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阿部和重 / 講談社文庫 (14件のレビュー)
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たけ
神町トリロジー(三部作)の第一部。 とても知的だが呆れるほどお下劣。 そして、上巻最後まで読んだが、全く中身がない笑 恐ろしい小説だ。 下巻へ続く。
投稿日:2023.03.27
オーク
フォークナーの流れで共同体物語の傑作である阿部和重の「シンセミア」を再読。長い小説だがあっという間に読み終わる。すごい小説である。まともな登場人物が全く出てこず、とことん安っぽく、馬鹿馬鹿しい内容が盛…りだくさんだが、読み進めるうちにどんどん引き込まれていってしまう。それらの描写の集積が、一つの共同体の歴史としてしかと刻み込まれる。圧巻の完成度、恐るべき著者の技術。現代文学の最高峰である。続きを読む
投稿日:2022.04.21
ばあチャル
やっと巡り合えた気がする、インタレストな日本の小説。 つねづね日本には19世紀ヨーロッパの近代文学的な、例えばフランスのゾラ、バルザックそしてユゴーの書いたような小説がないのか?と思っていた。ロシア…帝国時代のドストエフスキーやトルストイのような重厚粘着質な小説もないなあ、と(わたしの浅学かもしれないが、知る限り)残念に思っていた。 そう、時代と土地と人間群像を俯瞰した小説。その人物に深く入りこんで、冷徹に描いているのだけどその実客観性が色濃く、外側から見ているようでいてその人物に執着したような描き方の小説。 わたしが好きな桐野夏生さんの小説がそういうところあるとは思っている。けれども阿部和重さんの小説のように重層構造ではなく、時代や人間を俯瞰したようではない。もちろん作風なのでいいわるいではない。 まだ上巻読了だけなので感想完了ではないが、年代記的なおもしろさと人間模様がエネルギッシュに描かれているし、土地の歴史と時代のなせるわざと人間の雑駁なバカらしさとが満載でおもしろい。続きを読む
投稿日:2021.12.06
ゆーき
このレビューはネタバレを含みます
語り手がどんどん入れ替わって怒涛の情報量に圧倒されるのが楽しい!新しい語り手を「この人はまともかな?」と最初思っても、もれなく全員クズ。しかも愛すべきクズじゃなくて、愛せないクズ。笑 話の展開が読めない、勢いに乗って一気読み。
投稿日:2021.06.21
よし
舞台は「神の町」と書いた、山形県東根市神町。米軍占領下の血塗られた歴史を持つ町で、20世紀最後の夏の出来事が描かれている。どの人物も欲に塗れた裏の顔を持ち、複雑な人間関係が成り立っていてドロドロしてい…るが、なんだか物語にとてものめり込んでいく。多数の人物が登場するが、彼らのほとんどが狂気じみた性格を持ち、個人的に魅力的な人物は誰もいないのだが、それらの因果関係や物語がどう進んでいくか、多少の緊張感が胸に張り詰めた中で、はまって読み進んでいった。読後感はなんだか気持ちが淀んだ感じ。続きを読む
投稿日:2020.08.25
gaaco
高橋源一郎など、名だたる作家が傑作とする本。 何でも伊藤星文学賞と毎日出版文化賞の受賞作とも。 けれど、自分では決して選びはしないだろう本。 まれに克己心を起こして、そういう本を読んでみようとする。 … 読み始めて、意外と読める?と思ったのも束の間。 やはり、厳しい。 登場人物が多すぎる。 そして、出てくる人といえば、ヤク中か、ヘンタイか、やくざか。 教師と警官も、後ろ暗いことをしている。 読んでいて、刺激が強すぎて、気持ち悪くなる。 自殺や殺人、放火事件も次々と起こる。 神町って、一体どういうところなの? これが戦後日本の縮図ということなのだろうか。 神町は、占領軍の施策に端を発する利権構造で、町の力関係が出来上がっているらしい。 平成の世になって、土地と、父祖の作ったしがらみから抜け出たいという田宮親子をめぐって、事が起こりそうな感じだ。 共同体の呪縛のようなものも感じる。 田宮家の末っ子、彩香のブログにアクセスしてくる「阿部和重」も気になる。 今のところ、彩香の口を借りて自作のPRをしてくる、ちょっとヘンタイっぽい人、ということになっている。 さて、後半の下巻に進むべきか――?続きを読む
投稿日:2020.08.22
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