【感想】御子柴くんと遠距離バディ

若竹七海 / 中公文庫
(40件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
4
17
12
1
0
  • シリーズで読みたいのに

    以前販売していた「Web小説中公 御子柴くんの甘味と捜査 特別篇」の前編と後編が含まれます。
    後編で終わらなかったので、買わざるを得なかった(笑)
    「御子柴くんの甘味と捜査」が販売していないのが残念。
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    投稿日:2019.07.22

ブクログレビュー

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  • housekeeperz

    housekeeperz

    前作がなかなかにおもしろかったのでこちらの続編も。
    で、なんか思ってたのと違ったな。。。これはこれで悪くはないんだけど、御子柴くんのとぼけた味わいがかなり減ってる・・・というか、出番事態が激減。どちらかというと前作の小林警部補のように長野から事件を解決していっているような。。。そして主人公はほぼ竹花くんに交代?
    甘味も前作ほど焦点当ててるわけでも・・と思ったけど、まあタイトル通りなんだよな。これはもうこういうものとして楽しむのが吉。

    ただ、警察の面々のコメディさと事件の後味の悪さというか悲惨さが結構ギャップありますね・・・
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    投稿日:2024.03.07

  • teaberry

    teaberry

    コージーミステリーの表紙で中身は刑事が主人公の警察小説。
    次々に起きる事件を御子柴刑事とバディの竹花刑事が解決していきます。
    それぞれの地域の警察署の縄張りというか面子というか仁義というかが
    色々大変そう。現実もそうなのかな。
    関係を和ませる地元の銘菓の数々が美味しそうで食べたくなります。
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    投稿日:2024.01.26

  • ハルめめ

    ハルめめ

    葉村晶なみに不運に見舞われた哀れな御子柴くん。千曲川市センター長なる閑職へ異動させられる。遠距離バディの立花刑事がメインに活躍します。どれもなかなかビターな仕上がりなれど、てんこ盛りでワチャワチャするも楽しく読んだ。続きを読む

    投稿日:2023.11.17

  • サマー

    サマー

    若竹七海さんの「御子柴くん」シリーズ2冊目。短編集。
    といっても、私は1冊目を読んでないのですが。

    御子柴くんと言えば、「プレゼント」(こちらも短編集。あの葉村晶のデビュー作)に小林刑事の相棒として登場していた。
    私はプレゼントのなかで小林刑事の話が結構好きで、それを読んだ時に「御子柴くんシリーズもあるのか、これも面白そうだ」と期待してたことを思い出した。
    しかし、本作のあとがきによれば、作者はあれ以来小林警部補のことは忘れ去っていたらしい…。なんと。

    「プレゼント」で刑事だった小林さんは定年退職していて、若手っぽかった御子柴くんはベテランな感じになってる。時の流れよ…。
    御子柴くんの現在の「相棒」は、残念ながら小林ではなく、「竹花」という警視庁の刑事だ。

    葉村晶シリーズもそうなんだけど、若竹先生の短編は要素多すぎで、短編に現れる要素の量じゃないよね?
    登場人物多すぎて誰だっけ?と何度もなるし。
    頑張って読んで、読んだときは「なるほどー、ほほぅ」と満足するんだけど、何故かすぐに内容忘れてしまう。
    長編なら、そんなことならないんだけどな。
    御子柴くんは、長野県の警察官でありながら、捜査協力?のために警視庁に出向している。
    でも、本作第一話である被害にあい、長野県警察に送り返される。
    長野にいる御子柴と、東京警視庁管内で事件を捜査する竹花。二人の追う時間がリンクしていく、という手法は面白かった。でもどのお話も、解決はかなりバタバタだったな。
    御子柴を「長野」と呼ぶ警視庁の玉森が甘いもの好きで、センスのいいお土産を要求するキャラなんだけど、長野名産杏のお菓子が何度か作中に出てきた。杏なぁ、杏酒を飲むくらいしか縁がない果物だ。アプリコットのことだよね。きっと美味しいんだろうな。
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    投稿日:2023.09.03

  • ただ

    ただ

    裏表紙の作品紹介に書かれている、『スイーツ&ビターなミステリー』の意味が分からない。

    まあ、スイーツに関しては、地方から出向している刑事を題材にしたシリーズということもあり、各地の名産品を美味しそうに紹介していることなのであろうが、問題はビターの方である。

    これ、ビターなの?
    私からしたら、既にビターを思い切り通り越して、どこかが破綻している、シャレにならないようなイメージなのだが・・若竹さんの中では、比較的、毒が無いと言われている、このシリーズでこう思っているのだから、私にはやはり合わないのだろうか?

