「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義

シェリー・ケーガン, 柴田裕之 / 文響社
(90件のレビュー)

総合評価:

平均 3.4
10
27
28
9
4

ブクログレビュー

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  • 土萠

    土萠

    このレビューはネタバレを含みます

    死んだら魂はどうなるんだろう、主観的には人間は死をどのように体験するんだろう……ということが知りたくて読み始めたけど、人は自分の死を体験することはできない、とバッサリ切られてしまったのでその答えは見つからず。それでも、哲学を学んだことがない私にも分かりやすく死についての論考が書かれていて面白かった。死について、というより哲学入門書みたいな感覚で読んでいたかな。そして、死について考えているはずなのに、考えさせられるのはむしろ、人生の価値について。人生の価値は、快楽の総和なのか?とか。道徳とは何か、みたいな話も面白かった。道徳性には、最良の結果をもたらす以上のものがあるんだとか。場合わけしたり仮定したりと、さすが、哲学の思考回路は論理的だなぁと思った。ところどころ突っ込みどころやモヤモヤするところもあったが。

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    投稿日:2020.11.21

  • 大学4年になりました。

    大学4年になりました。

    このレビューはネタバレを含みます

    要約
    人間とは、様々な精神的活動ができるただの身体である。そして、人間の「死」とは、その身体機能を果たすことを止め、人格を持つ生きた人間として存在しなくなった時のことをいう。死が悪いのは、生きていれば得られるものが得られなくなること(これを略奪説という)であるが、もし、悪いものとなるはずだった将来を奪うなら、死はむしろ良いものとなる。そして、不死は退屈でしかないため、人間がいずれ死ぬという事実も悪いことではない。また、死とは身体の停止でしかないうえ、死んだ後は、人はどんな種類の経験もできなくなるため、よって死を恐れるのは不適切な対応である。

    初めて哲学書を読んだ。
    ひたすら突き詰めていく書き方で、退屈だと思うところもあるが、これが哲学なんだろう。
    死について、納得するところもしないところもあるが、向き合う必要があることには変わりない。

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    投稿日:2020.11.08

  • 図書館あきよしうた

    図書館あきよしうた

    話題にすることさえ避けられがちながら、私達の誰もが避けられない「死」。その本質についての一般的な見方の誤りを、著者自身が主張する書。

    たとえば、
    人はいつ死ぬのか?身体の死なのか?認知機能の死なのか?
    死は誰にも代わってもらえない。では、他のことなら代わってもらえるのか?
    死は悪いものなのか?なぜ悪いのか?いつ悪いのか?
    死が悪いものなら不死は良いものなのか?どうであれば不死は良いのか?
    人生の価値をどうやって測るのか?死んでもこれだけはやりたいということはあるのか?
    なぜ死を恐れるのか?
    自殺には合理性があるのか?道徳的にはどうか?
    ……等々。



    こねくり難しい話を、話の前提を変えながら、これはどうか?あれはどうか?と問うてくるのに加え、文末まで読まないと肯定文か否定文か疑問文かさえ確定できない日本語のために、ワーキングメモリを最大限に用いて読みましたが、よくわからず読み飛ばしたところも数々。

    でも、特に不死について論じたところで、不死ってフィクションでは扱われることがあるけれど(手塚治虫の「火鳥」のが印象的でした)、本当に不死だったら、たとえ不老で健康が保証されていたとしても、辛いだろうなって思えました。

    そう考えてみると、有限だからこそ尊いと思えるものっていっぱいありますよね。
    自分にとって良いものも悪いものも、永久じゃないと思えれば、また受け取り方も違ってきます。

    たまたま手に入る図書館で借りたこの本が日本縮約版だったので、魂の存在について論じた部分が割愛されていたのはとてもとても残念でした。
    どこかで手に入れて読んでみたいと思います。
    私としては、「生きがいの創造(飯田史彦著)」にあったように、死後の自分があると考えたほうがより良い生き方ができるという考え方を支持するのです。



    「これを読めは死の謎が全て解けて死を恐れることがなくなる」とは言いませんが、少なくとも、冷静に考える糧にはなると思います。




    *******追記*******

    私のように残念な読者に向けて、文響社さんが、抜けている部分を読めるようにしてくださっていました。
    https://bunkyosha.com/books/9784866510774/article/1

    本書未読の方にも興味深いのではないかと思いますよ。
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    投稿日:2020.10.05

  • ゆうや

    ゆうや

    普通に生きていては考えないレベルの深さで、初めて「死」について深く考えることができた。
    「なるほど、そう考えるのか」という発見が多かった。
    哲学は思考の仕方を教えてくれるため、非常に勉強になる。

    投稿日:2020.08.31

  • 谷口 俊博

    谷口 俊博

    最近、身近な人で死にまつわる経験をした人がいたため、本書を手に取って読んでみた。

    正直、全体的にはやはり理屈っぽい箇所が多く「そこまで真面目に考えるかね?笑」と思ってしまうこともあったが、久しぶりに「死はなぜ悪いのか?」「自殺は合理的に正しいことはありえるのか?」ということをこねくり回して考えるいい機会になったと思う。

    よくよく考えてみたら社会人になってからこういった哲学的な思索に思いを巡らすことも少なくなった。
    だが、実際確かに「死ぬ」ということは現実に存在しているわけで、それがビジネスとして「生命保険」「葬儀屋」「終活」といった形で表現されていることを考えると、全く死について考えないわけにはいかないだろう。

    縮約版であることにはあまり気にはかからなかった。自分にはこのくらいの分量がちょうど良かったのかもしれない。

    いい機会をいただいた著者に感謝したい。
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    投稿日:2020.08.29

  • kazzu008

    kazzu008

    死というものを完全に現象としてとらえた哲学書。
    天国も地獄も輪廻転生もない。
    ただただ『死』は善か悪か。
    死ぬことと生きることはどちらが得か
    という命題が繰り広げられる。

    人間は死を恐れるが、永遠の生命は求めない。
    なぜか。
    それは個人それぞれが考えるべきことなのだろう。

    本書のコピーに「命を懸けて受けた授業」というようなものが書いてあったが、それはちょっと大げさかな。
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    投稿日:2020.08.13

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