【感想】無能の人・日の戯れ

つげ義春 / 新潮文庫
(31件のレビュー)

総合評価:

平均 4.2
9
11
5
0
0

ブクログレビュー

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  • ちかち

    ちかち

    落ちぶれた人たちの侘しくて虚しい淡々とした話。でも、所々に出てくる台詞、コマがめちゃくちゃ心に刺さる。
    つげ義春先生の描く後ろ姿の哀愁の漂い方が半端無い。この漫画ほど効果線の垂れ線(どんより線)が魅力的な作品もないんじゃないかと思う。
    心に刺さる台詞、傍にメモして心に留めておきたいくらい、良い。
    ★…4.5
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    投稿日:2024.02.16

  • asw

    asw

    漫画を読むのは久しぶり。正直に言うと気持ちが悪い絵なのだが、これがなかなかどうして奥が深いのだ。
    主人公はまともな仕事を持たない、さえない中年男性(妻子持ち)。短編はそれぞれ、オチすらない。なのにこの奇妙な心地よさはなぜか。
    主人公の本職は売れない漫画家だが、川原で拾った石を売ろうとし、奥さんのパートで養ってもらっている。著者本人を描いたものではないかともいわれる。
    この男性は人生に対するモチベーションも全くなく、当然貧乏なのだが、嫌味が無いので共感できたりする。他の登場人物も痛々しくむなしい。時代は昭和だと思うが、八王子の描かれ方には笑った。
    役に立たない人でもこうして暮らしていかれたというのは、悪くない世の中だったのかもしれない。
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    投稿日:2023.07.11

  • F.ield

    F.ield

    それぞれの世界に没入させてくれる。
    へんてこりんな人達ばかりなのに。

    不思議としっかり没入させられてしまう。

    つげ義春…恐るべし。

    投稿日:2022.10.22

  • Като́н

    Като́н

    『日の戯れ』や『散歩の日々』みたいな暖かい気持ちになるような話もあれば、鬱々とした、しかし大名作『無能の人』みたいな話もある素晴らしい短編集。貧しげで見窄らしいものに対する親しみは俺にもある。

    投稿日:2022.03.07

  • クークー

    クークー

    人生の不安、やるせなさ、後悔、八つ当たりの吐け口。言葉では言い表せない内なる感情。登場人物を通して心が揺さぶられる。名作「無能の人」は読後膝を抱えて、ため息をつき、何もしたくなくなる。そしてまた読み返したくなる。答えなどない。あるのは逃避願望とやるせない気持ちばかり。続きを読む

    投稿日:2021.04.29

  • tsuchinoko2021

    tsuchinoko2021

    つげ義春の作品は忘れた頃に思い出しては頁をめくっている。 なかでも『無能の人』の連作は最高傑作だと思う
    。著者を投影した主人公には、先が見えない虚無で退廃的なやるせなさの中に、流されながらも生きていくしたたかさが見える。
    この“やるせなさ”を感じとることが私にとって、一連のつげ作品に共通している魅力だと思う。
    続きを読む

    投稿日:2021.01.26

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