【感想】閻魔堂沙羅の推理奇譚 金曜日の神隠し

木元哉多 / 講談社タイガ
(11件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
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ブクログレビュー

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  • りーり

    りーり

    閻魔堂沙羅シリーズ初の長編。 殺人者の子供という業を必死に隠しながら41歳のシングルマザーとして生きる新山律子。 娘との関係にぎくしゃくした毎日を過ごす中、自身の過去を詮索するものと出所した母が現れる。 日常を守るために犯した殺人、そして自らも何者かに殺されて・・・。 

     テーマは親子関係、それも殺人者の娘という特殊な関係。 奇しくも自分の娘に自信と同じレッテルを与えてしまった律子が閻魔堂で何を感じ、現世でどんな清算を取るのか。 長編に相応しい重厚なテーマと沙羅ちゃんの痛快な語り口、非常に読後晴れやかな作品。
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    投稿日:2023.06.04

  • こめ※まーく

    こめ※まーく

    初の長編ストーリー。
    いやミスに入るであろう、重いストーリーだった。
    初期から辛い内容なので読み進めていくことが大変だったが、一応キレイに終わったので良かった。
    人殺しの家族の苦悩に関する小説は他にもあるが、逃げ続けたことで数十年経った後にも苦労する主人公の話だった。

    自尊心が高いことも重要だが、それを周りに求めることで周りの人たちが苦痛に感じることを改めて思った。
    全体的に内容の重さとその後の周りの苦労の大きさを想像すると、スッキリするものではないためハッピーエンドが好きな者としては評価は高くない。
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    投稿日:2021.05.30

  • ao-neko

    ao-neko

    ついに長編。殺人犯の娘という汚名のもとで懸命に頑張り、現在の地位を築いた新山律子。人間関係にやや問題は抱えるもののそれなりに穏やかな生活を送っていた彼女に降りかかる過去からの災禍。孤立無援に陥りながらもなんとか現状を打破しようと奮闘する彼女だけど、ついには殺されてしまい。自らの生き返りを賭けたゲームに乗ることに、というのは前作までと同じ流れです。
    主人公が殺されること、そして自らを殺した犯人を推理しなくてはいけないこと、という物語の流れは同じで、読者にもわかっていることなので。長編だとそのあたりがだれてしまうのではないかと思いましたが。杞憂です。事件が起こるまでの部分が長いのは当然だけれど、律子の懊悩や苦悩に感情移入できてサスペンス感にぐいぐい引っ張られました。たしかに律子のキャラって、身近にいたら気詰まりだなあって思いますが。人一倍頑張ってるのがわかるだけに嫌いにもなれないんですよね。だからこそ彼女には運命に打ち勝って幸せになってほしい気分で読みました。
    ミステリとしては案外単純で推理のポイントとなるところも小粒ではあるのだけれど。案外気づけないものです。もっと思考力を鍛えねば。
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    投稿日:2020.12.19

  • 講談社タイガ

    講談社タイガ

    私には誰にも言えない秘密がある。私の母は――殺人を犯した。 過去を消しデザイナー業と子育てを両立する律子の前に、母に金を貸したという男と、縁を切ったはずの母が現れる。築いた地位と娘との日常を壊されてしまう――恐れた彼女は自宅で母を殴り倒してしまい、さらに数日後律子は刺殺される。誰が私を殺したの? 蘇りをかけた閻魔堂沙羅との推理ゲーム初の長編小説!続きを読む

    投稿日:2020.09.03

  • おじょー

    おじょー

    シリーズ6作目にして初の長編。育児放棄のあげく世間を騒がせた殺人犯になった母のせいで厳しい人生を送ってきた律子。過去を隠して仕事には成功したが娘の美久の反抗に悩まされる日々。そこに母の借金回収の為に川澄、さらに母本人までが現れ過去が周りに明かされそうになる。やがて律子は事件を起こし、その繋がりで刺殺される。事件の全容は?母娘関係や過去に苦しむ律子の背景ががっつり描かれていてその点では読み応えあった。しかし肝心の推理パートが何時もの10分設定なのでどうも都合良く繋げた印象。折角の長編だし沙羅の母や秘書官、もう少し出番あっても良かったかなー。続きを読む

    投稿日:2020.08.14

  • hanahotaru

    hanahotaru

    閻魔堂沙羅シリーズ、初の長編小説。短編、中編の際には省略されている部分が詳細に書かれている。そのせいでテンポが悪いなと感じてしまったが、最後まで読むと、その部分が必要なかったわけではないとわかったので納得はいった。しかし、短編、中編の方が私の好みには合っているなと感じる。続きを読む

    投稿日:2020.06.30

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