【感想】ドンナ ビアンカ

誉田哲也 / 新潮文庫
(79件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
13
41
20
2
0
  • やっぱり口直し的な存在、魚住

    いやいや、いつもの誉田氏の作品とはテイストが違い、
    最後はほっこりした気持ちにさせられました。
    警察小説であるにもかかわらず、
    恋愛話に比重が大きく、それがピュアでいい!
    警察側(魚住視点)と、村瀬なる人物の2人の視点で物語は進み、
    どこでどう交わるのか、事件の真相を考えるのも楽しめました。
    ぜひまた彼女の活躍が読みたいです。
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    投稿日:2017.03.12

  • なぜかほのぼのする犯罪小説です

    池袋署の魚住と金本、略して「袋の金魚」。
    今は所轄が別れてしまった中年刑事の二人が再会。
    絶妙なコンビネーションで事件を解決に導くシリーズ第2弾。
    ミステリーというほどミステリアスではなく、サスペンスというほどハラハラしない。
    誰も死なずグロさもない。
    どんでん返しもなくて、読み手の望む通りの結末。
    何だろう、この安心感。
    姫川シリーズとは対極的な小説。
    犯罪小説というよりは恋愛小説なのかな。
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    投稿日:2017.02.25

ブクログレビュー

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  • さくら

    さくら

    このレビューはネタバレを含みます

    ちょっと展開は読めてしまったけど、面白かった!
    村瀬と瑤子の純愛な感じと、専務のくずっぷりが対照的でよかったかな。

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    投稿日:2023.12.23

  • Funya

    Funya

     魚住久江。
     警視庁練馬署の組対課強行犯係所属。階級は巡査部長で年齢は 42 歳。まさに油の乗った捜査官だ。その女性警察官の活躍を描く警察サスペンス。シリーズ2作目。
             ◇
     外食チェーンの専務が誘拐された。犯人は専務の携帯を使い、身代金2千万を要求するメールを社長の携帯に送りつけてきたという。さらに店長の村瀬も専務とともに拉致されているこもわかった。

     事件を所轄する中野署に合同捜査本部が設置され、他の所轄にも1人ずつの応援要請があった。練馬署から召集された久江が捜査本部に駆けつけると、かつて同僚だった金本の顔が。はからずも懐かしいコンビが復活し、極秘裏に聞き込み捜査が始まった。
     序章及び終章と本編24章段からなる。

     なお物語は、久江と村瀬、双方の視点で交互に描かれる。

         * * * * *

     キーパーソンになったのは、不法滞在の中国人女性。本名は楊白瑶で27歳。( 作品タイトルは「白の女」という意味で白瑶を指す。)
     白瑶は留学のため来日したものの、学業が続かず退学。在留資格を失っても帰国せず、瑶子という源氏名でキャバ嬢をしながら日本に留まり続けていました。仮に不法滞在が発覚すれば強制送還となります。そこで浮上してくるのが偽装結婚。ここまでは、他の警察ミステリーでもよくある設定です。

     でも誉田さんはそこにきちんと味付けをしてくれました。偽装結婚の関係のはずの2人に純愛を絡ませ読み応えのあるストーリーに仕立てているし、副島専務の小悪党感も2人の愛を引き立てるのに十分。さすが誉田さんです。
     
    白瑶の純愛の相手となるのが天涯孤独な41歳の村瀬邦之。まじめではあるが人生に対してさしたる希望もなく、とりたてて社交的ではないという面白みに欠ける男です。
     本来なら村瀬は影が薄い存在だっただけに、この純愛ストーリーは村瀬の存在感を格段に引き上げたと思います。

     そして、主人公の魚住久江について。
     姫川玲子のようなキビキビ (暴走?)した行動力は見せないものの、捜査対象者に配慮しながら相手に心を開かせていく独特の人間力を発揮する捜査官です。想像力と洞察力に富むところは、天祢涼作品の仲田蛍巡査部長に通ずるものがあります。
     そのうえ、玲子を下品にしてデリカシーを失わせたような相方、金本巡査部長のイラチぶりにもさほど動じないところが頼もしい。

     派手さはないけれど、そんな久江の人間性がきちんと味わえる作品だったと思います。

     さて、その魚住久江巡査部長。
     殺人事件が起こる前に動きたいということで所轄の強行犯係に配属されていたけれど、ついに本庁の捜査一課殺人犯係に異動することに。しかも姫川玲子班に入れるなんて、誉田哲也さんのサービス精神に謹んで感謝の意を表します。

     玲子 − 久江 コンビ。アクセルとブレーキを完備した最強レディース捜査官。もう楽しみしかないですね。
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    投稿日:2023.09.12

  • ultraman719

    ultraman719

    「オムニバス」(姫川シリーズ)読んで、最後に登場しそうなこと書いてあったので、魚住シリーズも完読!

    誰かの死の謎を解き明かすことより、誰かが生きていてくれることに、喜びを感じる。
    そういう刑事さんなんで、血ドバドバは少な目なのは、残念な気もする(^^;;

    しかし、捜査一課のラブコールを何度も受けるだけあって、鋭い洞察力はさすが!
    今回は、誘拐事件を解決!
    しかし、身代金2,000万とか、小悪党過ぎて何か、犯人に知的さが…
    何か、はじめから、魚住さんに色々気付かれて、解決される運命にあった感じの稚拙さが寂しい。
    まぁ、彼女の本来の目的は達成できてるから、ええんかな。

    さて、これで、姫川シリーズ絡みのは、ほとんど読んだ!
    次から、彼女も絡んだ作品待ってま〜す!



    いつでもかかって来い!笑
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    投稿日:2023.08.24

  • nao

    nao

    誘拐事件&恋愛ドラマ。2つの物語が徐々に近づいてく様は読んでて気持ち良かった。人間味もあって所々面白い。ただ、悪く言えば緊張感がなかった。

    投稿日:2023.08.23

  • 未来

    未来

    誉田さんの作品で痛々しい描写と胸糞悪過ぎる描写が多いのだけど、今回の作品は愛に溢れてたので救われました。
    最初は村瀬の事を瑶子を付け回して、勝手に一人で盛り上がってる奴なのかと思ったのだけど、瑶子との間に愛が芽生えて、偽りの関係を本当の関係にする為に誘拐されて、指を斬り落とされて、なんかもう村瀬の瑶子に対する愛情がすごかった。
    まあ結論は人騒がせな事件だったんだけど、村瀬と瑶子の純愛が守られて良かったなあと思った。
    あと、副島は言う事もする事も全部がクソだった。
    村瀬と瑶子と副島の三角関係がどうなるのか、誘拐犯を捕まえる事はできるのか、どきどきの展開が続いて面白かった。
    続きを読む

    投稿日:2023.08.20

  • satoko

    satoko

    人生に虚を感じている男の独り言のような始まりの中、ストーカー?強姦?と想像しながら読み始めた。ささやかな幸せを感じ、障害を乗り越え幸せを願い、誘拐の片棒を担がされる。恋愛と警察捜査と両方楽しめました。死者の出ない魚住作品は心温まる場面もありとても良かった。続きを読む

    投稿日:2023.02.19

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