【感想】読書する人だけがたどり着ける場所

齋藤孝 / SB新書
(639件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
137
246
190
21
7
  • 「本を読む為にこの本を読む」ハードルの高さ

    一度でも読書にどっぷりハマった時期がある人なら、しばらく離れていてもこの本を読めば「そうそう、こういう感覚だ!」と思い出してまたハマるきっかけが持てると思います。
    私はこのタイプで、読書生活から数年離れていましたが、まえがきを読んだ時点で「またいろんな本が読みたい」という気分になれました。

    でも、今までまともに読書をした事がない人や、SNSが生活の中心みたいな人が「どういうきっかけがあれば本を読む気になれるのか」を目的としてこの本を手にしたら、かなりハードルが高いように思います。
    まず、蘊蓄が多い。
    読書好きであれば著者の饒舌な語り口に共感しながら、時にわくわくしながら読むことができますが、活字が苦手な人にとってはこの蘊蓄がもうアタマ痛くなってくるのでは…?と感じます。

    なので、ざっくりと言わせていただくと、
    「大事なことはまえがきで完結している」です。

    まえがきを読んだ時点で「何か本を読んでみようかな」と思えたら、その衝動を大事にしてこの本はひとまず閉じた方がいいですね。
    何か読んでみたけど漠然として読書の楽しさが分からない…と感じたら、またこの本を少し読み進めて「読書のコツ」を掴んでいくと良いかもしれません。
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    投稿日:2020.01.23

ブクログレビュー

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  • jkrabi

    jkrabi

    読書好きとしては、どんな場所にたどり着けるかが知りたくて手にするが、得られるものは少なかったかな。あまり読書しない人には、その有用性がわかるので良いかもしれない。でもそもそも読書しない人がこれを読みたいか、どうか。

    ■読みたくなった本
    菊と刀 
    弓と禅

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    投稿日:2024.04.05

  • ARIA

    ARIA

    無節操で調子がいい物言いが多く,想定されている読者のターゲットが不明瞭。

    ある程度本を読んでいる人(正確に言うと,実は「本を読んでいる」必要性もなくて,きちんと物事に対して考えながら取り組むことができる人)にとっては,改めて言われなくても当然のように理解できることしか書かれていないので,それほど読む意義が感じられないものになるだろうし,読書が苦手な人からしてみれば,反感を覚えるような物言いで,共感性に乏しく,寄り添っていない感じが強いと思われる。

    強いていうならば,読書していることに特権意識を抱きたい人が,自らを慰めるために読むのには適しているのかもしれないが,本文中で著者自身がそのような読書態度を批判している。
    (そのわりに,著者の「本を読んでいる自分凄いでしょ!」という高慢な様子が端々から見てとれるので,いやそれが本音でしょうに,建前でだけ高尚で立派なお題目を掲げるなんて卑劣だなあ…と鼻で笑いたくなってしまう。)

    ゆえに,どの層に向けて書かれた内容であるのか,いまいち判然とせず,理解に苦しんでしまう。

    主題である「読書することは人間性を深めることに繋がる」ということに対する科学的根拠,具体例などは一切提示されておらず,ただ著者がそう思っているだけに過ぎないという繰り返しに終始している。
    その上で繰り広げられる著者の自慢話に延々と付き合わされるだけで,得るものは少なかった。

    本文中で浅くて薄っぺらいものに(短い人生の貴重な)時間を使っている暇なんてないと書かれているわりには,この本自体が浅くて薄っぺらいという矛盾したものになってしまっているのが,皮肉であり残念。

    まあ,そもそも自分には,この手の"ただの個人の感想(主義主張)です"にしか過ぎない新書が向いていないだけという気はする。

    表現が平易で,異常ともいえるほどに読みやすく,手早く読めるので,そういう本を所望している人には適していると思えるし,良い点として評価できたので,星は1ではなく2とする。
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    投稿日:2024.04.05

  • りーたん

    りーたん

    今まで父親が教えてくれた本を読むメリットと読むべきおすすめの本がこ驚くほどそのままこの本に含まれていて終始頷いている自分がいた。あらゆる本を読むのも大切だが集中的にテーマや作者を絞って深掘り、知識を深めていく必要もあると感じた。中に含まれていたおすすめ図書も片っ端から読み倒したくなった、特に人間失格をこの年でもう一度読んでみたい。きっと今なら理解できること、主人公と自分の悩みや感性を照らし合わせて解を見つけることができそうだと思った。またこれからもたくさん読書をするモチベーションになった!続きを読む

