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澤田瞳子 / 徳間文庫 (5件のレビュー)
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総合評価:
Castle
1
政争の中に己の義と信念を貫く、現代にも通じるエンターティメント
奈良天平時代。阿倍上皇と道鏡の仏教派 恵美押勝と大炊王の儒教派の対立の中、自分を磨き、国を支えていくという希望をいだき大学寮で学問に精進する若者たちを描く物語。否応なく政争にまきこまれながらも己の信念…と義をつらぬきそれぞれの生死がえがかれていきます。高向斐麻呂 桑原雄依 佐伯上信 赤土 磯部王 藤原広子 巨勢嶋村 それぞれのキャラクターの生きざまに泣いたり感動したりで最後まで一気によめました。 斐麻呂と赤土の友情がえがかれ、嶋村と牡鹿島足の対談の場面は涙がでます。また、長屋王の子孫であるため、出世街道からはずれている磯部王もキラリを光をはなちます。教科書では、恵美押勝(藤原仲麻呂)の乱は習いましたが、こんなにも奥の深い話があったのだと知りました。 歴史小説というと戦国時代や明治維新の頃のものや古代中国(春秋戦国時代)を読んでいたのですが、新たな境地が開けたようです。最高の歴史エンターティメントです。 続きを読む
投稿日:2016.06.19
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オールマイティ
奈良時代が意外と戦乱の時代だったことを知った作品です。澤田瞳子さんの作品は、10冊以上読んでますが、これがデビュー作(だったと思う?)とは思えない傑作で、まさに「栴檀は双葉より芳し」だと思います。
投稿日:2022.04.14
:*:♪・゜’☆…((φ(‘ー’*)
傍目には国粋主義だ宗教狂いだ利己主義だと見えるが、儒教・仏教・国家・情、何を大事に思うかだけの差であり誰も悪者ではないという立場がとても心地よい。 ただ、孝謙天皇の悪女色強すぎるのが気になった。この点…、坂口安吾の道鏡は誰も悪者にしない視点が好きだな。 758年淳仁天皇即位から恵美押勝の乱を経て称徳天皇重祚した後ぐらいまでの、学生が下級官僚になってからの人生あれこれ。 階層社会厳しい奈良時代設定というだけで内容は現代そのもの、政治等世の中に翻弄され、己の正義に縛られる。熱血漢と知識派との友情も歯がゆく、温かい。続きを読む
投稿日:2021.08.14
ktymknj
(Yodobashi.com電子書籍版) 基本的な歴史を知っているので若干つらいものはあるが、途中からはぐいぐい引き込まれた。さて、下巻は?
投稿日:2020.09.01
nukata
主人公と赤土は勿論、大学寮の魅力的な登場人物たちにあっという間に引き込まれた。こんなに夢中になって寝食も惜しんで読みたいと思った本は久しぶり。
投稿日:2018.12.18
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