【感想】タニタの働き方革命

谷田千里, 株式会社タニタ / 日本経済新聞出版
(12件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • ukaiya

    ukaiya

    フリーランスと社員のいいとこ取り。
    課題もあるんだろうが、閉塞感の
    ある日本の働き方の風穴の一つだと
    思う。

    投稿日:2023.01.08

  • ばん よーたろー@BANZAI税理士事務所

    ばん よーたろー@BANZAI税理士事務所

     「日本活性化プロジェクト」。株式会社タニタが行なっている、従業員の個人事業主化プロジェクトのことです。本書はこのプロジェクトについて、タニタおよびその社長が記したもの。プロジェクトの目的や制度内容、発足から3年目を迎えた時点での課題などが明らかに明らかにされています。

     読む前に、気になることがありました。社員と会社を取り巻く法律関係に、どう折り合いをつけたかという点です。プロジェクトが一部で「脱法行為」と指摘されるのも、これに起因します。

     私は税理士ですので、とくにプロジェクトメンバーに支給された金銭の税法上の取り扱いが気になってしょうがありません。社員に支払う給料と、個人事業主に支払う外注費とでは、法人・個人事業主ともに税金の計算方法が大きく異なるためです。その点は本制度を支援している税理士法人が押さえているようですし、制度を見るかぎり配慮したような形跡はあります。ですが、クリアになっていることが明示されているわけではありません。税法について解説した書籍ではないので当然のこと。ただどうしても、腑に落ちないような感覚はわずかに残ります。国税庁の事前照会データベースを見ても、本件の税務上の取り扱いについて照会した記録が見当たらないようですし・・・。

     また本書には、個人事業主化した社員やその上司による座談会の様子も記録されています。やはり戸惑いがあったり、試行錯誤しつづけている部分はあるようです。契約書の内容はどのように規定すべきか、発注金額はどうやって算定するか、何をもって追加発注とするか、などなど。複雑な運用体系が求められることから、真似するのは容易でないことがうかがえます。

     社長はこの制度を「社員とフリーランスのいいとこ取り」と称しています。そういう曖昧な立ち位置は、実在しうるでしょう。それをタニタが証明していると見ることができます。かたや法律関係においては「従業員か、もしくはフリーランスか」という二分論で判断せざるをえない場面が多くあります。本プロジェクトのような革新的取り組みに、法律が追いついていないともいえるかもしれません。

     タニタの先進的取り組みが規範となって、多様な働き方が浸透していく。それを後押しするように、法律その他のルールが進化していく。そんなとを願って読み終えました。
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    投稿日:2021.04.26

  • もっそ

    もっそ

    個人的にはなかなか面白い内容でした。タニタの社員が個人事業主としてタニタとビジネスをする(個人への業務委託)ことで、年収を上げ、さらにはそれがワークモチベーションの向上に繋がるのではないかという大きな実験について書かれている。
    面白いのだが、これが出来る会社は主に規模面で限られてくるんだろうなとも感じた。
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    投稿日:2021.02.14

  • komoda

    komoda

    https://nikkeibook.nikkeibp.co.jp/item-detail/32282

    投稿日:2020.11.17

  • Miz

    Miz

    このレビューはネタバレを含みます

    働き方改革は、残業削減・有休消化の義務化等ばかりにフォーカスされることが多く、生産性の向上や本当の意味でのワークライフバランスの充実に目が向けられていないことを不安視してタニタの社長が始めた活性化プロジェクトの話。
    会社員とフリーランスのいいとこ取りするのが活性化プロジェクトで、これからは会社と主体性を持ち自ら成長する個人とがより対等な関係を結ぶ時代になるとの考えもある。

    自分自身、今はメンバーシップ型での雇用形態ではあるものの、いつまでその形態が続くかは本当に分からないので、ジョブ型雇用に移行されても生きていけるようにスキルアップなど図っていこうと改めて感じた。
    その企業で処世術により出世していったとしても外部で通用するのかは疑問。個人指名で働けるようになって初めてどの環境にも適用できる人材出ると言えるではないかと思う。

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    投稿日:2020.08.05

  • thanks0703

    thanks0703

    このレビューはネタバレを含みます

    世間では何かと”働き方革命”なる言葉が闊歩している。もちろん、長時間労働により健康が悪化したり生活に支障が出てはいけない。しかし、何が何でも残業は禁止、といった風潮はいかがなものか。もっと働きたい人もいるだろう。このままでは日本はどうなるのか。
    そんな日本の将来を憂えて、谷田社長は「日本活性化プロジェクト」と題して、独自の働き方改革に手掛けている。
    フリーランスと正社員の中間といったイメージだ。
    会社に守られているうちは、自分を磨く努力を怠ってしまうし、お上からしてもらうのが当たり前になってしまう。大企業が倒産する時代、自分の身は自分で守る。自分のスキルを磨き上げ、会社から求められる存在にならなければ、AIの台頭により仕事がなくなる時代を生き抜くことはできないだろう。

    谷田社長がこのプロジェクトを立ち上げた思いとして、働く人の「報われ感」を最大にする、ということを述べていた。報いてくれた会社を裏切ることはない。お互いが共に成長していく存在、それがこれからのビジネスモデルになるだろう。

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    投稿日:2020.08.01

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