宝島

真藤順丈 / 講談社
(112件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
40
39
21
3
0
  • さすが直木賞

    面白かった
    どんどん引き込まれていきました。
    臨場感があり、映像が浮かんでくるようでした。

    投稿日:2019.02.06

  • 無題

    第160回直木賞受賞作。
    面白くないことはなかったんだけど、分量があったこともあり、読み終えるのに時間がかかってしまった。
    正直、惹き込まれるようなことはなかったな。

    投稿日:2019.03.31

ブクログレビュー

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  • 稲石浩司

    稲石浩司

    このレビューはネタバレを含みます

    直木賞受賞作。

    アメリカ統治下の沖縄の3人の若者を主人公とした物語でした。
    軍物資を略奪する若者たちのリーダーが行方不明になり、一人は警官として、一人は教師として、一人は反社会活動家として、その意思を受け継ぐ青春グラフティーのように感じました。
    それにしてもアメリカもヤマトもどれだけ沖縄を蹂躙するのか、今の辺野古移設問題もこの物語の延長上にあるように思えました。
    物語の発する圧倒的な熱量に、直木賞も納得です。

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    投稿日:2019.06.09

  • tomosaku

    tomosaku

    読み進めるほどに言葉を失っていく感覚に囚われる。

    第二次大戦後から1972年の日本返還までの沖縄が舞台。ある程度の歴史知識は持っていたし、現代にまで残る問題の根っこがあると分かっていたが、基地が、占領軍が沖縄に立てた爪がどれほどのものか。この物語の持つリアルな描写に打ちのめされた。

    物語の語り部(ユンター)、神秘的なウタキ、そして様々な感情のこもった踊り(カチャーシー)、それら沖縄を彩る熱量が端々にこもっている。ワシは今の沖縄しか知らずにその楽しさを享受しているが、この物語もまた、忘れずにいたい。
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    投稿日:2019.06.06

  • okayugohan

    okayugohan

    このレビューはネタバレを含みます

    重厚な内容ながらも軽口のような書き方(カフー!)が悲惨さと琉球に住む人々の陽気さをうまく表現しているような感じがした。
    しかしながら、ウチナーグチが入ると意味が分からなくなりがちなので読んでいても作品に浸かれず現実に戻されるのは勿体ないなぁ。
    しかしながら、予想外の戦果が大したことなくてガッカリ。

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    投稿日:2019.06.04

  • sango

    sango


    ◎あらすじ
    1952年沖縄、キャンプカデナに侵入する戦果アギャーと呼ばれる若者たちがいた。戦果アギャー、それは戦果をあげる者と呼ばれる若者たちだ。コザで一番の戦果アギャーであるオンちゃん。彼の戦果で生き延びてきた人々は彼を英雄と呼んだ。戦後の混乱の中で生まれた英雄だ。しかし、キャンプカデナへの侵入はいつもと違い、失敗した。米軍に見つかり、戦果アギャー達が方々に逃走する中、オンちゃんは消えた。彼の幼馴染である親友のグスク、弟のレイ、恋人のヤマコの三人は彼を探す為にそれぞれが警察官、ごろつき(アシバー)、教師となった。警察はアメリカー管轄の中、ごろつきは戦後生まれた暴力団の離合集散の中、教師は反基地闘争の中、それぞれの戦いの中で消えた英雄を追う。戦後から本土復帰までの約20年間の沖縄を三人の青年期を通じて描かれる。

