まぶた

小川洋子 / 新潮文庫
(139件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
18
48
50
8
2

ブクログレビュー

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  • 高橋

    高橋

    「えっ ここで終わるの?」と思ってしまった話がいくつかあった。雑踏の中である人物の後を頑張って追っていたら途中で見失ってしまって、追いかけるのに必死だったもんだからふと周りを見たら自分が今どこにいるのか分からなくなっていて、急に孤独を感じて戸惑う、みたいな。勝手についていって勝手に置いてけぼりになったくせに、「こんなところにひとりで置いていくなよ」と思ってる、みたいな。
    『博士の愛した数式』のイメージでこの本を読むとちょっと難しいかもしれない。
    「あれ?これ前の話にもあったような?」と思う箇所がいくつかあった。(野菜売り、身を小さくしていれば、ナチス、などなど)坂木司の『短劇』みたいだなと思った。
    全部よかったけど、「飛行機で~」「まぶた」「匂いの収集」が特によかった。
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    投稿日:2020.08.23

  • 地球っこ

    地球っこ

    このレビューはネタバレを含みます

    ページを捲っていると、わたしから切り離された魂魄が仄暗い湖の底に沈んでいくのが分かる。ああ、この感じ。最初は水の冷たさにぞわぞわするけれど、水中の色が濃くなっていくほど、とろりとした温かい何かに包み込まれたように心持ちになっていく。

    この短編集では、突然この世から切り離されたものが、まるで宝物のような秘密と煌めきを持って描かれる。たとえば「突然訪れる死」「ハムスターの切り取られたまぶた」「もげた背泳ぎの強化選手だった弟の萎えた左腕」「髪の毛が生えた卵巣」失ったものは、もう戻ってこない。それらは死の塊となって、そっと生きる人間の心に寄り添っている。きっと、わたしたちはすぐそばの「死」の気配に時折耳を傾けながら、生きていくのだろう。

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    投稿日:2020.05.07

  • トッチ

    トッチ

    短編集です。
    えっ?という終わり方や、怖い、怖い!という終わり方や、やっぱりそうなるよね。という話があります。

    投稿日:2020.03.08

  • 夢追人009

    夢追人009

    不可解な事象を体験しながらも人は誰も不幸だと認識しなければ十分に幸せなのだと感じさせてくれた小川洋子さんの心奪われる8編の物語。『飛行機で眠るのは難しい』嘘は己の内面を着飾る服で愛とも言えるでしょうね。『中国野菜の育て方』光る野菜と謎のおばあさん。『まぶた』少女はハムスターの二の舞から救われたのかもね。『お料理教室』一刻も早く帰りなさい!『匂いの収集』五体満足な内に逃げなさい!『バックストローク』弟よ!あなたを捨てたわけじゃない。『詩人の卵巣』さあ、眠りなさい。『リンデンバウム通りの双子』家族を大切にね。続きを読む

    投稿日:2019.04.30

  • 土萠

    土萠

    意味不明と片付けてしまえばそれまで、とも言えるようなシュールな世界観。でもそこにはうっとりするような美しさとか、心に引っ掛かるイメージとか、温もりとかが確かにあって、これぞ芸術、文学的文章……という感じ。堀江さんの解説を読むとまたなるほどなあと思います。続きを読む

    投稿日:2019.01.03

  • kairi777

    kairi777

    一見、日常的な風景なのに、いつのまにか非現実な世界に入っていることに気づいた。
    小川洋子さんが描く静謐な雰囲気は変わらず。

    投稿日:2019.01.03

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