【感想】四十九日のレシピ

伊吹有喜, 高寄尚子 / ポプラ文庫
(279件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
77
110
56
11
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • まき

    まき

    私が読んだ伊吹さんの作品は再生の物語が多い気がする。

    この作品も、妻である乙美を亡くした良平とその娘の百合子がどのように生きていくのかを考えて進む物語だ。
    突然現れた井本とハルミ。現実にこんなことが起こったら受け入れることは難しいだろう。しかし、こんな2人がもし現実に現れたなら自分の人生も変わっていくのかもしれない、と想像したら楽しくなった。

    良平も百合子もこの2人に出逢わなかったら、人生なにも変わらなかっただろう。
    乙美が託した想いを繋ぎに来た井本。
    井本とハルミの去っていく姿がどちらも気になる。
    実際この2人は何者だったのか、と。
    ずっとずっと良平と百合子と居て欲しかった。そこが少し残念。

    井本が去って行った時の良平の気持ちが切なかった。

    良平と百合子を取り巻く親族にも腹が立ったり、共感したりと色んな気持ちにさせられたところを思えば、なかなか面白い作品だったと思う。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.22

  • ajiro080775

    ajiro080775

    面白かった。とても読みやすくポップな感じですね。内容的には深みはあまりないですが、とても良いストーリーで読後感はとても良かったです。伊吹さんの作品は初めてでしたが他の作品も読んでみようと思います。

    投稿日:2024.03.19

  • ニセ人事課長

    ニセ人事課長

    1年前あたりから私の中ではちょっぴりブームな作者さん。★も良かった初期の作品に行ってみる。

    しかし、なんだな、歳を取るとこういう話に弱くて、最初のほうで妻(乙美)に先立たれた熱田が生きる気力もなくした姿を読むと、自分でもそうなってしまうだろうなと心が揺れる。
    そこに、亡き妻から頼まれたという日焼けをした黄色い髪の女子(井本)が押しかけて、加えて、夫の不倫から離婚届を置いて家を出て来た娘(百合子)が戻ってきて…と始まる話。
    『四十九日には明るくて楽しい大宴会みたいなのができればいいな』という乙美が遺した言葉に従って、井本と彼女が連れてきたブラジル人(ハルミ)にも後押しされ、熱田と百合子はゆるゆると動き出す。
    乙美の生涯を綴る年表づくりの中で語られる熱田と乙美の、乙美と百合子の、それぞれの記憶のひとつひとつに、夫婦の愛、親子の愛について考えさせられ身に沁みる。
    福祉施設でボランティアだった乙美に教えられたという井本やハルミの行動と、その仲間の人々の心情に、人としての情の深さを感じいる。
    見合い話を断られて押しかけてきた乙美が熱田との出会いである夏祭りの豚まんの話を語る場面がとてもあたたかい。
    四十九日の宴会に美佳がコロッケサンドを持ってきた場面は、冒頭の弁当の話につながって、通勤電車の中で読んでいたが、泣けてきて困った。(毎日早起きしてお弁当を作ってくれている配偶者に感謝)
    井本とハルミの存在がファンタジーのように語られる終い方も話の落ち着け方としては良かった。

    百合子の夫(浩之)と相手(亜由美)には我慢ならず、関わらなければよいのにとずっと思っていたので、よりが戻って良さげに終わったのが唯一不満。
    物語としてはああ締めざるを得ないのかもしれないが、女癖ってのは簡単には直らないと思うぞ。
    続きを読む

    投稿日:2024.02.04

  • ヨルハ

    ヨルハ

    本棚にあったのを数年ぶりに読み返しました。(挟んであったレシートによると2012年に大阪ルクアで買ったらしい)自分にも子供ができてようやくわかるようになった、登場人物の痛いまでに張り詰めた想いに泣きそうになりました。本は自分次第で何度も違う気持ちになれるから、いい。続きを読む

    投稿日:2024.01.21

  • planets13

    planets13

    悲しいけれど、それ以上にやさしさが一杯溢れてる。だからこそ大切にしたい人を大切にできただろうかという悔恨は深い。

    投稿日:2023.12.24

  • yappinkun

    yappinkun

    妻の乙美が亡くなり、何も手につかず、憔悴していた良平のもとへ、娘の百合子も夫の浮気で離婚を決意して、実家に戻ってくる。
    そこに突然、亡くなった乙美の教え子という真っ黒に日焼けした金髪の女の子の井本がやってきて、乙美から教わったレシピで、四十九日まで面倒見てほしいと頼まれたからと言い、乙美がいるかのような料理や掃除をやりだす。
    家族とは、子供のいない人生とは、いろいろ考えさせられる感動のストーリー。
    映画で、井本を二階堂ふみさんがしていることを知り、さらにびっくり。
    続きを読む

    投稿日:2023.12.20

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。