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西澤保彦 / 講談社文庫 (18件のレビュー)
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hayasick0103
連作短編でミステリーを堪能し、パズルのピースがバシバシはまっていく後半の仕掛けは爽快。そしてスケールの大きな世界観。なんと言っても、推理しない名探偵のキャラクター像がとても良い。20年ぶりの再読、とて…も楽しかった。続きを読む
投稿日:2023.12.09
まーちゃん
’21年3月11日、読了。 西澤保彦さん、大好きですが…まあ、感想としては、「彼にしては…」という感じでした。ただ、デビュー2作目の作品だそうで…凄いですね。 様々なエピソードのピースが、最後にピ…タッとハマる様は、流石!あとがきによると、若竹七海さん「僕のミステリな日常」に強く影響されての作品、らしいですが…。 僕としては、青磁と朱華房子のその後、なんか気になるなぁ…。続きを読む
投稿日:2021.03.11
goya626
大財閥の総帥白鹿毛源衛門の孫娘りんの監視役として山吹みはるが高知の女子短大に送られる。この山吹みはるは2メートルの大男で、極めて気のいい男なのだが、相手を知らず知らずのうちに饒舌にしてしまう。喋りまく…った後に自分自身で隠された真相に気付くというのだ。一種の超能力だ。この山吹みはると白鹿毛りんが、複雑に絡み合ったある事件を解決するというもの。複雑な関係も最後にはお互いにピタッとはまり込む。これにもちゃんと理由が用意してある。 作者のデビュー第2作だそうだが、結構力作だ。使われている土佐弁も面白いし、みはるの人柄がいい。シリーズにしても面白かったかもしれない。後の神麻嗣子の超能力事件簿に繋がる作品だ。続きを読む
投稿日:2020.08.24
いけだ
タイトルからして、メタ的なミステリィかな、と思っていたのだけど、意外とちゃんとした(って言い方もあれだけど)ミステリィでした。ご都合的な部分も多々あったものの、それも含めて作品の味になっているのが巧…い。物語としては陰鬱でどろっとしたものなのだけど、それをあまり感じさせない軽妙さで、とても読みやすかった。 そしてなんと言っても、本作は土佐弁に尽きる。実際に聞いたことがあるわけではないのだけど、血肉の通った方言ってこういうもんだよな、と。ちょっと音で聞いてみたくなった。方言を文字で書き表すのってもの凄く難しいはずなのだけど、いやはや脱帽です。続きを読む
投稿日:2018.11.13
さら
このレビューはネタバレを含みます
山吹みはる、彼を前にすると何故か脈絡もなく話をしたくなってしまう。そしてそれによって過去の事の真相に話した本人自身が気付いてしまうという、一風変わった探偵ミステリー。 勿論、彼自身は自分のそんな不思議な能力に気付いていないし、会話をしている人が自分の過去に思考を走らせているとは思っていないところが面白いです。 そしてそんな展開で果たしてストーリー展開は大丈夫なのかというと、みはるが派遣された原因でもある白鹿毛りんという大財閥の孫娘、彼女が鍵を握っていました。彼女もある“能力”を持っていてそれによってきちんと物語は進行していくのです。 少女視点の“鳩の死骸”の話と白鹿毛りんが高知にとどまっている理由を探っていく話と並行して話は進んでいきます。 登場人物の名前がまた個性的で読むのに難儀しました(苦笑)。 いろいろと普通とは違うなぁと思いながらも、読み終わった時なるほどと思えたのだからミステリーとしてそこそこ楽しめたということです。
投稿日:2018.07.22
suy-c-k
特殊能力を持つ山吹みはる。彼を前にすると人は忘れていた些細な記憶を思い出す。 その彼を取り巻く人々の記憶と現在の事件が絡み合う。 登場人物が多い上に一風変わった名前だから、誰が誰か分からなくなること…多々。 あまりにも多くの謎がありすぎて、どう纏めるんだろうと思っていたが、綺麗に纏めていたので読み応えも十分。 読みながらだいたいのことは予想できたが、満足のいく話だった。続きを読む
投稿日:2016.07.21
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