【感想】水壁 アテルイを継ぐ男

高橋克彦 / 講談社文庫
(8件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
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ブクログレビュー

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  • hanaken1219

    hanaken1219

    アテルイ(802年)の死から71年。元慶の乱をモチーフにしたフィクション。「炎立つ」の時代はこれより170年ほど後なので、「火怨」と「炎立つ」の間を継ぐという感じではないかな。
    登場人物は創作なので、ご都合主義な面も否めない。続きを読む

    投稿日:2024.01.07

  • ぱるこ

    ぱるこ

    このレビューはネタバレを含みます

    火怨の75年後、阿弖流為の曾孫 天日子が主人公。火怨と同じように、強く将の器である天日子と、知略に富んだ安倍幻水を中心に、物部が重要な導き手となってストーリーが進む。
    天日子と幻水は火怨の阿弖流為と母礼を思い起こさせるが、ひとつ決定的に違うのは、幻水が蝦夷ではなく都の人間だということ。都で冷遇されてきた幻水が、蝦夷と共に戦って初めて一人きりではなくなったと泣くシーンが熱い。風の陣や火怨で悲願を果たせずに散っていった多くが、全くの無駄ではなかったのだと感じられる。
    風の陣や火怨に比べてだいぶあっさりしているので、欲を言えばもっと読みたかった。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.07.20

  • nyan0620

    nyan0620

    平安初期、藤原北家が権力を独占し出した頃、圧政に苦しむ蝦夷と蝦夷に心を寄せるものが立ち上がる。

    民の将来のために礎になろうとする阿弖流為たちの壮絶な決意、単なる英雄譚とは異なる熱さとだからこその哀しさに心揺さぶられた身には、とても暖かい後日譚になりました。

    長さは半分ぐらい。そして、このラストはやっぱり心が安らぎます。阿弖流為たちもこのラストを暖かく見守っているかも。

    主人公は阿弖流為の地を引く天日子だけども、都で不遇をかこっていた才人・安倍幻水が加わり、やがて己の才を活かすためではなく蝦夷のために戦い、最後には蝦夷となる物語でもあります。
    続きを読む

    投稿日:2023.03.11

  • ハルカ

    ハルカ

    火怨の後に読んだからか、比較してしまった。
    アテルイを継ぐ天日子に、期待しすぎていたと思う。今にまで名が残っているアテルイの存在が大きすぎる。
    それでもやっぱり感動する、蝦夷の心。
    いいなあ。私もそういう風にありたい。続きを読む

    投稿日:2022.08.15

  • masazumi

    masazumi

    火焔の続編的な位置づけ。それから比べるとスケールは小さいものの、読了感はまだスッキリ。
    史料等もそんなにない地域なので、つじつまさえ合っていれば話は膨らむ。そんな小さく、あまり知られていない史実から、こんなに大きな物語を作ってしまうとは…
    物部氏ってまだそんなに権威があったっけ?とか、この人このまま奥州安倍氏につながるんだっけ?とか、色々と突っ込みたいところもあったが、物語として読むには十分に楽しめた。
    朝廷と蝦夷(そもそも自分たちをそう呼んでいたとも思えないが)の戦いはまだまだ続きそう…書いてくれないかな。
    続きを読む

    投稿日:2020.11.08

  • yappinkun

    yappinkun

    阿弖流為の死から75年後。陸奥を舞台とした元慶の乱を題材としている。阿弖流為の曾孫天日子を主人公に、軍師として阿部比羅夫の末裔である阿部幻水、物部の一族の纏め日明など、蝦夷らの誇り高い闘いを描く。

    投稿日:2020.09.13

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