【感想】お母さんみたいな母親にはなりたくないのに

田房永子 / 河出書房新社
(7件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
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ブクログレビュー

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  • HYGGE

    HYGGE

    このレビューはネタバレを含みます

    2022/02/05 図書館 読了。すぐ読めた。続きが気になったから。漫画読みやすかった。
    分かるー分かる分かるー。と、なりながらも、著者の気づきは素晴らしいなぁ、自分でよく気づいたなぁ、すごいなぁと尊敬。
    私にもA面に生きるよう育てられた家族がいる。なりたいようになれなかった人生、お金があっても虚しいのかもしれないと感じる。その家族と過ごす私もまたB面を生きようと必死に自分を推した。推しても否定された。推して良かったと思えている。でも否定されてきたことはしっかり残る。それと、食い違う価値観の押し付け。それ自体が「否定」なんだけど。

    部活みたい…嫌な慣習…自分も嫌だった…でも/それで、やらない後輩に強く当たる。良いことないな。負の連鎖

    個の特性に環境のレイヤーが重なっていると思う。
    ヤバい人?
    ヤバかろうが、頑張ってるんだ、偉いじゃないか。
    かっこいいな。

    変えられない特性がB面なんだよ。


    この本買いたい。
    励ましになる。
    目標になる。私は疲れちゃって頑張りきれてない。
    読んでいると私も頑張れる気がした。

    もちろん、同じ人なんていなくて重ねるもんでないかもしれない…(A面)
    でも、励ましになる。(B面)

    …そうかぁ、こうやって建前というA面を話した上で世間に取り繕ってB面を繰り出す。すっかり染み付いていたようだ。いちいちB面の意見に突っ込まれるのが面倒くさいから。

    この本を家族にも教えてあげたい。

    気づきと励ましをもらった。
    「私はこうだったよ。」と教えてくれて、ありがとうございます。

    搾取されて生きてきたことに気づいていない人は山ほどいる。そんな人達に届いたらいい。

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    投稿日:2022.02.06

  • yunnyam

    yunnyam

    田房さんの内面て結構ヤバいんだなと思った。
    もう母親からの呪縛は解けたのだと思ってたけど、全然そんなことはなく、精神面の問題もまだまだあるみたい。
    まぁ私もそうだけど(笑)
    メンタルの問題って一朝一夕では治らないんだと思う。もしかしたら一生…。
    女の子の子育ての話はとても面白かった。
    自分とは真逆の趣味や性格になったりするんだね。
    私も今はすっかり男っぽい格好が好きだけど、好きな服装をさせてくれる親の元で育ってたら違ったのかな?
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    投稿日:2021.03.22

  • eshima002

    eshima002

    タイトルから、虐待的な親を想像していたが、ストーリーからわかった親は、過度な過干渉。というよりも、子供を自分の所有物と捉える親だった。
    表立っては、所有物とは言っていないけど、「◯ちゃんのため!」って言うのは、逆に自分のためであるから。

    読んでいって、この方、大丈夫⁈いや、大丈夫じゃないよな。。。と、思うこと多々。

    負の連鎖が起きないように、すごい戦っている感じだが、それがまた、負の連鎖に足を突っ込みそうになる入り口でもある。
    でも、本人がそれに気づくので、踏みとどまれる。

    逃げるにしろ、恨むにしろ、諦めるにしろ、何にしろ、親という存在は消しきれないし、切れないもの。
    恨み言を並びたてている時、その裏には「本当は、こうして欲しかった。」「本当はこうしたかった」という思い。それが対象者を変えて表出をしたのが、負の連鎖の始まり。

    人間は過去には戻れないので、それらの思いをしないことはできないけれど、その思いに気付いて、納得することは、大人だからこそできることなのだと思う。その過程、相当苦しいけれど。

    著者は、それらを子育てしながら一生懸命やっているのだと思う。
    でも、◯ちゃんのために頑張ってやらなきゃ!と思うと、またドツボにハマるから、「自分が何をしたいのか」と、肩の力を抜いて楽しんで欲しいなーと思った。

