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犬飼六岐 / 講談社文庫 (2件のレビュー)
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総合評価:
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kakane
実在した偽の宿場町をモチーフにミステリー仕立てに構築した時代劇。 士農工商のヒエラルキーを痛いほど感じた秀作。
投稿日:2018.06.09
沙都
尾張藩の江戸下屋敷内に造られた宿場街「御町屋」。藩主が庶民の生活を覗き見るため、という目的で造られたこの町では、一人ひとりに家や職業が割り振られ、住民たちはかりそめの生活を送っていた。 そんな御町…屋内で殺人事件が発生。住民たちは疑心暗鬼に陥っていく。 江戸時代に実在していたという御町屋。現代で例えるなら、実際に住民が住んで生活している、”リアル時代村”といった感じでしょうか。 しかし、そこで暮らしているキャストたちは、ほんの少し前までは顔も知らないまったくの他人だったわけです。それぞれが割り当てられた役割に従い、日々を生活しているだけなので、そこには絆が生まれません。そんな中で殺人が起こると、誰も信用できない、という状況に陥ります。 住民たちの不信感は、彼らを管理する役人や差配役たちに対しても向けられます。藩主たちの気晴らしのため、農園の動物のように、御町屋の中だけで生活させられている状況に「自分たちは果たして人間扱いされているのか」と上も横も信用できない、状況になるのです。 とにかく舞台設定が面白いです! 疑心暗鬼が渦巻き、住民たちが追い込まれていく様子が身に迫ってきます。 時代小説でありながら、クローズドサークルの心理サスペンスとしても読める、そんな何とも稀有な小説でした。続きを読む
投稿日:2016.02.03
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