【感想】フランス現代史 隠された記憶 ──戦争のタブーを追跡する

宮川裕章 / ちくま新書
(2件のレビュー)

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  • polyhedron

    polyhedron

    20世紀フランスの歴史の暗部をたどるルポ。
    一次大戦の不発弾処理で今も犠牲が出ていることや,ナチ占領下の対独協力,ノルマンディー上陸作戦後に皆殺しにされた村,アルジェリアからの撤退で見捨てられ,虐殺の憂き目に遭った現地協力者たち…。

    知られざる歴史,思い出したくない,否定したい歴史がある。
    今と未来が過去の延長にある以上,歴史問題というのは世界のどこにもあるのだし,それぞれ真摯に向き合っていかなくちゃいけないんだなと感じた。
    続きを読む

    投稿日:2017.11.06

  • 真夏日和

    真夏日和

    戦争は良いことなんてひとつもないと心底思う。人を殺すのと同じ。フランスは華やかな憧れの素敵なパリだけじゃなく、たくさんの見えない過去を持っている、当たり前だけれど。ナチスに自ら協力しユダヤ人を絶滅収容所に送ったペタンや、アルジェリア戦争のことはこの本を読むまできちんとは知らなかった。見えないふりを、見ないふりをしても過去は消えないし、それならば直視してそこから良い未来へ踏み出すのが人間の賢さなのではないか、と思う。世界から戦争やテロや、差別をなくしたら何が残る? ほっといても地球は温暖化していて終わりに向かっている今、私たちがしなくてはいけないことは争ってばかりでうんざりする世界を変えることじゃないかと強く強く考えた。続きを読む

    投稿日:2017.09.29

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