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井手英策, 柏木一惠, 加藤忠相, 中島康晴 / ちくま新書 (13件のレビュー)
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asari
仕事柄、初心に帰ろうと思い読みました。 精神保健福祉士資格化の経緯とその裏の秘話を知ってじゃあ自分には何が出来るだろう、と考えさせられた… 4章は一番読みやすく心に染みました。 もちろんそうだよね…って分かってはいるけど 現場にたつとその場の流れとか、権威とか、雰囲気にまみれてあたりまえを押し付けてる感覚になる時もあったり。 いやほんとソーシャルワークの価値、倫理って言われるけど完璧にこなすことなんて難しいし それもストレスになるのでは。 ソーシャルワーカーとして疑問を持てる人になりたい。けど人として空気読まないといけないとかそういう圧に立ち向かうのも難しい。 色々ぐるぐる考えながら読みました。続きを読む
投稿日:2024.03.24
もん
急いで斜め読み。ソーシャルワークを知りたく。 悲惨な現状をどうかえるのか?各自の取り組み、話が興味深い。あおいけを設立し、実践している加藤氏の言葉は重みがある。 原点とは? なぜひとつになれないのか…? どこに居場所を作るのか? SWが歴史をつくる 続きを読む
投稿日:2023.07.04
naonaonao16g
精神保健福祉士の資格取得の一環として、今一度「ソーシャルワーカーとは」というところに立ち返ろうと思い読み始めたものの、時間がかかりすぎました。 1章 ソーシャルワーカー――悲惨に立ち向かい、身近な社…会を動かす人たち ★★★★☆ 現代の社会・個人が抱える問題を提示し、ソーシャルワークとソーシャルワーカーについて事例を交えながらわかりやすく説明している。 2章 ソーシャルワークの原点とは?――課題を乗り越えるために ★★☆☆☆ 本作品は、”ソーシャルワーカーを知らない人にもわかりやすくソーシャルワーカーのことを伝える作品”というスタンスで描かれていると序盤で説明があったのだけれど、うーーーん… 文章が難しいだけでなく、なかなか専門的なことが述べられている気がして、福祉の学校で学んだことのあるベースの部分(リッチモンドとかエンパワメントとか)があったからなんとかついていけていたような気がする。 P64「リッチモンドは、ソーシャルワークにおける複数の機能や役割を統合するのがソーシャルワーカーであり、『訓練を受けたことのない者では知的能力があろうと達成されない』と私たちに呼びかける」。 ガツンと来ると同時に揺さぶられる。自分にその専門性があるのか、考えさせられる。 また、ソーシャルワーカーに必要な価値として「社会変革」が最重要であり、それは大きなものでなくてもよく、P70「非常勤等の立場を利用して『組織の価値』から離れた展開を密かにまたは非公式なかたちで推し進めることが考えられる」P82「『社会変革』の起点は個人のアイデンティティの変容にあり、そのためには人々の関係構造に対して変化を求めていく必要がある。黙殺・無理解・不安や恐怖・排除に支配された関係性を、対話・理解・信頼・包含に基づく関係性へと変容させていくことが肝要なのである」。 こうして考えると、どんな職場の人間関係もまさにこんな感じで、ちょっとした関係性がぐわんぐわんと波打っていて、みんなきっと毎日そういうことと戦いながら働いているわけで、それこそが「社会変革」なのかもしれないな、なんて思った。つまりソーシャルワーカーは、職場の中でも外でも社会変革をしているわけだ(ちょっと違う)。 最後は、社会福祉士と精神保健福祉士の資格のことに触れ、第3章へ入る。 第3章 ソーシャルワーカーはなぜひとつになれないのか ★★☆☆☆ 社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士と資格が分離されていることに対する歴史的背景が描かれている。 P130「精神保健福祉士の受験資格があまりにも甘いことがあるのかもしれない。