ロードス島攻防記

塩野七生 / 新潮文庫
(64件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
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24
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  • 騎士の時代の最後

    キリスト教世界とイスラム教世界の最前線だったロードス島をめぐる聖ヨハネ騎士団とトルコのスレイマン一世の争いが描かれている。塩野さんのストーリーらしく,人を深く描いていて,非常に臨場感がある小説になっている。
    前作の「コンスタンティノープルの陥落」に続き,このロードス島をめぐる戦いでも,大砲が活躍し,城の扱いも変わってきた。西洋の騎士が活躍する最後の時代だったのだろう。
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    投稿日:2017.02.25

ブクログレビュー

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  • yoh7011

    yoh7011

    イスラム世界に対してキリスト教世界の最前線に位置するロードス島。コンスタンティノープルを陥落させ、巨大な帝国を形成しつつ西進を目指すオスマン・トルコにとっては、この島は喉元のトゲのような存在だった。1522年、大帝スレイマン1世はついに自ら陣頭指揮を取ってロードス島攻略戦を開始した―。島を守る聖ヨハネ騎士団との5ヶ月にわたる壮烈な攻防を描く歴史絵巻第2弾。

    闘いが始まる前にロードス島に着任したイタリア騎士のアントニオと、
    ヴェネツィア共和国が密かに送り込んだ城塞築城技師のマルティネンゴ。
    この二人を登場させたことで、圧倒的防御にまわったロードス島攻防記の、
    騎士たちの戦闘による活躍と、市民たちまでもが協力にまわった要塞防御の二面を、
    分かりやすく物語にしている。

    時のトルコのスルタンはスレイマン大帝。
    トルコという国としても、国力充実していた時期であるし、
    スレイマン大帝という非常に有能な人物のおかげで、ますます威力に拍車がかかる。
    もしもスレイマン大帝でなかったら、非常に徹底した封鎖作戦と物流作戦、
    および聖ヨハネ騎士団敗北後の住民および騎士たちの無事な撤退はありえなかっただろうと思える。
    この戦争を通して騎士の中の騎士と呼べるのはスレイマン大帝である。

    そして、ロードス島を撤退した後の騎士団の後日談があるのがよかった。
    スペイン王カルロスの思惑もあり本拠地をマルタ島に移す騎士団。
    マルタには行かず修道僧としての生き方を選んだアントニオ。
    怪我のために自らはヴェネツィアに戻り、弟子をマルタに派遣したマルティエンゴ。
    マルタ島で何もかも一から築き上げた聖ヨハネ騎士団は、
    ナポレオンに追放されるまで、北アフリカを戦場にマルタを守りきる。
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    投稿日:2019.05.24

  • beakmark

    beakmark

    高校で世界史を選択しなかった自分としてはキリスト教世界のヨーロッパ史もさっぱりだし、ましてやイスラム圏をや。

    この2つが交錯する時代の話はだから新鮮。

    投稿日:2019.01.20

  • Στέφανος

    Στέφανος

    解説:粕谷一希
    薔薇の花咲く古の島◆聖ヨハネ騎士団の歴史◆「キリストの蛇たちの巣」◆開戦前夜◆1522年・夏◆1522年・冬◆エピローグ

    投稿日:2018.10.10

  • キじばと。

    キじばと。

    『コンスタンティノープルの陥落』につづき『レパントの海戦』へとつながる三部作の第二弾です。

    ビザンチン帝国がオスマン・トルコに敗北したのち、ロードス島に拠点を置く聖ヨハネ騎士団がトルコのスルタンであるスレイマン一世の猛攻に対してどのように戦い、どのような結末を迎えたのかということを、ラ・ヴァレッテ、オルシーニ、アントニオといった若き騎士たちや、ヴェネツィア共和国からロードス島へわたり砦の強化に尽力した築城技師マルティネンゴといった登場人物の眼を通してえがいています。

    同時に著者は、前著であつかった1453年のコンスタンティノープル攻防戦を参照しつつ、「1522年のロードス島攻防戦は、……七十年前に起こったことから生じた影響を、全面的に受けるかたちで行われる、最初の戦争になるのである」と述べており、ヨーロッパの戦史におけるロードス島攻防戦の意味を俯瞰的な視座からもとらえようとしています。

    前著が比較的「小説」らしい語り口をのこしていたのに対して、今作はもうすこし「歴史読み物」といったような印象が強く感じられる作風だったように思います。
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    投稿日:2018.09.04

  • morizo1000

    morizo1000

    8/14
    時代の変化を描く
    十六世紀前半のオスマン・トルコ帝国の興隆と東地中海キリスト世界の対立。帝国の伸長と領土型貴族の対立。大砲・地雷という攻城兵器と築城技術の対立。
    十字軍征服後のエルサレムでの防衛・医療活動〜ロードス島での海賊・医療活動〜マルタ島での海賊・医療活動〜現在の赤十字に至るまでの聖ヨハネ騎士団の変遷を描く続きを読む

    投稿日:2018.08.14

  • pbookbird

    pbookbird

    このレビューはネタバレを含みます

    おもしろかったけど、コンスタンティノープルの方が好き。というか、史実にせよ、ラストが甘くて締まらない。なんで海賊の砦壊すだけでそんなに相手をケアしなきゃならんのか。

    相変わらず西洋とアジアのスタイルの対比がいい。
    スレイマンはさすが立法者という感じ。甘いけどそこがいい。というか相手ただの海賊なのにそんな丁寧に扱うなんて、スターのくせにほんとボンボン感ある。
    カトリック側は見事な内輪もめでろくな体制を取らず、現場のみなさんは頑張ったにせよそのまま負ける。てかほんとスレイマンがいいやつすぎて、恐怖キャラのメフメトIIとの対談が聞きたくなるレベル。

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    投稿日:2018.05.20

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