    でも。。一番初めに文鳥さんで気づけて良かったね。
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    投稿日:2020.01.15

  • 亞綺羅

    亞綺羅

    借りたもの。
    子育てする母親の感情の変化が描かれている。時間軸としては同著者『キレる私をやめたい ~夫をグーで殴る妻をやめるまで~』( https://booklog.jp/item/1/4801907652 )にも被るところだろうか。

    “目やには捨てる”“子供は捨てない”の二者択一が意味不明だった。
    授かるまでは女性の月のもの、排泄器官に近い場所なので、そこから出てきたものは“捨てる”ことが多かったのに、そうではない“存在”が生まれてきたことが衝撃的なのかも知れない。

    そこから始まる育児。
    自分が受けた生育環境のコンプレックスの反動と、ジェンダー問題がごちゃ混ぜになっている気がした。
    もっとも、ジェンダーは家庭→社会→家庭…といった地続きでループしているものかもしれない。
    同著者『男しか行けない場所に女が行ってきました』( https://booklog.jp/item/1/4781612792 )に通じる。

    愛しさで、自分の感情と子供の問題を分けることか難しくなる感情の高ぶりが、気持ち悪いくらい生々しく表現されている。

    この本は一貫性なく大分ブレている気がする。
    この中で一貫性を持たせるキーワードが「A面」「B面」という、社会への建前と本人の気持ちを大切にする、表裏を行き来する必要性だ。

    その中で毒親の母(以下、毒母)が、社会(というより、毒母主体の限られた世界)にしか目を向けず、自身の優位性(子供の価値観を無いものとして)を確かめるために接していたことを浮き彫りにする。

    毒母もそうだが、読んでいるとその母(祖母)や姉(叔母)にも問題がある。
    著者が想起する毒母は、そんな彼女らの共感を得るために著者をマウンティングの対象にしている。
    他の本でもその凄まじさが見受けられたが、この本の表紙に「もういいじゃない 仲良くしましょ」とある通り、悪びれた様子がない。

    連綿と受け継がれる、負の愛着スタイルではないだろうか?
    ※愛着スタイルについていは岡田 尊司、原わたほか『話を聞きたがらない夫 悩みを聞いてほしい妻 精神科医が教えるコミュニケーションのコツ』( https://booklog.jp/item/1/4040693841 )等参照。

    “こいつ(毒母)じゃなくて 「お母さん」にだっこされたい”

    文鳥を育てたとき、子供が 社会と接するようになった時に感じる焦りや不安の根本に、毒母の面影がある。

    “結局 また お前かよ”

    育成環境が個人に影響を与えることを強く感じた。

    自分を癒しながら、子供の主体性を否定せず(B面)、社会と関わる子育てをしていこうとする著者の決意でしめくくられる。

    しかし「A面」「B面」よりも、『キレる私をやめたい』で明記していた、“子どもの「今の気持ち」に寄り添う”ことの方が大切ではないだろうか?
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    投稿日:2019.05.30

  • emamison

    emamison

    初期より絵が細かくなっている点は賛否両論あると思われる。内容としては、「出産経験」「子供のため」という印籠を持った有象無象が、脳筋系善意を一方的に押し付けてくる様子がリアルであり、著者の冷徹な分析が光る。続きを読む

    投稿日:2019.04.06

  • nhr703

    nhr703

    先輩が田房永子ファンで定期的に回ってくる。

    この人は、毒親ということで随分大変だったんだろうな…と思うと同時に、よく毒親というテーマでここまで何作も書けるな、とも思う。変な意味ではなく。 あらゆるセラピーや精神科に通った行動力も素直に尊敬する。

    ピンクが選べない、というエピソードは個人的にすごく同感してしまう。わたしもピンクを選べなかったから。もし選べたら、人生色々変わったんだろうか。とか、徒然もないこと考えたりもした。
    続きを読む

    投稿日:2018.11.20

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