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Mikura, Minoru / メゾン文庫 (2件のレビュー)
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総合評価:
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みけ
一人で薬を作って生計を立てて、14歳とは思えないほどしっかりし過ぎている少女が、陰陽師の幽霊に憑かれて、白狼に懐かれて、少しずつ変化していく様子が微笑ましい。 ずっと一人に慣れていても、一人じゃないこ…とに慣れるのも早いですよね。 一人じゃないことに慣れてしまうと、一人には戻れなくなる。 短い章で構成されているのでさくさく読めます。 ちょっとした伏線があちこちあって、それもしっかり回収されるので、すっきり。 個人的には白狼がとても可愛い。 ここまで素直に感情を表現されたら、誰だって可愛くなると思いますが。 可愛いのにかっこよくて頼もしくて、彼がいれば安心だなと思える存在。 続きとかあるのかな。 この3人?の未来が見てみたい。 続きを読む
投稿日:2023.06.01
いこ
このレビューはネタバレを含みます
伏線が細かく用意されていて、それを丁寧に確実に拾っていった印象。 さり気ない一言だったり、以前登場した道具だったり。 「あ、これは後で回収するだろうな」と思っていたフラグをきちんと処理してくれるので、段々伏線探し、どう回収されるのかを予想しながら読むのも楽しい作品だった。 要は作りが丁寧でしっかり練られているという。 陰陽師の男の正体、訪れる客人の正体、亡き母の正体に主人公自身の正体。 しかも亡き母の正体にはもう一段回秘密があり……と、明かされる謎が次から次へと出てくるので飽きさせずに面白い。 メインキャラクターたちの会話のテンポもよく、漫才を見ているかのような楽しさがあった。 つくづく陰陽師の彼が不憫で仕方ない。 彼が何者か分かってからも不憫。 その不憫さが最後の最後で少し解消されたのも、不覚ながら泣きそうになった。 あれは確かに成仏してしまいそうだ。 式神どころか婿の座も狙っている見た目も性格もワンコな彼もまた可愛い。 てっきり恋愛には発展しないまま終わるかと思いきや、こちらも最後に少し嬉しい兆しが。 煩い小舅さえどうにかすれば、いい夫婦になれそうな二人である。 ただあの煩い小舅はいてなんぼだと思ってるので、あのままの三人組でいて欲しいとも思う。 独りぼっちだった主人公に何だかんだ騒動が起きつつも、家族ができる……そんな微笑ましい物語だった。 少し怖い妖も出てくるが、基本的にはほんわか、ホラーでは決してない。 家族愛の物語である。
投稿日:2020.03.14
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