【感想】スミス・マルクス・ケインズ――よみがえる危機の処方箋

ウルリケ・ヘルマン, 鈴木直 / みすず書房
(3件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • 観領

    観領

    新古典派経済学がいかに現実離れした前提に基づいて構築されているかを、やや戯画化している印象もあるが、鋭く指摘、批判して、主流派経済学において忘れられた3人の巨匠(タイトルの3人)を現代に甦らせようという警世の書。
    新自由主義を強力に推し進めて世界をグローバリズムに引き摺り込み、とてつもない格差社会へと陥らせたシカゴ学派の親玉ミルトン・フリードマンが、ノーベル賞授賞式のスピーチで、経済学の科学性を物理学のそれになぞらえたという逸話には笑えた。
    個人的にはケインズの卓越した現実感覚とバランスをあらためて学ばねばならないと感じた。
    続きを読む

    投稿日:2023.05.28

  • eisaku0330

    eisaku0330

    経済学の3大巨人の物語 著者の造形の深さも巨人並み
    近代経済学が問われている
    経済体制論はケインズで封印してしまった
    現在は「静的最適経済論」
    中世の宗教学と同じ、呪文の世界
    時代は間違いなく「資本主義経済体制」を問うている続きを読む

    投稿日:2022.07.19

  • villonfrancois

    villonfrancois

    アダム・スミス、マルクス、ケインズの生涯をたどり、彼らが見据えたものを再確認しながら経済の捉え方を考え直す試みである。現在の経済学が全くの無用の長物とは思わないが、あまりにもそれが幅を利かせすぎているのが問題だ。そういった意味で、著者の主張には一見の価値がある。続きを読む

    投稿日:2021.08.16

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