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柳田邦男 / 講談社文庫 (3件のレビュー)
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モゲラ
大韓航空機撃墜事件を様々な角度から描くノンフィクション。 上巻は、事件をめぐる対ソ方針が日米でいかに調整されたかや、国連安保理、宣伝における攻防など。 情報公開を武器にする米国と、偽情報を宣伝するソ連…という構図は、ウクライナ戦争前後にも米露間で見られたものを想起させた。 日米とも、一過性の事件として処理しようとしたことなどもなるほど。 あとは、外務省の課長がソ連の国境警備隊長と話して感じた、この硬直的で非人間的な体制が悲劇を招いたのではないかという直感も、納得させるものがある。続きを読む
投稿日:2024.01.31
nakaizawa
(1994.06.03読了)(1991.08.21購入) 大韓航空機事件 (「BOOK」データベースより)amazon 大韓航空007便は1983年9月1日未明、ソ連のミサイルによって撃墜され、269…人の生命がサハリン沖に消えた。ショッキングな事態の中で、決め手となる情報を手にした日本政府は、かつてない情報コントロールによって、対ソ戦略のシナリオを固めていく。国際舞台の凄絶な情報戦争のドラマを描く。続きを読む
投稿日:2012.01.26
H.Sato
後藤田は警察畑出身だから物事の確認には裏付けを欠いてはならないという発想が体に染みついている。国際的事件について裏付けのないまま騒いだら国家の威信にかかわるばかりか相手国との外交関係にとんでもないヒビ…が入る。 「情報の扱い方、出し方はタイミングが大事」 情報処理の巧みさ、それが後藤田をして「田中派の知恵袋」にのし上げ、政治家としての地歩を築かしめた大きな要素になっていた。 ソ連は絶対に事件の責任を認めないだろう。謝るような国じゃない。しかしソ連が撃墜したんだという事実だけは何としてでも認めさせなければならん。こちらは証拠を持っているんだから。続きを読む
投稿日:2010.03.26
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