神話を感じさせる。これを人員や船の規模などを勘案し、科学的に推測したその説を理解したら、全く妥当な状態だったと感じる。改めて数値的論理的説明の力を知った。
    ・通説、伝説の前に、巨大な数字のリアリティ、物理的なリアリティに目を背けない。
    続きを読む

    投稿日:2021.06.04

  • kojirok1222

    kojirok1222

    造船技術者の目から、日本史上の伝説?を検証してみた本。

    蒙古襲来についてはとても納得できる。

    秀吉の大返しは、手段としての海路はそうかなと思うが、信長の悲報から即座に行動できた背景については本書の対象外とされてしまった。

    戦艦大和(や当時の軍艦一般)の構造的欠陥について専門的視点からの指摘はされているが、本項での著者の問題意識はむしろ戦艦大和の戦略的使われ方にあるようで興味深い。
    続きを読む

    投稿日:2021.05.27

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

本棚の開き方(スマートフォン表示の場合)

画面左上にある「三」ボタンをクリック

サイドメニューが開いたら「(本棚アイコンの絵)」ボタンをクリック

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。