    ただ、視点を変えれば、これくらいで、あたふたしなさんな、ということなのかもしれず、そう思うと、人生の崖っ縁はまだまだ先にあって、いくらでも立ち直れるといった所には、何があっても生きていける希望を与えてくれたような心強さもありましたけどね。

    いや、それにしてもですよ、若竹さん。
    悪い癖で、愛する我が子をつい、また千尋の谷に突き落としてしまったと仰いますけど、その突き落とし方に容赦がなさすぎるんですよね(笑)
    もう最初の話の衝撃的な始まり方と、真相もあんな救いの無い感じが合わさって、「犯人、怖っ!」と思いましたし、下手したら、死んじゃいますから。

    思えば、前巻の『御子柴くんの甘味と捜査』の最後の話から、既に違う雰囲気があったのだろうな。
    だって、それまでは小林警部補の安楽椅子探偵で統一されていた展開だったのが、それだけ終わり方が違っていて、そして、この二作目でいきなり御子柴くんの危機が訪れたと思ったら、今度は、探偵役の小林警部補が定年を迎えて、一切、警察と関わらなくなったし、「一体、この後の話はどうなんの?」と心配してしまうのも、やむを得ないところでしょう。

    ところが、その後は、まあいなけりゃいないで何とかなるんだといった展開で、敢えて、ごちゃごちゃとややこしくする、若竹さんの事件のわちゃわちゃ感も加わった末に、終わり方は大体、いろんな人達がてんやわんやに絡まったり、真相を暴いたと思ったら、警察を嘲笑うような更に悲劇的な幕引きになったりと、そんな一筋縄ではいかない感じが妙にリアルですし、若竹さんの場合、悲劇が本当に文字通りの悲劇なので(特に「火の国から来た男」)、フィクションとは思いつつも、何だか現代社会の闇の部分を紹介するドキュメントにも思えてきてならないのです。

    かといって、それでは気分の悪い話なのかというと、そういうわけでもなく、今作に関してはタイトルにもある通り、『バディ』が一つのテーマとなっており、特に、前作では割とそつなくこなす軽いイメージのあった、御子柴くんのバディ「竹花一樹」の、彼への真摯な思いを知ることが出来たのが印象的で、とある話での彼の『それでも久しぶりに聞く声は、涙が出るほど懐かしかった』や、『助けてくれよ。オレの相方を』には、私も思わず、もらい泣きしそうになるくらい嬉しかった。

    また、御子柴くんがああいうことになったので、その間、竹花がコンビを組む、各地のバディ達はどこかユーモラスで、「火の国から来た男」の、『太陽にほえろ!』世代の、ざっくばらんで諦めない燃える男、熊本県警の「隈部雄亮」や、「被害者を捜しにきた男」の、「破局」や「動向」といった、一般的に使われない言葉を笑いのツボにされるが、見た目も実際に怒らせても怖い、沼津港署捜査課所属の「二宮徳範」に、「遠距離バディ」の、長身で拳にタコがあるが、話し方は舌足らずな、世田谷芦花署刑事課の「三村綾」と、これまた一筋縄ではいかない個性たちが、ビターすぎる物語の味わいに、また独特なブレンドとして溶け合っています。

    もちろん御子柴くんにとっても、バディは健在で、それは、たとえ彼があのような状況になったのだとしても、その決して忘れることの出来ない優しさと実直さをもった、彼の素晴らしい人柄があるからこそ、竹花も、モヤシの「玉森剛」も、未だに彼を気にかけているのだろうし、それを踏まえて、タイトルの『遠距離バディ』という言葉を見ると、改めて、感慨深いものもあり、確かに事件の内容はとても暗くやるせないものであっても、彼らの存在が、それらを上手く中和してくれるような、そんな明るさもちゃんと含ませているところが、若竹さんらしさといえば、そうなのかもしれず・・・要するに、若竹さんって、とても不思議で面白い作家さんですよね、ということです。

    ただ、それと他の作品を読むかどうかは別ですけどね(笑)
    御子柴くんの続編なら読んでみようかな。
    なんて書いといて、しれっと「葉村晶」シリーズを、読むかも知れませんが。そういえば、「御子柴くんの災難」で、名前だけ出てきたな。
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    投稿日:2023.05.22

  • sachichiii

    sachichiii

    このレビューはネタバレを含みます

    第2弾は、御子柴くんが大変なことになって長野に帰らされ、小林警部補は定年退職してしまい、御子柴くんの元相方が大変な苦労を負わされる…
    本当に、本当に腐った奴ばかり出てくるけど、それを補って余りある事件の面白さと複雑さ。わからなさが読む手を止めてくれない。
    上の奴がふんぞり返って大金もらってるのに、下は駆けずり回って気使って、こんなしか貰えないのかって一般社会のあるあるがそのまま。
    たまに嫌なやつをぎゃふんと言わせられると嬉しくなる自分は相当性格が悪い。
    ポップなのに読み応えがあって、最後は次につながっているようで、楽しみ。

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    投稿日:2022.11.27

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