【感想】宮沢賢治の地学教室

柴山元彦 / 創元社
(7件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • 司書KODOMOブックリスト(注:「司書になるため勉強中」のアカウントです)

    司書KODOMOブックリスト(注:「司書になるため勉強中」のアカウントです)

    K450
    「地学教師でもあった宮沢賢治が作品内に描いた地学的な知識や表現を手掛かりに、中学・高校で習う地学の基礎を学びなおせるの参考書シリーズ。全5巻。
    賢治の童話や詩を引用しながら、カラー図版とともに宇宙・地球科学の世界を解説。」

    「土神ときつね/イーハトーボ農学校の春/双子の星/銀河鉄道の夜/グスコーブドリの伝記/気のいい火山弾/十力の金剛石/台川/楢ノ木大学士の野宿/イギリス海岸/春と修羅序/柳沢/東岩手火山/風野又三郎/雨ニモマケズ。宮沢賢治作品を多数引用し、そこに描かれている地学の世界をひもときながら、地学の基礎を学ぶ。高校の地学基礎科目に合わせた5章立て。カラー図版をたっぷり収録、森の学校のケンジ先生と、動物の生徒たちとの会話で授業が進むので、地学が苦手な人も楽しく学べる、文系のための地学の本。」

    目次
    1限目 宇宙のしくみ(太陽系;太陽 ほか)
    2限目 地球のしくみ(地球の内と外;プレートのしくみ ほか)
    3限目 岩石と鉱物(岩石と鉱物;火成岩 ほか)
    4限目 地球の歴史(化石;先カンブリア時代 ほか)
    5限目 大気と海洋(大気の構造;大気の役割 ほか)
    放課後(引用作品の解説;宮沢賢治と地学の関わり)

    著者等紹介
    柴山元彦[シバヤマモトヒコ]
    自然環境研究オフィス代表、理学博士。NPO法人「地盤・地下水環境NET」理事。大阪市立大学、同志社大学非常勤講師。1945年大阪市生まれ。大阪市立大学大学院博士課程修了。38年間高校で地学を教え、大阪教育大学附属高等学校副校長も務める。定年後、地学の普及のため「自然環境研究オフィス(NPO)」を開設。近年は、NHK文化センター、毎日文化センター、産経学園などで地学野外講座「天然石探し」「親子で化石探し」「名水めぐり」「地学散歩」などの地学関係の講座を開講。インドネシアの子供のための防災パンフ(地震、津波、火山)の仕掛け絵本を作成し現地で頒布する、ボランティアの普及活動を行っている
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    投稿日:2023.12.07

  • gaaco

    gaaco

    宮沢賢治の物語や詩を足掛かりに、高校の地学の内容をおさらいする本。
    賢治先生と、たぬきくん、きつねくん、くまくん、ねこさんの対話を通して展開する。

    宇宙と地球のしくみ、岩石と鉱物、地球史、そして大気と海洋の順に話が進んでいく。
    これは高校のカリキュラムに即したものであるよし。

    全編カラー図版で、読んでいて楽しい。
    ゆるっとしたキャラクターのイラストと、説明のためのかっちりした図版や写真の対比も面白い。
    プレートの移動の模式図や雲形十種の図はとても分かりやすく、現役で地学の勉強をしている高校生さんたちにもきっと有用だろう。

    概ね内容はよくわかった。
    とても良い本だと思うけれど、こちらの知識不足のせいだろうが、わかりにくいと感じたところもある。

    p86の地層についての解説部分のところなどだ。
    地層に見られる模様とあり、斜交葉理と級化成層、漣痕、ソールマークが取り上げられる。
    斜交葉理と漣痕は水平面の模様だと思うけれど、級化成層は断面のことらしい。
    そして、ソールマークは写真になっているのだが、残念ながら解説文を読んでも写真のどの部分がその特徴的な部分かがわかりにくい。
    斜交葉理と級化成層はモデル図になっているのだから、写真の中に書き込みがあってもよいのでは?
    あるいはモデル図に書き起こした方がわかりやすい?
    ここに関しては、ちょっと他の本で調べてみないとな、と思った。
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    投稿日:2023.10.29

  • ジョバンニ

    ジョバンニ

    宮沢賢治が地学に精通していて、その知識が作品にたくさん散りばめられていることが分かった。

    この本はあまりにも面白い。

    岩手県のことが中心に、大切に書かれている。
    書いている人は大阪の人なのに、岩手県と宮沢賢治への愛をとても感じる。

    地学基礎の知識もたくさん分かりやすく盛り込まれていて最高。

    三高文系全員読んでほしい。
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    投稿日:2021.06.29

  • eshima002

    eshima002

    本の帯に「文系のための地学の本」とあったのが、納得の内容。

    ブラタモリで、宮沢賢治の会を見ていたので、タイトルに惹かれて読んでみた。

    中身は、高校地学の基礎。
    1時限 宇宙のしくみ
    2時限 地球のしくみ
    3時限 岩石と鉱物
    4時限 地球の歴史
    5時限 大気と海洋

    地学は嫌いじゃない(いや、むしろ好き)ので、面白かったし、懐かしい!と、ワクワクしながら読んだ。

    宇宙のしくみで、しみじみ思うのは。。。
    なーんにもない無のところから、火の玉宇宙が生まれて、ものの3分で素粒子が生まれて、ヘリウムと水素の原子核ができあがる。
    あまりに壮大すぎて驚く世界。
    それがなかったら、地球も生まれないし、岩石もないし、生物もないし、大気もないし。。。と考えると、その始まりって、本当にすごいなーと、思っているところ。
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    投稿日:2020.02.09

  • noire

    noire

    ど文系なので分かりやすかった。ビッグバンから人の進化天気まで。

    ただど文系なので「雨ニモマケズ」に引っかかってしまう。

    橋本治の古典の解説書を読んだあとだったので漢字とカタカナで書かれたかの詩の意味を考えてしまう。

    漢文由来のカタカナは公式文書とか、何か文に重みや重要な意味を込めたい時に使われる。平仮名はもっとプライベートで軽い

    的なことが書かれていたので、そういう意味合いで詩を読み返してみるとなんだか噛み締めるように書かれたもののように思えてきて、思いの痛切さが襲いかかってくる。
    平仮名だったらそういう語感覚にはならないなぁと。

    思わぬとこで思わぬ発見。

    因みにこの本読んだあと最寄りの自然史博物館に行き復習してみました。地学の扉が少し開きました。
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    投稿日:2019.12.09

  • root3

    root3

    宮沢人気にあやかって地学の参考書~高校の地学基礎科目に合わせた5章立て(宇宙・地球・鉱物・地史・気象)。宮沢作品(土神ときつね・イーハトーボ農学校の春・双子の星・銀河鉄道の夜・グスコーブドリの伝記・気のいい火山弾・十力の金剛石・台川・楢ノ木大学士の野宿・イギリス海岸・春と修羅序・柳沢・東岩手火山・風野又三郎・雨ニモマケズ)を多数引用し、そこに描かれている地学の世界をひもとく~理科嫌いな子供たちに読ませる地学の参考書と言っているが、理科嫌いな子は読書も嫌いだろう。それは、童話さえも読まなかった(読んで貰わなかった)から…続きを読む

    投稿日:2018.03.08

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