【感想】告白

町田康 / 中公文庫
(252件のレビュー)

総合評価:

平均 4.2
106
67
38
8
3

ブクログレビュー

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  • キョウヘイ

    キョウヘイ

    いやー圧倒的。文庫で800ページ以上あるのに巧みな文章とこれ以上無いような詳細な心理描写で読まされた。しかも真面目ったらしく書いてるのに笑わせてくるから凄い。町田康すげえ。しかしこいつは自分だけが考え過ぎると思い込んでただけなのか、本当にそうだったのか、どっちなんだろうなあ、と思いながら読んでた。ただ、物語としてはこういう破滅的な終わり方は好きじゃ無いから後半は読んでて辛かった。しかし葛城ドールはなんだったんだ?いや答えはいらんのよ。いくつも解釈は出来るよ?でもそういうの俺いらんのよね。海外出張中に読み始めて帰りの成田エクスプレスでちょうど読み終わった。続きを読む

    投稿日:2024.03.18

  • とりあえず

    とりあえず

    明治時代に実際に起きた事件「河内十人斬り」をモチーフにした長編小説。実はこの「河内十人斬り」事件のことをよく知らずに本書を読み始めた。それゆえ、何の話なのだろう、どういう結末になるのだろうと、想いながら読み進めた。読了して、衝撃的な結末に恐れおののき、脱力した。

    事件の衝撃さゆえに、主人公の熊太郎は特異な人物かと思いきやそうとも言い切れない。丁寧な心理描写を読み進めるうちに、誰しもが感じたことがあるような感情の共有が生まれる。テーマ、ストーリ、描写どれをとっても圧倒的であり、読み終わった後、なんだかそわそわしてしまう作品。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.17

  • モナス

    モナス

    熊五郎に共感できるかできないかとかじゃなくて、熊五郎が考えていたこと見ていたものは、こうして文章にすることでしか表現できないことかもしれないし、もちろん、それはフィクションなんだけど、なんだか、文章にしてくれてありがとうという気持ちになった。続きを読む

    投稿日:2024.01.05

  • saya

    saya

    このレビューはネタバレを含みます

    好きな役者さんが読んでいるとおっしゃられていたので
    自分も読んでみたがあまり自分には合わなかった。
    キャラに魅力も感じられず、内容的にも正直
    レビューが高い理由がよくわからない。
    実話を元にしたことが評価されているのだろうか。

    文体としても回りくどく、冗長に感じた。
    細かい部分でも共感できないことが多かった。
    女が美しく装いたいのは自分が良い気分になりたいからかもしれないが
    それは他人に美しいと思われたら気分が良いから、という訳では無かろうに。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.12.30

  • 昔南京にいた女

    昔南京にいた女

    熊五郎がもし現代の裁判にかけられたとしても、統合失調症の診断が下され心神耗弱(喪失までいかないのかな…)が認められるのではないかと思った。
    葛城ドールの殺害、神社の三角形、10人斬り決行中の臼など、幻覚や妄想が多すぎるから。
    以前精神障害がある人のグループホームを取材したとき、当事者の方は自分の症状を「頭の中にもやもやがずっとあり、でもそれを言葉にできない。それで頭がおかしくなりそうになる」という旨を話しておられて、まさに熊太郎やんと思いながら読んだ。

    熊太郎が下手打ちしたり愚かだったり虚栄心に翻弄されたりして人生ことごとくだめにしていくのは、感想を読んでいると「自分と重なり憎めない」と書いている人も多いが、私は読んでいてなんだかしんどく、「もういい加減やめてくれへんか」と辟易していた。
    私の大の苦手な映画『ホームアローン』を見ている時の感覚に近く、目の前の秩序を後先考えず破壊しまくるとことんアホな行為がとてもじゃないが我慢ならない。

    時折作者(語り手)が挟む現代的な比喩にとても違和感があった。「例えばロックバンドが〜」みたいなやつ。
    河内弁はとてもいい。
    基本的に内容はほぼ理解できるしイントネーション込みで脳内再生できるので楽しかった。
    関西人でよかった。
    続きを読む

    投稿日:2023.12.30

  • みえはる

    みえはる

    ようやっと読み終わりましたわ。
    800ページ超えのずっしり文庫本。
    半分くらいまでは熊太郎が1人でもんもんとしているんだけど、弥五郎が出てきてから楽しくなってきた。
    熊太郎、頭でくずぐず考えてばっかりのヘタレで好かんなあ…と思いつつ、憎めないような。なんだか自分みたいでもあって複雑な気持ち。あかんではないか。
    弥五郎が男気のある奴で好き。弥五ちゃんがいて良かったね、熊太郎。
    続きを読む

    投稿日:2023.12.22

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