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岩貞るみこ, 曽田正人 / 講談社 火の鳥伝記文庫 (1件のレビュー)
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大吉堂
植村直己と言えば誰もが知っている冒険家。でも今の子どもたちの目にはどう映るのだろうか。そんな想いから本を手にしました。 僕にとっても植村直己は同時代の人という感覚は薄いのです。マッキンリーで消息を絶た…れたのが1984年、僕が小学5年の時ですね。それだと当時のニュースなどで知っていてもいいはずなのですが、僕の中では初めから山で消息不明となった冒険家でした。そしてどんな冒険をしていたのかについては、ぼんやりとしか知らなかったのです。それがこの本を手にしたもうひとつの理由なのです。 興味のなかった登山に参加した時に、持ち前の負けず嫌いで山にのめり込んでいく様子。ヨーロッパの氷河を見たいがために、単身渡米し資金稼ぎをする様子。ヨーロッパ最高峰モンブランに単身挑み遭難事故となる様子。そんな様子を読み進めていくごとに、植村直己という人物に惹かれていくのです。 やりたいと思ったら何が何でもがむしゃらに突き進む。でもがむしゃらだけでは成し遂げられないことを知ると、準備することや経験を積むことを重要視する。冒険とはムチャをすることではないと突き付けられます。 しかし植村直己の頭の中は、ムチャの固まりが詰まっているようにも思えますけどね。ひとつ達成したらその次の目標を立てる。まだ誰も成し遂げていないことをやるために。そこで打ち出されるものがムチャに思えるのですが、ムチャをムチャにしないための準備もしっかりと書かれているのです。 ひとつの目標を達成させるために、それこそ何年もかけて準備する。その姿は冒険家のイメージを覆すものかもしれません。でもその姿こそ今の子どもたちに伝えたいことではないでしょうか。 冒険をすることはムチャをすることではない。つまりはムチャをしなくても冒険することはできる。未来に向けて歩を進めるのは冒険かもしれません。ならば誰もが冒険家なのかもしれません。自分の冒険のために何をすべきなのか。植村直己の伝記はそれを伝えてくれる気がします。続きを読む
投稿日:2019.05.16
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