受験資格こそ社会福祉士のそれに倣ったようだが、合格率は精神保健福祉士の方が圧倒的に高い。通信教育でも取得できる、高校に行かずとも取得できる、そのようなものがはたして専門職の資格だと言えるだろうか」。 ごめんなさい!!通信教育で取得を狙っていまああああああす!!! 第4章 ソーシャルワーカーはどこに立ち、どこに居場所を作るのか ★★★☆☆ 読みやすさ、分かりやすさでいうと、本作品の中で断トツの章。ソーシャルワーカーだけがソーシャルワークをしているとは限らない。やっていることが結果としてソーシャルワークだったのだ。 あれ?じゃあソーシャルワーカーの専門性ってなんだ。 P175「私たちがやるべきなのは支配じゃない。支援なのだ。」 最終章 ソーシャルワーカーが歴史をつくる ★★☆☆☆ 作品全体を通して熱量があって、それは同じように感じる部分もあるのだけれど、どことなく居心地の悪さを感じたりすることも多く、方向性がわたしとは少し異なっているのかもしれない。でも、こうして異なる価値観の人間がソーシャルワーカーとして共存していることも、人を支援する上で、大切なことなのかもしれない。 読み終わっても自分自身のことを振り返る余裕もなく(いや、振り返りたくないのかも)、日々が過ぎて、もう秋を感じるようになって。 体調はなんとか回復したものの、ものもらいができたり、季節性の喘息になったりと、なんだか年中ベストな体調ではない気がしている。 そして、こういう作品を読んでいると、なかなか頭が切り替わらなくて、ぐるぐるといろんなことを考えてしまう。 幼稚園のバスに置き去りにされた子どもの命のことを思う。 ご冥福をお祈りいたします。続きを読む
投稿日:2022.09.09
ぶたごりら
綺麗事でなく、ソーシャルワークを行っている人たちの文章が、響きました。 「ソーシャルワーカー」という職業は日本にはないが、さまざまな専門職が、ソーシャルワーカーとなり得る。 わたしも今は児童発達支…援事業所の一担任ではあるが、福祉施設従事者として、ソーシャルワークの視点を持ち続けたいと思った。続きを読む
投稿日:2022.08.15
みーちゃん
その仕事の醍醐味や苦しみが伝わって来た。 自分に目指せるものなのか、その覚悟は本当にあるのかを考えるために読んだ。もう少し同じ分野の本を読んで引き続き悩みたいと思う。
投稿日:2022.04.16
shinko1001
4人が、それぞれソーシャルワーカーってなにって話を論じている。 柏木一惠さんの第3章では、ソーシャルワーカーにまつわる資格界隈のごちゃごちゃした歴史が勉強になった。社会福祉士、精神保健福祉士はそれぞれ…成り立ちが全然違うそうで。社会福祉士は、民間企業の提供する福祉サービスへの信用保証を狙うという、国の政策上の必要から制定されたもののようである。後者については、Y問題という1970年代の事件で精神科ソーシャルワーカーの加害者性が問題視されたことが転機としてあり、専門性を整理すべしということで資格制定に繋がったそうだ。ただこれには社会福祉士界隈からもかなり反対があったそうで(別個の資格でなく統合化した資格とすべきというのが主だったようである)、柏木さんも資格の甘さから、「こんなものが専門職の資格と言えるのか」という立場。 加藤忠相さん(介護事務所「あおいけあ」の主催者)の第4章は、等身大ですっと頭に入ってきた。ソーシャルワーカーはどこにいるのか。ごちゃまぜを当たり前にする。溶け込んで、その中で、自分のとびっきりの専門性をさりげなく使うような存在。「あおいけあ」の取組みはユマニチュードとも繋がるところがあるかもしれない。 第5章の井手英策さんは、なんと経済学者だった。消費増税賛成の立場を第5章でも打ち出していたのが印象的だった。経済学者でありながら、いちはやくソーシャルワークの潜在力と可能性に着目していたらしい。他の著者も、井手さんの議論に衝撃を受けたということで、第5章だけでは全貌が分からなかったので、彼の単著を読んでみようと思った。続きを読む
投稿日:2021.07.31
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