【感想】発達障害の子どもたち、「みんなと同じ」にならなくていい。

長谷川敦弥, 野口晃菜 / SB新書
(9件のレビュー)

総合評価:

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  • 【人はちがう。それでいい。そこからはじまる】

    発達障害を持つ子供は実に才能豊かであるが残念ながら日本の教育制度の枠からは外れてしまうことが多い。著者が代表を勤める【LITALIKO】は凸凹のある子を育てる教室ジュニア、創造力を育むワンダー、就労支援のワークスという3種類の事業所を運営している。著者自身が子供のころ枠にはまらない子供であった。先生から毎日クレーム電話が来た幼稚園時代のエピソードから本書は始まっている。子供時代は苦しみの連続であったが大学生の時バイト先のオーナー夫妻に励まされ、人と違うということは素晴らしいことなのだと思えるようになる。
    特性が短所になるか長所になるかは環境次第。ADHDは注意力散漫なのではなく全方位的に関心が向かうのでターゲットの範囲が広い。多動性は刺激が好きで行動力があり起業家に多い。など本当に考え方次第であり狩猟民族であれば長所になり得ることが農耕社会になり変化していったという説明もわかりやすかった。全教科で平均点を取ることを目指す教育も決して間違ってはいないのだと思う。思うのだが・・・凸凹があることを受け止めて得意分野を伸ばしてあげることはもっと大事だと感じた。
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    投稿日:2017.06.23

ブクログレビュー

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  • 黒田あすか

    黒田あすか

    一人一人が生きやすい環境づくりってよく言われてはいるけど、まだまだ追求が必要なんだなあって思いました。
    苦手となっていることの観察をして、適切な対処方法で支援ができるということを公教育でも、できたらいいなと思いますし、私もその一人になりたいと思いました。
    そして、相手の可能性を信じることの大切さも感じました。
    まだまだインクルーシブ教育について無知なことが多いので、学び進めたいです!
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    投稿日:2023.12.10

  • ドラソル

    ドラソル

    発達障害の人について、就労支援サービスの経営者が自身の体験を踏まえて書いた一冊。

    発達障害でも様々な特性があることを知った。
    また、具体的な事例が勉強になった。

    投稿日:2023.05.14

  • miha

    miha

    発達障害を前向きに捉えられる本。勇気をもらえた。
    特に最後の後書きがよかった。泣きそうになってしまった。

    投稿日:2022.08.25

  • 塚本 敏明

    塚本 敏明

    個人的な価値観とマッチして、大変共感した本でした。
    それと共に、「障害ってなんだろう?」と改めて考えさせられました。

    『障害の度合いが重い子であったとしても、周辺環境に多様性を生かす力があれば、本人の困り事は少ない。逆に医学的には何の障害がなくても、周辺環境に人を生かす力がなければ、生きづらさ、要は「障害」を抱えることになります。』
    今、日本全体を見渡しても、「障害」を抱えている人、いっぱいいるのでは?

    プロフェッショナル仕事の流儀で精神科医・本田秀夫さんが、発達障害を専門にする日本屈指のスペシャリストでありながら、「“普通”とは何か?」「幸せに生きるとは?」について、常に自分に問い続けているみたいな話がありましたが、それとも繋がりました。

    視力の悪い人が、眼鏡やコンタクトによって、現代の社会で障害ではないように、「個(スキルの習得)」と「環境(家庭環境も含む)」にアプローチしながら、個別教育で社会を変えようしているLITALICOさんの活動を応援したいと思いました。
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    投稿日:2020.06.07

  • chank1129

    chank1129

     ADHD当事者でもある著者の生い立ちや、著者が代表取締役に就任した株式会社LITALICOの活動について、また著者の理念など、事例を踏まえながら説明してくれる一冊です。
     私はADHDではなくHSP(非常に敏感な人々)という気質を持っているようで、一時期はADHDを疑って医師の診察を受けましたが、スクリーニングテストではネガティブでした(グレーゾーン?)。私のようにADHDだと思っていたら実はHSPだったという方は意外といるようです。
     それでもやはり本書は多くの共感とともに読めました。「障害は人ではなく、社会の側にある」という考え方や「障害のない社会をつくりたい」という目標には特に賛同します。発達障害をはじめとして、様々な障害について今よりさらに理解が広がれば、社会の中で生きやすくなる人々がもっと多くなるだろうなといつも思います。いろんろな人がいて、違いがあって、それがいいんだと誰もが自然と認識できさえすれば世の中明るいのになあ、なんて考えてしまうんです。
     著者が示してくれた事例を読み進めていくうちに自分にも自信が湧いてくるような気がしました。また、褒めてくれる人、認めてくれる人の存在がやっぱりいい影響を与えてくれるんだなと改めて感じます。否定され続けてきた人は自信も気力も失ってしまうんです。出会った人や生きていく環境のせいでつぶされる人もいれば、逆に恵まれて生き生きとした姿で活動できる人もいます。子どものころから本人の長所を伸ばせるようにできたらどれだけ幸せな人が増えることか。
     教育の現場もこれから大きく変わっていくでしょう。現在ではまだ対集団教育が主でしょうが、近い将来のうちに、個別教育が主流になっていってほしいです。少子化の今だからこそ転換期となりうるのではないでしょうか。ひとりひとりに適した教育をする。私も子ども時代をそんなふうに過ごしたかったです。今からでも個別教育を受けたいとすら思います。
     この本は教育の場、政治関係の方、発達障害に興味のある方だけでなく、たくさんの方に読んでいただきたいです。タイトルに書かれているような『「みんなと同じ」にならなくていい』という考え方も世の中にはあるんだと多くの方々に知っていただくだけでも救われる方はいます。私もそのひとりです。
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    投稿日:2017.04.25

  • bs_yasagure

    bs_yasagure

    発達障害と一言に言っても、実に様々な症状がある。ペーパーテストの結果はいいのにじっとしていられない子や、他人と合わせることが難しい子、気持ちを汲み取ることが難しい子など、普通の学校教育に合わない子は少なくないだろうし、本書に取り上げられるような手厚いケアや長所を活かした教育が出来るのは理想ではあるが、それに対する理解は今あるのだろうか?少子化社会だからこそ、今は多様性を重んじる教育に移行できるチャンスだとは思うが、現状を考えるとやはり難しさがあるとつい思ってしまう。続きを読む

    投稿日:2017.01.29

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