    ◎感想
    沖縄の方言(しまくとぅば)を多用した表現、現実の事件とリンクしながら真相がわかっていく展開、返還前の沖縄の様々な風俗や組織、それらが今につながる沖縄の人々の熱気として伝わってくる。
    特に細部にみられるデティールが熱気を生み出している。読み始めてまず面食らったのが、ルビを振られたたくさんの沖縄方言だ。親友=イイドウシ、恋人=ウムヤー、兄=ヤッチー等の関係性を表現する言葉から、威張りんぼう=ガームイン、野良犬=ヤマイン、腑抜け男=フュークサーラー、変態=フリムン、などの罵詈雑言=ヤナグチまで冒頭から最後まで一貫して方言(しまくとぅば)が多用される。さらに、野良犬がイングワと表現される時とヤマインと表現される時があったり、喧嘩=オーエーは取っ組み合い=オーエーとも表現される時があったり、ある単語に機械的に方言を当てはめているわけではないところが、活き活きとした沖縄の風土を感じさせる。
    また、現実の事件や事故との関連性を描くシーンも多く出てくる。嘉手納幼女強姦殺人事件(第二部冒頭でグスクが調査する事件)や宮森小学校米軍機墜落事故(第二部にてヤマコが遭遇する米軍機墜落事故)、第1次沖縄抗争(第二部でのコザ派と那覇派の抗争、又吉世喜がコザ派にリンチされ、レイが救出に行く事件)等、現実の事件を架空の登場人物を通じて追体験させられ、そこにあるアメリカーや本土、沖縄の中での対立などの様々な暴力が浮かび上がってくる。
    返還前の風俗や組織も重要な要素だ。B円紙幣(アメリカの発行する軍票)やAサイン(米民政府に営業許可をもらった店舗)など生活に直結するところの描写によるリアリティ、物語の背景にある軍司令部(ライカム)や復帰協(沖縄県祖国復帰協議会)等の組織に振り回され、あるいはのめりこんでいく登場人物たちの抵抗や活動が、沖縄の人々の様々な側面を描き出しているように思える。
    筆者、真藤順丈は東京出身で、ホラー、ミステリー、幻想怪奇、アウトロー等様々なジャンルの小説を出している作家だ。本作は直木賞を受賞し、その際に沖縄タイムスからインタビューを受けている。筆者はその中で、執筆のきっかけとして沖縄にはもともと強い関心を持っていた事や小説の題材に近現代史やアジア史を扱ってきた事。大きな歴史の動きの中で登場人物が動いていくという小説を執筆してきた事などが下地となっていたと述べている。戦果アギャーに注目した経緯に関する部分が特に印象的だったので以下、引用する。

    「琉球警察を調べるうちに戦果アギヤーの存在を知った。彼らは米軍の物資を奪って生活の糧にしていたが、奪われたものを奪い返していると僕は捉えた。戦争や時代に奪われたものを奪い返す。それを小説全編を通して書きたかった。非常にたくましく、生命力にあふれていて、心が震えるようなものを感じた…沖縄に限らず、世界中で起きていることに、そういうところがある。なぜ社会や国家に搾取されていくのか。それを奪い返すための闘いは、米国で起きている人種差別的なこともそう。本来みんな持っていたものを、ある一部から取り上げ、それを取り戻すことは、今いろんな問題に言えることではないか。それをフィードバックし、現代の問題として照射していけるのが小説として目指すべきところではないか」(沖縄タイムス/https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/376354/ 2019年5月25日アクセス)

    筆者が言うようにこの小説は「奪われたものを奪い返す」為にもがく人々の熱気にあふれていた。その熱気、メッセージの普遍性は沖縄の戦後の約20年間という具体的な状況や細部のデティールを描くことによってもたらされているように思える。筆者が細部にまで宿らせたデティールへの労力、その細部が普遍的なメッセージを支えているのだろうと思う。小説の中で重要な役割を果たすウタキ(御嶽)という場がある。それは沖縄土着の宗教、原始的な信仰における神の降りる聖所だ。かつて岡本太郎は『沖縄文化論―忘れられた日本』 (中央公論新社、岡本太郎著、1996年初版)においてウタキを日本人が本来持っていた生命力のような力強い息吹を感じる信仰の場として評価していた。その「何もない空間」と岡本太郎が表現する場は、近代的な政治制度や権力によって堕落する以前の活力を感じる場だったという。
    私はこの「何もない空間」に対して、それを埋め合わせる人間の営み、ここにクリエイティブな何かを生み出す力があると思う。空白を埋め合わせるという行為、これは消えた英雄を埋め合わせるという本書に出てくる人々の活力とも重なって感じた。この補完する力、空白を埋める力はフィクションを生み出す力でもあると思う。それが現実の沖縄と自分の空白を埋め合わせる想像力を養わせてくれる。
    続きを読む

    投稿日:2019.06.02

  • shocolato

    shocolato

    沖縄の歴史を辿りながら3人の主人公の人生も進んでいく物語。沖縄のことを何も知らなかったなと思わされる。ハラハラ展開もの、暴力シーンがあるものは今まであまり馴染みがなかったが続きが気になり一気読み。登場人物の人柄が魅力的で、旅行で行った沖縄の風景を思い出しながら読んだ。続きを読む

    投稿日:2019.05.30

  • まる

    まる

    複雑な構成。
    沖縄の日本返還は現地の方にとっても歓迎されていたものと無邪気に思っていたが、当時の空気はこの小説に描かれたような感じだったのだろうか。
    今に続く沖縄基地問題の根深さも感じた。

    投稿日:2019.05.26

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