恋と禁忌の述語論理

井上真偽 / 講談社文庫
(23件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
4
12
5
1
0
  • 難解な数学は置いといた方が良い

    読むために勉強するには理系でもちょっと時間が掛かります。なので数式部分はさらっと読み進めましょう。
    「探偵の推理を安楽椅子探偵が読み解く」+「安楽椅子探偵は数学を使う」基本はこれを面白いと思うかです。中には安楽椅子探偵の推理を安楽椅子探偵が数学で検証するなんて、入れ子構造になっちゃう話しも。
    トリックというより、謎解きを二階建てにしなきゃいけない構造上、アラが目立ちます。ところがそのアラは実は、、、って最終話でそうやっちゃいますか。

    いろいろ騙された感がありますが、硯さんと詠彦くんのそっちの方にばかり気持ちは行っちゃいます。もう面倒なんで、二人のラブコメを別に書いてもらえませんかね。
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    投稿日:2019.01.24

ブクログレビュー

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  • pinkchou

    pinkchou

    このレビューはネタバレを含みます

     衝動買いしてすぐに読了した。
     巻末の解説にもある通り、本書のかなり独特な点は、数理論理学を盛り込んでいることにある。理解が間違っているかもしれないが、公理(前提)と推論規則(考え方のルール)が与えられれば、おのずと結論が導き出される。ここで「公理」とは、個々の状況や事情などを捨象して、記号化していても成立するというものである(と思う)。
     最初想像していたのは、数理論理学を援用すれば、現実の事件においても、事実に数学の公式のようなものを当てはめるだけで答えが導出できてしまうのだろうか、だとしたらすごい!と思っていた。ただ、実際には、「公理=前提となる事実」にそれぞれ推論規則を当てはめていっても、予想外の結論に達するということではなく、むしろ、前提から導き出せたことを数式により追認するといったような手法で用いられていた印象だった。
     というのも、「公理=前提となる事実とは一体何か」を確認することこそが、推理小説の面白さなのであって、読者にとっての推理の意外性とは、「一見前提のように思われても、実はそうではないのではないか」が明らかにされる時に感じられるものなのではないだろうか。
     前提が正しければ、論理的に結論を出せるのは自明だが、「前提」が何かを確定させるのは、やはり個々の事例によるのではないだろうか。トリックはこの段階にこそ有用なのであって、硯さんの反証も、結局のところ、従来の推理小説のように、具体的な状況から推測した「前提となっていること」の誤りを指摘しているということになると思われた。
     以上は、自分の理解が誤っていれば全くの見当はずれかもしれないが。。
     だが一方で、やはり巻末の解説にもあるように、だからといって本書のユニークさは損なわれない。各章は「レッスン」の文字通り、数理論理学の入門の入門のような知識も得られる。それこそ、具体の事件の内容に即した形で、数理論理学の概念(対偶、排中律、様相論理 等)をうまく関連づけて紹介している本書は、著者の独特かつ優れた知性のなせるものと思う。
     要するに、面白かった。続編が読みたい。。しかし論理学の面の下準備も必要だろうから、すぐには続刊は出せないのかもしれない。数理論理学にこだわらなくてもいいので、このシリーズの続刊を出してほしいなと思った。
     正直なところ、同じ著者の「その可能性はすでに考えた」は、かなり以前に購入したものの、冒頭で、本書第3章にも登場する探偵たちのキャラクターにやや構えてしまい、そのまま積ん読になってしまっていた。
     その点、本書の探偵役の硯さんは、私にとっては、容姿端麗、隔絶した知性、不遜でありながらどこか世間ずれしたところなど、テンプレートと言えばそうなのかもしれないが、探偵役としては満点に近かった。
     そもそも、探偵の人物造形は、そのミステリの評価に決定的な影響を与えるものではないのかもしれない。やはりミステリは、謎解きの発想の大胆さとか、緻密な伏線とその劇的な回収とか、波乱に満ちたプロットなどが評価の決め手になることが多いと思う(もし、そうではなく、探偵のキャラクターだけがミステリの評価に直結しているようなら、それはミステリとしての評価なのかどうか)。
     ただ、あくまで個人の感想だが、探偵の存在は、そのミステリに安定感をもたらすように思う。探偵が登場することで、推理小説の伝統的枠組みを遵守していること(?)もわかるし、もし探偵の人物像が気に入らないと、そこに関心がいってしまって楽しめなくなる。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2021.04.06

  • アルファ

    アルファ

    (数理論理学…センター数学I Aの、数問しかないくせにやたら面倒臭いアレか…)という感じで読んでいくと、他の探偵役キャラが普通のミステリならこれで一本話が書けるし収まりますよねー的な推理を見せた後に、どんでん返しが待っている。
    「理解出来たら面白い」系ミステリとでもいうか鯨統一郎作品あたりを初めて読んだ感覚に近い、読む人を選ぶ作品。
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    投稿日:2021.04.05

  • なごみーる

    なごみーる

    これまた新しいミステリー!
    数学の証明を使って矛盾点を解き明かす話なので、
    謎解きというよりは考察。小説というよりはレポート。
    だから数式とかじゃんじゃん出るので、
    さっぱり理解できないまま進めていった。
    詠彦くんも読者とおなじ疑問を硯さんにぶつけてくれるから
    少しは読みやすくなったけど。
    作者は本当に頭がいいんだなと感心する。
    ラノベっぽいキャラと展開もあったけど、ご愛敬ということで。
    続編出たら読みたい。
    続きを読む

    投稿日:2021.03.29

  • ぽんぽ子

    ぽんぽ子

    ラノベ並みに軽めなミステリー…なんだけど、帯にあるように「推理」ではなく「検証」
    超理系脳の安楽椅子探偵。
    私の脳みそでは理解できない検証だったので、この軽さがちょうどよかった。
    途中まであった不完全燃焼感は最終章でしっかり回収。おすすめです。続きを読む

    投稿日:2020.11.12

  • Bookrium

    Bookrium

    一旦は探偵役の推理によって解決したかのような事件を、数理論理学でその推理の欠陥を指摘して別の真相を暴く、といった内容の作品。
    論理学の部分は流し読みしてしまいましたが、それでも言いたいことは何となく理解できるので、拒絶することなく楽しめました。
    せっかく素晴らしい独自性を持っているのに、硯さんに変なキャラクター設定をしてしまったせいでラノベもときの作品になってしまったのが残念です。
    「その可能性は...」もそうなので、若い人に売れるためには仕方がないのかな。
    続きを読む

    投稿日:2020.10.19

  • つばす@色々手を出してる

    つばす@色々手を出してる

    数理論理学という方法で推理をしていく、なかなか斬新な作品。全く解き方はわからないけれどどこか納得出来て不思議。
    読後のめちゃくちゃ頭使った感は凄い

    投稿日:2020.09.15

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