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サン=テグジュペリ, 河野万里子 / 新潮文庫 (1138件のレビュー)
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訳者により心に沁み込む度合いが違うと思います。河野さんの訳が最高と思います。
神奈川県民なので、子供のリクエストで箱根の星の王子さまミュージアムで感銘を受け、「星の王子さま」は何冊か購入したり、見かけたら読んだりしています。本は訳者により心に沁み込む度合いが違うと思います。河野…万里子さんの訳は言葉を非常に繊細に 大事にしているのが伝わってきて、自分が本の中に入ってしまった様な感覚を覚えます。また、あとがきで心を打たれるのも稀な経験でした。(このサイトから購入した書籍データはWindows環境では読めないので少しだけ注意が必要です。スマホなどはOK。)続きを読む
投稿日:2017.04.27
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てげてげ読書ノート
大人になって心で感じた宝物
「星の王子さま」を初めて読んだのは、小学生のとき、岩波少年文庫(改版後)でした。 「ゾウをこなしているウワバミ」(ボア)の絵は、今でもお気に入りです。バオバブの木も、妙に気合いの入った色刷りの挿し絵…で覚えましたし、愉快な絵本という印象でした。 しかし今回、新しい訳文で読み返したところ、本書は、胸を締め付けられる、苦しい愛の物語ではありませんか。作者も、「軽々しく読まれたくはない」としています。 子どもが、「生きるというのがどういうことかわかっている」なんて、とんでもない! 本書は、ユーモラスな絵本の姿をした、しかし、その奥深くに真実を隠して輝く、砂漠の底の井戸なのです。 (1)王子さまは小さな領主 そもそも、なぜ「子ども」(アンファン)ではなく、「王子」(プリンス)なのでしょうか。 それは、彼が、小さな星の持ち主、つまり領主様だからです。 作者はアントワーヌ・「ド・」サン=テグジュペリですから、彼自身も「サン=テグジュペリの」プリンスであったわけです。 それが人生いろいろあって飛行士になり、なんとか作家として認められた後に書いた作品です。 ですから、本作は、決して「童心に返る」ことを推奨するものではありません。 バラとの関係について、王子は自分たちが幼すぎたため、うまくいかなかったことを語っています(訳文は「あまりに子どもで」)。 仕事を通じて誰かの役に立つことは、価値のあることです。これは、王子も自力で気がつきました。 しかし、キツネからは、さらに高い価値があることを教わります。それは、絆を結んだ者に対する責任があるということです。 「役に立つ」は、労働者の実利的な価値観ですね。その上に「責任」を感ずるのは、選ばれた者、貴族の規範です。 王子は、実利に換算できない真実を大切に扱うためにプリンスなのです。 (2)旅立ちと別れに涙 現在の私が胸を打たれるのは、王子の旅立ち、バラと別れのあいさつを交わすシーンです。 ああ、わがままで見栄張りのバラの告白が、なんと悲しく、可愛らしく、精一杯の思いやりに溢れていることか。 こんな形で女性の「かわいげ」を描いた作品には、他に出会ったことがありません。 小学生の私には、このシーンは印象に残りませんでした。 見送る人の嘆きの深さと誇りの高さが、感じとれなかったのだと思います。 当時の私(国語のテストには、いささか自信がありました)に尋ねたら、「ちゃんと読み取れるよ」と笑うかもしれません。 目で見て知るのと、心が動くのとでは、全く違うのですが。その区別を知らないくらい、幼かったということでしょう。 (3)星に帰った王子は? 体を捨てて星に帰った王子は、その後どうしているのでしょうか。 飛行士は、出会ったときの姿で、また地上に現れることを願っているようです。 しかし、王子はもう、小さな子どもの姿ではないのかもしれません。 愛するバラに寄り添う、もう一輪の花になり、仲良く夜風に吹かれているような気もします。 でもそれだと、夕日を見るのに不便かしら。もしかしたら、飛行士の描いた小さな羊の姿をして、周りの草をモシャモシャ食べているのかも。 いずれにせよ、バラは「はかない」だけでなく、端正込めたお世話が必要な花なのです。 王子はそれを一年も一人きりにしたわけですから、こっぴどく絞られるに違いありません。 でも、面倒な小言を受けながら、王子はとびきりの笑顔を浮かべることでしょう。王子は、ムダに放浪していたわけではなく、深い知恵を蓄えて戻って来たからです。その笑い声を聞いたバラはとても安心して、幸せな香りを漂わせるに違いありません。 大切な人と離ればなれになったとき、元気づけてくれる一冊です。続きを読む
投稿日:2018.03.22
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J
昔読んだけどほとんど忘れてしまっていた。 ところどころのセリフはやっぱり響く…と思いながら数ヶ月前に読んだのでもう忘れてしまったけど。 定期的に読むのが良いのかも。
投稿日:2024.04.13
花
悲しいとき、辛いとき、迷ったとき、何度も読み直す大好きな本です。大切なことを沢山教えてくれます。中でもこの言葉がとても好きです。 「『じゃあ秘密を教えるよ。とてもかんたんなことだ。ものごとはね、心で…見なくてはよく見えない。いちばんたいせつなことは、目に見えない』 『いちばんたいせつなことは、目に見えない』」 忘れないでいるために、王子さまはくり返した。」続きを読む
投稿日:2024.04.08
いも
再読! 忙しいしんどい疲れたと思って久しぶりに読んだのだけど、忙しいよりももっと大切なことがあると改めて思えたので、このタイミングで再読して良かったです! キツネと王子さまのやりとりが好きです
投稿日:2024.04.07
こむぎ
小学生のころ唯一好きな本でした。 子供のころ読むのと今読むのでは感じ方が少し違う。繰り返し読みたい本です。 『大切なものは目に見えない』 なにかに悩んだ時にいつも思い出す言葉です。
投稿日:2024.04.01
フジこ
オリラジのあっちゃんが言ってた 「"運命の人"とは突然出会う訳ではない 相手を大切にしながら過ごした時間が 少しずつ相手を"運命の人"にしていく」 って言葉が素敵だったなぁ。これは恋人に限…らず、色んなことに当てはまる名言だね! 個人的にはキツネを懐かせるくだりが好きだ〜。続きを読む
投稿日:2024.03.28
アラエッサ
このレビューはネタバレを含みます
幼少期に読んだ気がするが、王子様が旅をしてキツネと友達になる緩い話の印象だったものの、もっとややこしい話だったのだなと驚き。 でもやはり、キツネと知り合って仲良くなるところが一番好きだ。 そして王子さまの笑い声を聞いておくことで、王子さまが星に帰った後、地球から空を見上げるとたくさんの星のうち一つでは王子さまが笑っていて、王子さまと出会う前の星空とは違ったものになるという、ロマンがあって楽しい。 しかし、王子さまの星への帰り方で、地球では死んだようになるというのが通常の人間の死で、星に帰るのが天国に行く比喩のようで複雑な気持ちになる。 人間の死とは己の星に帰ることなのだという死生観の1つとしても良い。
投稿日:2024.03.27
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