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養老孟司, 山極寿一 / 毎日新聞出版 (19件のレビュー)
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bookaholic
『動物たちは何をしゃべっているのか?』というシジュウカラの言語を研究している鈴木俊貴さんとゴリラ研究家の山極さんの共著がこの度出版されると聞き、山極さん関連でこちらの対談本を思い出し読んでみた次第。 … まず、タイトルと装丁が良い。とてもシンプルでド直球。 そして出だしのプロローグから対談がいきなり始まっている。助走無しのスタートダッシュ。 それでいてストイックに生物学的な話だけが語られるかと思えば、社会論、教育論、日本人論などに話が及ぶ。タイトルに反して、人間について語ってることの方が多い。最早何でもあり。 虫やゴリラに関する知識を通して、我々人間を見つめ直す対談。ご年配のお二人だからか、「今の若い人は…」「今の世の中は…」と嘆き節が多く飛び出す。でも、知の巨人が子ども教育を憂えている姿は、その真剣な眼差しは、老人の戯言のように扱っていい類のものでは無い気がする。 これはなかなか予測のつかない本だった。続きを読む
投稿日:2023.08.01
guri
虫の養老先生、ゴリラの山極先生の対談。 お二人の頭の中から溢れてくる知識、言葉が興味深かった。 違う土地から移植した木の周りには、その移植したところにいた虫がついてくる、とは考えてみたら当たり前…なのだが、そこに思いがいかない。それだから無知な自然破壊をしてしまうのだな、と納得した。続きを読む
投稿日:2023.01.17
ungroun
このレビューはネタバレを含みます
養老先生は虫を観察して人間を考える。 山極先生はゴリラとともに体感し人間を考える。 地球上にいる生命の祖先はどのように生きたか、何億年単位で生命の先輩たちを調べたお二人が情報共有しながら、人間の立ち位置を整理した内容でした。 江戸時代にマタギによって根絶やしにされたサルの話しや、洗剤による鎌倉の川の汚染では下水道を整備して水がキレイになったら、元々居なかったフナを放流した話しなど、今の時代では信じ難い問題がなかったかのような日本なんですね。 日本文化は述語的な文化、西洋文化は主語的な文化。日本特有の生き方も考えさせられます。 ひとつ気になるのが、車社会は環境に良くないまではいいのですが、その代わりに水上交通と上空交通の提案は、結局、海の環境も空の環境も良くないのでは?と思いました。でもたくさん研究されてきた生き物については参考になりました。
投稿日:2022.11.22
はまだかよこ
東大の解剖学者と京大の霊長類学者の対談 非常に興味深い提言の数々 永年のフィールドワークに支えられた確かな信条 フムフムと読みました でも脳が緩んだ婆さんにはちょい難しいところも…… このままではあかんよね、人間、世界、地球 とはぼーっと考えていますが、 そうですね、 自然に入って行かなければ! 自然に体を預け、五感で感じようと! ≪ とぎすませ 野生の感覚 ヒトの危機 ≫
投稿日:2022.11.13
s4580
動物としての人間、日本人を考えたときに、当たり前だけど現代社会はとても不自然で、その不自然が歪みを生んでいるのは、誰しも感じるところはあると思う。そして、そんなときに自然の中にいる動物や虫たちのような…生き物、或いは田舎の生活などから学ぶことがたくさんあるのだなあ、と思わされる対談。学んだからといって、すぐに変えられるわけではないのだけど、それでも不自然さに気がつくだけでも価値があるのではないか。続きを読む
投稿日:2021.12.08
まーしー
Amazonセールで安くなっていたという理由だけで購入したが、ここ最近で1番面白かった。 人は物事に意味を見いだしたがるが、自然界から見ると意味がなんて存在しないことも多々ある。 無理に意味を見出そ…うとするから自分の都合の良いように解釈して作り替えようとする。 私自身、何かしらの意味を持って行動すべきと常に考えている中で、この考えは新鮮だった。続きを読む
投稿日:2021.10.12
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