【感想】たましいの場所

早川義夫 / ちくま文庫
(32件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
6
12
7
1
1

ブクログレビュー

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  • モリゾウ

    モリゾウ

    宮藤官九郎の推薦文、峯田和伸のオシ、七尾旅人のオマージュエッセイと、自分的には先にそれを知っていたら読まなかっただろうという感じなのだが(ちなみに古本で購入)、あえて先入観を外して読むとなかなかに面白い。還暦のオヤジがここまで素っ裸でものを言うのは簡単ではなかろう。続きを読む

    投稿日:2022.07.09

  • c-books

    c-books

    女性関係の振る舞いは、腹立たしいこと甚だしいが…心に残る言葉がたくさんあった。
    ①「クラシックが一流で、歌謡曲が三流なのではない。クラシックの中に一流と三流があり、歌謡曲の中に一流と三流があるのだ。ロックの中に素晴らしいものと素晴らしくないものがあり、フォークの中に素晴らしいものと素晴らしくないものがあるのである。あなたが一流で、私が三流なのではない。あなたの中に一流と三流があり、私の中に一流と三流があるのだ」
    ②「チャコの中に、父と母がいる。いると思えばいるし、いないと思えばいない。目に見えないものは、思うことによって存在する。父と母は、もう何も喋らない」
    ③「歌うことが偉いわけでも、ましてやかっこいいわけでもない。歌わざるを得ないのである。あの人からボクシングを奪ってしまったら、ただの不良少年になってしまうように、音楽を奪ってしまったら、犯罪者になってしまうように、小説を奪ってしまったら、狂ってしまうように、そんなところから、出発しているのではないだろうか。音楽を手段としてではなく、音楽を目的にしている人だけが、悲しみを表現できる。悲しみは作り出せない。悲しみは張り付いてしまったものだ。にじみ出てしまうのである。「五体満足なら、踊る必要はありません」は、『土方巽の方へ』を描いた種村季弘の言葉だ」
    続きを読む

    投稿日:2022.03.30

  • 5552

    5552

    とんだエロおやじだなあ。
    でも決して下品だとは思わない。
    正直なだけだと思う。
    歌をつくって歌い、犬や猫と遊び、妻帯者でありながら、別の女の子と恋をする。
    この、妻のしーこさんがいいのです。
    ふたりのやりとりを読むと、不倫だのなんだの騒ぐ世間が心底馬鹿らしくなる。
    夫婦がいいというのなら、いいのです。、、、たぶん。

    自分の部屋のピンナップのように、心に貼付けたくなるような、覚えておきたい名言もたくさん。

    あと、若い頃の室井佑月さんの本を読んで、「こんな女の子に惚れられたら参っちゃうな」と述べているのだけど、うーん、ふたり、合いそう。いや、なんとなくですけど。

    著者の早川義夫さんは、元歌手で、引退後本屋を開き、その後閉店。中年になってからまた歌手となる。

    巻末エッセイは歌手の七尾旅人さん(『サーカスナイト』好き)
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    投稿日:2021.01.08

  • かすみ草

    かすみ草

    倉田まみさんがおすすめしていた本。エッセイって小説に比べてちょっと読みにくい。好きな人は好きなんだろうけど、私はちょっと苦手意識がありますね

    投稿日:2021.01.04

  • sagami246

    sagami246

    素直で率直な想いを連ねたエッセイ。
    好き嫌い、合う・合わないが、はっきりする本だと思うが、残念ながら、私の好きなテイストではなかった。

    投稿日:2020.07.15

  • 浮気なスー

    浮気なスー

    このレビューはネタバレを含みます

    これはもう、抜群に素直ですね。どストレート。有無を言わさぬ率直。そんな印象です。抜群に良いですね。

    劇団大人計画の宮藤官九郎さんや、銀杏BOYZの峯田和伸さんが、この本を劇的に愛しているみたいなのですが、うむうむ、なるほど、さもありなん、って思いました。お二人の「あんな感じ」が好きなかたなら、この早川義夫さんの文章も、間違いなく好きになると思います。で、僕は、クドカンさんも峯田さんも好きなんで、そらもちろん、この早川さんの文章も、抜群に好きになりました。「うん。わかる。わかる。わかってしまうんだなあ~」って感じ。

    どっちかゆうたら、好き、嫌い、の範疇ではなく、分かるか、分からないか、の範疇で受け取る文章だな、って思いました。だってもう、俺、あんたの気持ち、分かるんだもん。しっくりくるんだもん、って感じ。その感じ、どうしようもなく分かっちゃうんだから、もうどないもならんよね、って感じ。とにかく、良い。もう、そう感じるんだもん。しゃあないもん。って感じ。

    峯田さんのエッセイ「恋と退屈」を読んだときにも「その感じ」を抜群に感じたのですが、凄くこう、親近感が湧きますね。たまらなく愛おしいですね。こういう文章は。

    でも、凄く不思議な事に。
    この本が凄くグッと来たので、早川義夫さん、どんな音楽を生み出している人なんだろう?って思いましてね。You Tube で、調べて、聴いてみたんですよ。早川義夫さんのソロの曲と、若かりし頃に組んでいた、という、ジャックス、の音源を。

    そちらは、正直言って、あんまりピンときませんでした。「うーん、、、なんだかなあ。なんかこう、音楽としては、あんま、グッと来ないなあ。ごめん」という感じでして。早川さんの文章は、とてもとても好きなのに、何故にその音楽には、今ひとつ、いまのところ、心動かされないのだろう。不思議だなあ。

    これと似てるんかしらん?と思うのは、僕は、峯田さんの文章は凄く好きなんですけどね、イマイチ、まだ、GOING STEADY と、銀杏BOYZ の音楽に、ハマりきれていない関係と、なんだか似ているなあ、とか、勝手に思った次第です。うむむ、好み、趣味嗜好とは、全くもって不思議です。

    ただしかし、このエッセイの早川さんの文章は、マジで凄く良い。しみじみと、シミジミと、沁み渡る文章です。凄く、良いです。

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    投稿日:2020.03.07

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