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阿部和重 / 講談社文庫 (10件のレビュー)
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たけ
最後まで読んだけど…笑 壮絶です。言葉を失います。 この群像劇に登場するのは、感情移入することが難しいしょうもない人たちばかりですが、読み進めてようやく「この中では比較的マシ」程度に認められるように…なった人たちがふたり続けて亡くなって絶句しました。 あとは涙なくして読めなかった。 阿部さんがこの小説で伝えたかったテーマなんて特にない気がするし(笑)、エロとグロが満載で目を逸らしたくなるほどお下劣だったり残酷な箇所もあるけど、僕はこういう小説大好きです。 意味のなさや下品さを含めて、「人間」が存在することが肯定されている気がするので。 知的で勿体ぶった文体もGood。 神町トリロジーは制覇するつもりです。続きを読む
投稿日:2023.04.06
masyahide
このレビューはネタバレを含みます
不発弾の爆発、小麦粉による爆発、車のクラッシュ、やや非現実的な事件により登場人物がバタバタと死んでいく結末が雑な印象。大作を読み終わった後には疲労感と胸のモヤモヤが残った。
投稿日:2022.08.21
ばあチャル
実際に存在する山形は東根市の神町を舞台に、信じられないくらいの登場人物の多さに(解説によると60名だそう)入り組んだ相関関係を、戦後の混乱期から現代まで、町史的に描いているフィクション。構成も年代記で…あっても、ただ年代を追っているのではなくて、手法が凝らしてあるのもよい。 ところどころ臭気ふんぷんの場面が参るし、そんなのありか?という漫画的なドタバタ展開があるが、それが妙味になり、効いてきておもしろくてやがて深く考えさせられる。なるほど現代はそういう戦後のどさくさの上に成り立っているのだと。この町の創造の出来事は架空であって架空でない、日本中がそうなんだ、今でも、と言うような。 上下巻合わせて1000ページ、ぴっしりと活字が並んでいるけど、文章は平易。長編の世界文学を(例えば『カラマーゾフの兄弟』など)スイスイ読んでいた高校時代を思い出した既視感。こういう作品が世界に通じる文学じゃないかと思う。解説によるとフランス語には訳されて好評だったとか。ノーベル文学賞が目的ではなくても、英語訳は必須アイテムなんだね。続きを読む
投稿日:2021.12.11
ラモス
最終的にも救えない結果。 めっちゃ人が死ぬ。 どうせなら建設会社のやつらや麻生家のやつらも、もっと天罰受けた方がすっきりした。
投稿日:2020.12.07
gaaco
胸が悪くなるような、暴虐なシーンの連続。 戦後の混乱期、町の顔役となった田宮家。 一家への血の粛清がはじまっていく。 町の均衡を破ったのは、しかし田宮家だけではなかった。 戦後の混乱で凄惨なリンチの…末命を絶った女性の孫である隈本光博が町にやってきたことによって、大崩壊が齎される。 「阿部和重」を騙って彩香に近づこうとする、盗撮グループ唯一の生き残り、金森が描かれて小説は終わる。 非常に不穏な感じが残る。 上巻で動き始めた数々の事件、事故、犯罪が、次々と関係者の死や、大事故などによって「回収」されていく。 内容のおぞましさを超えて、小説の構想力に圧倒されてしまう。 結末を知らずにいられないような気分になる。 たしかに、これはすごい小説だ。続きを読む
投稿日:2020.08.29
tsukasa26
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投稿日:2014.05.30
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