【感想】神道・儒教・仏教 ──江戸思想史のなかの三教

森和也 / ちくま新書
(2件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • 中村宗悦

    中村宗悦

    江戸時代の思想を神道・儒教・仏教の三教から俯瞰することを企図した本。新書ではあるが,ボリューム・内容ともに重厚であり,非専門家にはなかなか骨が折れる。

    しかし,江戸時代の思想史は我々の近代と地続きであり,この近世の錯綜した思想を踏まえないと明治以降もわからないこともまた事実である。

    体制に取り込まれて「葬式仏教」になってしまった江戸時代の仏教が意外と深いところまで思想を深めていたことや,体制の教学となった儒教・儒学の多様性,そして国学や水戸学に流れ込む復古神道と「日本イデオロギー」と言うべき関係性,そして表題にはなっていないが,西洋の学問とキリスト教への対応などが,縦横無尽の引用から明らかにされていく。刺激的な一冊である。
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    投稿日:2018.08.13

  • 人生≒本×Snow Man

    人生≒本×Snow Man

    近世とは、思想に関して、なんと刺激的な時代であったか。

    今から見れば、誤った理解もあったが、ナショナリズムを基底にしながら、それぞれの思想が生き残りのために、論を尽くした時代であったのだ。

    わたしの大きな問題意識としては、これから宗教はどうなっていくのか、また、戦争中になぜ日本はあのような体制に陥ったのか、の2点がある。

    そのために、キリスト教、仏教に関する書を広く読み進めて来たが、本書によって、問題意識は整理されるとともに、さらに先へと視線は上向くこととなった。

    新書で、このような本格的な江戸思想史への入り口を世に放ってくれた、著者と出版社に心から感謝したい。

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    投稿日:2018.05.23

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