太宰治

井伏鱒二 / 中公文庫
(5件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • 蓮子

    蓮子

    師として友として二十年近くにわたり交友があった井伏鱒二。太宰治との思い出や彼の作品解説などを収録。また井伏の没後に節代夫人が語った「太宰さんのこと」を増補。師である井伏鱒二も太宰治に幾度となく煮え湯を飲まされ、振り回されているけれども、それでも最後まで彼を信じ、または案じて、その才を認めていたことがとても良く伝わってきます。「もうあんな天才は出ない」「ぼく一人でも御坂峠に太宰君の文学碑を立てたい」と口惜しがっていたこと、彼の葬儀の時に、自分の子どもが死んでも泣かなかった井伏が声を上げて泣いたというエピソードを読んで胸がつまりました。戦後、東京に戻った太宰は井伏をはじめ、友人らを極度に避けていたという。真相は定かではないけれど、本書を読む分では当時恋愛関係にあった山崎富栄の影響もかなりあったのだろうと推測される。あとがきにある「芥川龍之介の自殺を、独身のとき、自分は無礼なことだと思っていた。妻子を残して勝手に死ぬとは無責任極まると思っていた。しかし、自分が結婚して子供も出来てみると、却って安心して死ねる気がして来た。芥川の自殺を肯定出来るような気がして来た。」この時、もう自分の生の置きどころを彼岸に託していたのだろうか。未完の遺作「グッド・バイ」が明るくユーモラスな作風なだけに、その裏にある死の暗さを感じてしまう。続きを読む

    投稿日:2020.08.28

  • masa0612

    masa0612

    師であり友人である井伏鱒二による太宰治との想い出がつづられる。時に批判のような口調にも、行間に太宰への愛情が見える。
    だれしも、矛盾を抱えて生きている。注目されたいと思うが注目されるのが苦手、人に好かれたいが人が苦手、強い自己主張をするが実は気が弱い。そういう矛盾を人一倍背負った太宰は、井伏にとって太宰は、ほっとけない人だったのだろう。続きを読む

    投稿日:2020.07.23

  • samoyed

    samoyed

    2019.07.15~08.22

    自分のことを一時でも慕ってくれた者が突然いなくなった心情が、淡々とつづられており、それ故に、辛さが後からじわじわと伝わってきた。どれだけ大切にしていたのか。悲しいね続きを読む

    投稿日:2019.10.13

  • 中央公論新社

    中央公論新社

    師として友として太宰治と親しくつきあった井伏鱒二。二十年ちかくにわたる交遊の思い出や作品解説など太宰に関する文章を精選集成。〈あとがき〉小沼丹

    投稿日:2019.03.11

  • hifumi2123

    hifumi2123

    これまでの『太宰治』と『私(読者)』という対話関係から、『井伏鱒二(解説者)』が間に入ってきてくれたことにより、太宰治という作家を多角的に見ることができる。
    太宰の兄や世話人との仲介を少し面倒に思う時もありながら、太宰治という作家を天才だと心から思い、太宰が命を絶つときまで見守り続ける井伏鱒二。
    その人間性の暖かさを感じれる一冊でした。
    続きを読む

    投稿日:2019.01.02

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