【感想】木曜組曲 〈新装版〉

恩田陸 / 徳間文庫
(41件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
5
21
12
0
1
  • 女の切り替えの良さ

    久しぶりの読書の為、読みやすい、スッと入ってくるものが良いと思い、恩田陸さんの本を選択。
    木曜組曲と、タイトルも表紙の絵にも惹かれ、読み始めた。
    ところがどっこい、結構どろっとした内容。
    読みながら通勤電車の窓の外に『うぐいす館』があるのではないかと思うほどの描写。
    物語に出てくる小説家も、編集者も主婦も、読んでいる私も、登場人物は全て女だからか、『それ、あるある〜』と思いながら、共感するところが多い。
    そして、重たい話なのに、サバサバしている。
    ここに女の感情の切り替えの良さを感じ、とても良く書かれていた。
    どんなに悲しく、辛く、やりきれない時でも、女は食べ物を食べられるのだ。
    内容はネタバレになるので書かないが、サクサク読める内容。
    ちょっと最後は出来すぎているな〜という感が残るので⭐️は4つ。
    続きを読む

    投稿日:2020.10.24

  • 後半の怒濤の展開

    前半は、似たような女性たちの集まりを描いていてなかなか一人ひとりの人物像をつかみきれなかったが、読み進めていくうちにそれぞれの個性を掴めてくるのと同時に話の展開も面白くなってきました。

    最後は、こういう終わり方もあるんだなぁと余韻に浸れる面白い作品でした。続きを読む

    投稿日:2021.01.29

ブクログレビュー

"powered by"

  • 衣兎

    衣兎

    天才と呼ばれた女性作家が自殺した。
    彼女に纏わる人間達が彼女を偲ぶために彼女の家に集う。
    そこで彼女達は話を始める。
    女性作家の死は、自殺だったのか、それとも……?

    読みながらずっと思っていたのは「うわー女って怖いー」でした。
    登場人物全員女っていう作品を読んだのは初めてだったのですが……故人を偲ぶ会にも関わらずまぁ出るわ出るわ各々の今まで抱え込んでいた色々な鬱屈。
    まぁ確かにねー、みんな腹の底では色んなこと考えながらニコニコ笑ってるものではあるけどねー。
    それにしたって怖い。怖すぎる。
    そして怖さと同じくらい強かな存在でもあるんだなぁと。

    結局彼女達は最初から最後までずっと故人である天才女性作家に振り回されているんだけども(多分これからも)、やっぱり本物の天才と言うのはいるだけで周りを巻き込んでしまう磁場のようなものを放つものなんですかね。

    「天才は凡人を駆逐する」みたいなセリフが出てくるんですが、ことクリエイティブな仕事に関してはそうだろうなぁと思わず頷いてしまいました。
    続きを読む

    投稿日:2023.10.24

  • Rita

    Rita

    小説家時子が薬物で亡くなって4年、時子と縁深い5人の女が偲ぶ会で交錯する話。時子の死は自殺か他殺か、5人の隠し事は何か、語られるのは真実か創作か。薄氷を踏むような空気感が凄い好きで、不穏と和やかを絶妙なバランスで保ってて、このゾワゾワ感!流石恩田陸さんやなぁ。続きを読む

    投稿日:2023.07.09

  • なつこ

    なつこ

    ☆☆.5
    4年前に自宅の自室にて薬物死した作家、重松時子。
    彼女が永眠したその日、居合わせた5人の女達。
    命日に近い木曜日を挟んだ3日間を時子の屋敷「うぐいす館」で過ごし、時子との思い出に浸ることが恒例となっていた。
    果たして時子は自殺だったのか。
    もしくは5人の中の誰かによって…。
    5人それぞれの胸にある秘めたる想い。
    本音を隠したままに今年も3日間が過ぎてゆくのか。

    しかし差出人の分からない花が届いたことで、これまでとは違う時間が動き始める。
    ついに語られるそれぞれの時子への思い。
    綻び始める5人の関係。
    時子を死へと至らしめたものが明かされる時、5人は何を思い何をするのか。

    一人ひとり、時子との思い出が順に語られて行くスタイル。館の中で交わされる、あーだこーだの会話によって物語はすすむ。めっちゃ面白いと言うことはないのだけど、ミステリーあるあるの「そんなタイミングある?」の〝うまい作家〟の〝良くできた作品〟である。と思う。

    今年の8冊目
    続きを読む

    投稿日:2023.05.12

  • 純菜

    純菜

    久々の恩田陸さん作品でした。3年前まで大ファンでかなりの作品数読んでます。【灰の劇場】から何故か読めなくなり2年前の【薔薇のなかの蛇】も満足度低かったです。
    この作品は恩田陸さんらしいですが、少し単調な所があり、またストーリーが読めてしまいました。完読できて良かったです。まだまだ頑張って欲しいですね。続きを読む

    投稿日:2023.02.15

  • クロ

    クロ

    筆者の作品によく見られる、群像劇の中でそれぞれのキャラクターの視点から真相を浮かび上がらせるのが面白い。

    投稿日:2023.01.13

  • 薔薇蟲子

    薔薇蟲子

    凄く好きなストーリーだし、登場人物も魅力的で好きです。タバコ吸う女の人って憧れますよね。めちゃくちゃ好きになりました。特に出てくる料理が手の込んだオシャレなものばかりで良い!ただ6歳離れた妹に見せると渋いって言われるけど、私的には凄く飯テロに近い作品だと思いました!続き出るなら絶対に買う。続きを読む

    投稿日:2022.12.19

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。