    投稿日:2024.03.28

  • みちょはちゃ

    みちょはちゃ

    このレビューはネタバレを含みます

    読書する人だけがたどり着ける場所
    齋藤孝

    ∞----------------------∞

    読書好きなのにこういう本が好きで読んでしまってるんだけど、自分を肯定されたいという面もあるし、どんな本が紹介されているかという興味もある。

    2
    ・認識力はあると思ってる(が、語彙力は難しい)。
    ・物語を読んで脳で映像化。映画化した時に私が思ってたのと違うーみたいなのがこれ。そう思うと、読んだ後の映画が別の意味で面白い。
    ・著者の目で見る(見てます)。
    ・この著者は好きだけど他の著者はよく知らない、とならないように毎月違う著者の本を読む著者月間。
    ・背景にある精神文化を学ぶ(たまたま選んだ小説の舞台がコロナ禍だったらイラッとするのは違うか)。
    ・深みにハマりなかなか進まない小説も恐れずに。ということで、旦那が何故か持っている「カラマーゾフの兄弟」を借りよう。

    3
    ・本を読んで自分の周りに当てはめる。
    ・ハッとしたところでメモをとる。
    ・思考を深めるために読んだ後、人に話す。ネットのレビューもOK。
    ・本の中から好きな文章を3つ選ぶ。
    ・ツッコミを入れる。ニーチェにツッコミとか相手がすごい人ほどやりがいがありそう!
    ・先を予測しながら読む。推理小説では何となくやってるかも?

    4
    ・自分に足りない知識の本を読む。
    ・読んだことが頭に残っていないと悲観することなかれ。読んでいくうちに繋がりが見つかり定着していく。
    ・1つのテーマで5冊読む。5冊でAランク、20冊でSランク。
    ・繋がりを意識して本を読む。
    ・ベストセラーは流行っている時に読む。たくさんの人が読むものは何かしらいいところがある。

    5
    ・偉大な人の器に触れる
    ・時代を超えた普遍性を読み解く。ギリシャ神話とか、古事記は読みたいと思ってる。
    ・自分だけの名言。これは先日読んだ「読書セラピー」で知った「モンテスキューが20年かけたことを飛ばし読みして分かった気になるな(かなり雑な言い方ですいません)」。飛ばし読みとか性格上絶対できないししたくない。

    6
    ・勝つとか負けるかとかじゃなく生き方。
    ・生きるとは。先日生きることに意味はないと結論を出したけど。それよりも人生を愛するということ。
    ・「論語」も読もうか。東洋の自分のルーツの本を読むって大切かも。
    ・1度きりの人生。人生100年と言われるからこその半分、以前は寿命だった年齢の私。本を通じて他人の人生を追体験!この考えは面白い。

    7
    ・本物を読む。無駄な時間が無い私に?
    ・集中力の訓練になる読書。レベルの高い本を読んで自信をつける
    ・クライマックスは音読で著者の肉声を味わう。
    ・本だけに限らず、とっかかりとしてコミックや映画も良い。orではなくand。
    ・分からないところがあってモヤモヤしながら読むのもいい。
    ・どっぷりハマるのもいいが影響を受けすぎて危険なことも。場合によっては批判的に読むことも必要。

    2024/03/26 読了(図書館)

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    投稿日:2024.03.26

  • hokusan

    hokusan

    発行部数20万部を超えるベストセラー。明治大学文学部教授の齋藤孝氏により、様々な角度から『読書すること』から得られる、知見や教養についてまとめた著書。
    また本著では読書が齎す効果に対して、『時に読書は自身を成長させ、人生を深くそして豊かにする』『ホモ・サピエンスがホモ・サピエンスたる為の財産である』ともかなり熱く語られていました。

    確かに、読書は断片的だったり、限定的だったとしても、『作家さんが描いた世界観、或いは作家さんの頭の中を覗き見る行為』だと僕は思っていて、以前経済学者の成田悠輔氏も『読書はある種のメタバースである』と述べていたように、コスパの良い仮想現実空間のようなものだと自認しています。

    本著を読むことでその意識は再燃したし、やはり読書が齎すものの計り知れなさを、大きく大きく感じることができました。

    最近は小説を読む機会が非常に多かったですが、改めて『知の宝庫』である新書もいいなーって感じました。
    最後に本著内にて紹介されてる本も多数あるので、それらもそのうち読めたらいいな。





    「ネットがあるのになぜ本を読むのか」。
    そんな話もありますが、本当にそうでしょうか 私たちは日々情報には触れていますが、そこで何が残っているのかというと、
    ただ無為に情報を消費しているだけ、のような状況もあります。

    本を読むことでしか学べないことは、確実にあります。
    文学・読書の大家である齋藤先生が、今の時代だからこそ勧める「読書する理由」と、
    「人生と知性に深みをつくる読書」の仕方を紹介します。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.19

  • 1860825番目の読書家

    1860825番目の読書家

    なんとなーく適当に読んでるのであたらめてこんなふうに読んだらどうか?という提案はまあまあ新鮮でした。音読するとかは考えたことがなかったし、好きなジャンルの本ばっかり読んでしまうので。ただこの広い範囲の中でどの本を自分の教養にするか本を選ぶのは難しいなあと思います。
    同じジャンルを20冊読んだらめっちゃ詳しいというのは確かに。そんなにいっぱい読んだことない。深く読めといいながらたくさん読めというのはなかなか大変だなあ。。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.09

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