怒り (上)

吉田修一 / 中公文庫
(158件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
26
68
39
3
0
  • 【信じるのに必要なもの】

    タイトルの「怒り」言葉のインパクトにビビッてしまい、なかなか読もうと手に取れませんでした。


    でも、いつかは読みたいと思っていました。いつか読むなら今読もう、そう決断し気合を入れて手に取りました。


    物語は、殺人を起こし逃走中の「山神一也」。同じ時期に素性が解らない男性が、東京、千葉、沖縄に出没。この中に犯人がいるのか?それともいないのか?最後までハラハラする展開。


    3人と仲良くなった周りの人は思い始める。「犯人じゃないよね?」目の前の人を「信じたい」と思いながら「疑う」自分。それぞれの心の葛藤の描写に引き込まれます。


    友人、家族、恋人、同僚、親友。私も相手の何を知って、その人を信じているんだろう。そう思わせる物語。
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    投稿日:2017.09.26

ブクログレビュー

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  • かずや

    かずや

    このレビューはネタバレを含みます

    特に印象に残ったフレーズの引用です。


    この前 、チベットの僧侶が焼身自殺したってニュ ース見たんだ 。死ぬほど嫌だって気持ちって 、いったいどんな気持ちなんだろって思った 。すげ ー悔しいとか 、悲しいとか 、情けないとか 、そんな簡単なものじゃないんだよな 。俺は本気なんだって 。本気で怒ってるんだって 。でもさ 、それを死なないで相手に伝えることってできないのかなって 。 … …でも 、無理なんだろうね 。その本気っていうのを伝えるのが一番難しいんだよ 、きっと 。本気って目に見えないから … …

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    投稿日:2019.05.18

  • みちの助

    みちの助

    殺人事件の犯人かもしれない3人の男たち。
    それぞれが周囲に溶け込めば溶け込むほど、あー殺人犯かもしれないのに、いいの?仲良くしてたら何かされるかもよ?とドキドキ。

    とても読みやすいのでサクサク進みました。続きを読む

    投稿日:2019.05.15

  • ゴルフ13

    ゴルフ13

    再読。若い夫婦が惨殺されて1年。田代、田中、直人という犯人の特徴に合致する3人の身元不明者と、洋平と愛子の親子、泉と辰哉、ゲイの優馬とのかかわりは?

    投稿日:2019.05.14

  • サマー

    サマー

    身元不詳の3人の男と、その周囲の人たちを軸に話が進む。

    冒頭の殺人事件の描写に、沖縄で高校生が男に襲われる場面…。
    読んでて、何の事件にも巻き込まれず暮らせることが奇跡のように感じた。
    それくらい、犯罪が日常と一体となってるような描写が秀逸…。

    実在する事件をモチーフ?にしながら、ここまで他の人物にフォーカスして魅力的なストーリーにしてるのが本当にすごい。
    この人の本は、説明臭くないところも好き。
    たとえば愛子の人物像ひとつ取っても、説明臭くならずに、いくつかのエピソードから愛子の人物像が浮き彫りにされていく。

    優馬は母子家庭で貧乏だったけど、優馬にとっては楽しい生活であり、「大変だったね」「苦労したね」と他人に言われることが嫌だったこと、お母さん嬉しそうだったよ、と言ってくれた直人に心を惹かれるシーンは泣けたなぁ。

    上下に分かれている本アレルギーなので、ずっと読みたいと思いつつ読んでなかったんだけど、読みはじめてしまえばそんなにボリュームもないし、先が気になって一気読みしてしまった。
    下巻も楽しみ。
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    投稿日:2019.04.30

  • zirous

    zirous

     吉田修一なので購入。『悪人』を超えることはなかったような・・・映画、まだ観てないな・・・

     読後随分と経ってしまって、内容を詳しく覚えていないので・・・とりあえず読了の記録に留める。評価は当時の読後感を思い出しつつ記す。

     レビューさぼってて、いつ読み終わったか覚えてないので、読了日は、後続レビュー前の、2018年10月1日で登録。
    続きを読む

    投稿日:2019.03.17

  • やぎたひろ

    やぎたひろ

    このレビューはネタバレを含みます

    八王子で起きた殺人事件。
    殺害現場には惨殺された被害者の血文字で「怒」という文字が残されていた。
    逃走を続ける犯人。逃げ続ける犯人「山神一也」はどこにいるのか?
    事件から1年が経った夏、物語は始まる。
    千葉の漁協で働く父娘の前に現れた男
    都内で一人暮らしを楽しむゲイの前に現れた男
    流れ流れて沖縄で生きる母娘の前に現れた男
    どれもがあやしく、どれもがふつうの前歴不詳の男。少しづつ、家族に、町に溶け込んで行く男達。犯人は誰なのか、全員が山神一也なのか、交錯するストーリーに読みながらグイグイ引き込まれていく。犯人を追う刑事にも葛藤がある。老猫を介したもどかしいほど脆いつながり。真実を追いつつも最後に踏み出せない焦りやいらだち。

    警察の必死の捜査にもかかわらず山神一也の幻影は影を踏ませない。
    それでも警察は1つ1つ地道な捜査で一歩一歩山神を追いつめてゆく。

    前歴不詳の男との生活はそれぞれが自分を無理に納得させ、不安に蓋をして過ごしていた。
    しかしTVの報道を見て家族たちは動揺する
    「もしかして?」
    打ち消しても打ち消しても浮かぶ疑念。愛情や信じる事、何度も自問自答するが疑念が疑念を呼びそれぞれが出した結論は・・・

    人を殺したいほどの怒りはどれだけの熱量なんだろうか。「怒」と書き残すほどの怒り。
    想像ができない。ただそれを想像できないのは爆発するほどの怒りを自分がまだ知らないからだけなのかもしれない。そう、まだ。しかしその爆発する融点は人それぞれなのだからきっかけ次第で誰しもがその境を乗り越え殺人者に代わってしまう。ふつうの人ほど簡単に。そう自分も。逃げ続ける殺人者も日常を過ごしている。そこには友情も愛情も信頼も存在しているかもしれない。不安定ないつ崩れるかもしれない砂上の楼閣と知りながら。
    人を信じるって何だろう。真実を求めると喪われる儚い幸せの事を想う。それでも
    最後に掴んだ儚い幸せ、希望。自分はその時に信じる事が、信じ続ける事が出来るだろうか。彼等の歯車が何処で狂ったのかをもう一度読み返してみる。
    自分を見失わないように 

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    投稿日:2019.02.25

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