【感想】カラマーゾフの兄弟(下)

ドストエフスキー, 原卓也 / 新潮文庫
(212件のレビュー)

総合評価:

平均 4.4
102
59
24
3
1

ブクログレビュー

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  • 花

    神とは、善と悪、罪への向き合い方、人を赦すこと、愛とは何か、そして家族や友人、恋人との関係などの本質が描かれています。
    こんなに長い小説を読むのは初めてで、読み終わるまで2ヶ月くらいかかりました!
    リョーシャが好きです。続きを読む

    投稿日:2024.03.22

  • sakamoto

    sakamoto

    このレビューはネタバレを含みます

    ついに読み切ることができました!読みたいなと思いつつもなかなか手が出ていなかったけれども、読めて良かった。充実した読書時間を過ごせたし、ドストエフスキーの他の作品も読んでみたくなった。私の読書の世界が広がりそうな予感がして嬉しい。

    下巻では、庶民や大地を肯定するところが印象的だった。ノブレスオブリージュ的な考えだろうか。農奴解放後の混乱という当時の時代要請だろうか。ドストエフスキーのお父様の事件とのリンクだろうか。特に庶民の底力を見た気がするが、判決についてはもう少し説明が欲しかった。ここは読者が想像の翼を広げる余地を残してくれたのだろうか。

    また、ミーチャが、自分の悪いところや滑稽なところを認めていき、最後はこれまで自分が裏切って、そして法廷では裏切られたカーチャとも和解するところも印象的だった。やはりミーチャの中には、心の奥底では誠実でありたいという願いがあったことをより強く印象付けられた。

    加えて、検察と弁護人の演説はどちらもすごく面白く、ぐいぐい読み進められた。ただ、人の一生を左右する刑罰についてこんなにも印象論ベースで語られるのかと怖くなり、「疑わしきは罰せず」の重要性を感じた。

    イワンとスメルジャコフについては、未必の故意という非常に面白いテーマについて取り上げられていて、なるほど未必の故意でこういう小説が出来上がるのか、と興味深く読んだ。でも、あのイワンの行動でスメルジャコフにゴーサインを出したと意図に反して解釈されるというのは、悲し過ぎる。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.03.09

  • のっぴ

    のっぴ

    このレビューはネタバレを含みます

    上巻はめちゃくちゃ読み進めるのが遅かったけど、下巻は面白くていっき読み。
    父フョードル殺しの罪で裁判にかけられるミーチャ。読み進めるうちに次男のイワンとコックのスメルジャコフのやり取りから真相が明かされる。真相が読者に明かされたにも関わらず、裁判は意外な方向へ。検事と弁護士のやり取りも非常に面白く読めた。とはいえ、神や来世の有無などもテーマになり、頭の整理があまりできていない。
    人間の一生について突き放されたり、生きるうえでのちょっとした解釈が出そうになったりと読んでて感情が乱高下する。

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    投稿日:2024.01.04

  • eachboy

    eachboy

    文句無しの名作。
    これぞ、昔聞いたキャッチコピーの(読まずに死ねるか作品)。
    多分、若き日に色々な日本の文豪達のと出会い、感銘受けたおかげで此処に辿り着いた感があります私の場合。
    芥川龍之介、夏目漱石、森鴎外、太宰治、三島由紀夫、坂口安吾等々、学校の図書館から40年後、先人たちのいざないがこの凄い物語に誘導してくれたんじゃないかなと。
    ずっと気になってたんだけど、遂に手に取りましてあっという間に読了。

    レビューするのがおこがましい位なので、感動し興奮した気持ちだけ此処に記しました。
    また違った方の翻訳でも読み始めたので気持ち的にどう変化するか楽しみでもあります。
    続きを読む

    投稿日:2023.10.13

  • smatoga

    smatoga

    上巻を読み始めてから1ヶ月以上が経ってしまったのだけれども、ようやっと読了。個人的には大審問官の中巻がおもしろかったなぁ。
    上巻の冒頭でアリョーシャの死について描かれているのだけれども、なんというか読み通したあとでも意味が汲み取れてない。もう一回読めばわかるのかしら、

    推理小説として読めばトリックはおもしろい。けれどもピースがうまくはまらないんだよなー。スメルジャコフとイワンの関係は推理小説的ではないから。
    罪の告白と、何が本当の罰なのかというのは、罪と罰にも共通する事柄のように感じた。
    続きを読む

    投稿日:2023.09.30

  • 帆掛船

    帆掛船

    2021/1/28 読了。
    ※以下、ドスドエフスキー作品の観賞の仕方としては、かなり誤っていると思われますので、ご注意下さい

    *************************
    『罪と罰』『悪霊』『賭博者』も読んだが、ドストエフスキーを読んでいると、ロシア人はどいつもこいつもダメ男、クズ男の面倒くさい連中ばかりに思えてくる。「こんなだからダメなんだよ、ロシア人」という声が聞こえてきそう。
    主人公はじめ登場人物達が、物語の中で悩み、苦しみ、悲しんでいるシーンに来ると、読んでいる此方も辛くなるが、ドストエフスキーに関しては、大半の登場人物に共感不能。寧ろ作中で失敗し、苦しみ、破滅してくれた方が、ハリウッドのアクション映画で憎たらしい悪役が、カッコ悪くやられていくようなカタルシスすら感じられる。そういう意味でストーリーは面白い。だから星4つ。
    更に余談。'21年、プーチン大統領は、ドストエフスキー生誕200年行事で、ドストエフスキー博物館を訪れ、メッセージノートに「ドストエフスキーは天才的な思想家だ」とか書いたそうだが、「ロシアは強いぞ偉大だぞ」とやっている方が、ロシアをダメ出ししているような作品をお気に召すとは少々考え難く、(本邦の政治家先生方がロクに本を読んでなさそうなのと同様に)実は1作も読んだことがないんじゃないかと、密かに疑っている。
    続きを読む

    投稿日:2023.09.17

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