【感想】ニュートリノ

多田将 / イースト新書Q
(11件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • rafmon

    rafmon

    不思議な魅力のある研究者。不思議な魅力のあるニュートリノ。考えれば、考えるほど、途方も無い世界観。原子を構成する原子核の、そのまた構成要素となる陽子と中性子。更にそれを構成するクォークと呼ばれる素粒子。その素粒子の種類として存在するニュートリノ。

    本著は、同じ著者による「すごい実験」と補完関係にあるとの事だが、補完としての意味もあるが、二度似たような内容を読む事で、読み流した部分がしっかり理解できていく。それでも、ニュートリノ振動理論などは、ついていけない部分もある。そういう所は、読み流しても良いかなと。
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    投稿日:2022.05.12

  • Kazu

    Kazu

    「ニュートリノ」なんて、梶田先生がノーベル物理学賞を受賞しなければまず聞くことのない言葉です。
    物理学を学んでいる人でも、詳しくは知らない(他人に説明できない)人が多いのではないでしょうか。

    「ニュートリノ」は、「ニュー」「トリノ」ではなく neutr/ino だそうです。
    neutr は「ニュートラル」で ino はイタリア語で「小さい」という意味で、電気的に中性で非常に小さい素粒子が「ニュートリノ」です。

    「ニュートリノ」は誰かが見つけたのではなく、ある観測結果から「なくてはならないもの」として考えられたものです。
    ある観測結果とは、中性子が崩壊して陽子と電子に変化する時にエネルギーが減ってしまうという現象です。

    中性子が持っていたエネルギー > 崩壊後の陽子と電子のエネルギー

    物理学の基本原理である、エネルギー保存の法則に従うなら、減った分のエネルギーに相当する「なくてはならないもの」が存在しなくてはなりません。
    この(最先端の観測技術でもなかなか捉えられない)幽霊のような謎の素粒子を「ニュートリノ」と名付けたのです。

    これだけ知っていれば、「ニュートリノってこんなものでしょ!」って知ったかぶりをしていいと思います。

    「ニュートリノ」が存在する証拠を見つけるにはそれこそ「すごい実験」を根気強く続けなくてはなりません。

    本書は2011年に刊行された「すごい実験」とほぼ同じ内容ですが、「すごい実験」は多田将さんが高校で行った4回の講義を書籍化したもので、Q&Aが随所に盛り込まれています。
    本書は「すごい実験」の要約みたいな感じですが、ノーベル物理学賞受賞理由の「ニュートリノ振動」について章を設け詳しく説明しています。

    私は、「すごい実験」よりも先に本書を読んじゃったのですが、「すごい実験」を先に読んだ方が良かったなあと思いました。
    ニュートリノって何?と興味があるなら、本書の第1章「ニュートリノとは何か」(50ページくらい)だけ読んでみるのもいいかと思います。
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    投稿日:2021.11.26

  • yoshidamasakazu

    yoshidamasakazu

    多田将
    ニュートリノ 入門書

    ニュートリノ振動理論 を中心として、ニュートリノの性質を わかりやすく説明している。ニュートリノの物理学的な偉業や性質は理解できた

    現代社会や産業への功績がなく、未来社会に何をもたらすのか未知数であるなかで、ノーベル賞を受賞していることに、無用の用としてのニュートリノの凄さを感じる

    この本では例示されていないが、ニュートリノの使われ方は ガン治療、新エネルギー開発、新たな情報通信網、宇宙移動手段のほか、核兵器を無効化する新兵器の開発とか ではないか?

    反物質、対消滅は SF的で面白い〜物質と反物質が対消滅する場合、エネルギー保存法則により 両者のエネルギーが残り、光として現れる

    原子の構造が 太陽系と同じというのが ロマンがある〜太陽に相当する核(原子核)があり、周りを惑星に相当するもの(電子)が回っている


    ニュートリノ振動理論
    ニュートリノは時間とともに別のニュートリノに変化する〜素粒子の種類が時間とともに変わる。ニュートリノ振動が起きていれば、ニュートリノの質量に差がある


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    投稿日:2020.08.17

  • sallyme12

    sallyme12

    ニュートリノとは何かを、やさしく紐解いてくれる一冊。物理学を勉強してない私でも理解できた。あらゆる物理現象や実験を猫にまつわるたとえ話で解説してくれる。天才的に解説がうまい方だが、多分すごい変わった人だと思う。笑続きを読む

    投稿日:2019.10.20

  • hibino

    hibino

    まず、表紙のスーパーカミオカンデの写真が美しい。図書館で借りて読んだけど、表紙のために本買おうかと考え中。内容はさすが多田先生、ニュートリノのこと何もわからない私でもちゃんと読めて何となくは理解できました。Twitterでの猫画像の拡散に例えたり、シュレディンガーの猫の思考実験で猫を○すのは猫好きには耐えられないと、白猫と黒猫に変えて説明したり、とても楽しく読めました。続きを読む

    投稿日:2019.03.26

  • tmm

    tmm

    この本の前に読んだ、ニュートリノってなんだ?よりも分かりやすかった。
    2冊を読んだことにより、理解が深められてよかった。

    投稿日:2019.02.22

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