シャーロック・ホームズの思い出

コナン・ドイル, 延原謙 / 新潮文庫
(63件のレビュー)

総合評価:

平均 4.2
25
19
15
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ブクログレビュー

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  • hy343

    hy343

    「シャーロック・ホームズには兄ちゃんがいて、英国政府の重要な仕事をしているらしい」というのをどこかで読んで(例によってどこだったかは忘れた)、ふと興味を引かれたので、当該本を読んでみた。

    ホームズ物の2冊目の短編集とのこと。

    読み始めてみると、あれ、オレってホームズ物をまともに読むのは初めてかも、と思い当たる(児童文学とかでしか読んだことがなかったかも)。

    大人向けの(?)ホームズの人となりが描写されているが、事件に関わっていない時はほとんど引き篭もりであるとか、その割に拳闘を能くするとか、カン高い声でまくしたてるとか、時にはコカインなんか嗜んじゃったりするとか、これまで抱いていた一本調子なホームズ像には、若干の軌道修正が必要になった。ワトスン君との隠微な関係(?)なんかにも想像が行かないではいられません(笑)。

    舞台も翻訳も古っぽくて大時代的(それもそのはず、発表は1890年代。この新潮文庫版も昭和28年発行、平成25年6月現在で113刷)なんだけど、その推理のロジックや解決の満足感なんかはほぼ色あせていないように感じる。例の「モリアティ教授との最後の闘い」なんかもこの短編集でのできごとだったし、意外に面白く読めた。

    ところでシャーロックの兄ちゃんはマイクロフトといって、推論力はシャーロックより上で、行動力は下で、体がデカイ(というより肥満)らしいデス。
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    投稿日:2019.06.21

  • りいこ

    りいこ

    ついに、ホームズの兄・マイクロフトや宿敵・モリアティ教授が登場。待ってました!
    でも、1893年当時「最後の事件」を読んだ人たちは本当に驚いたでしょうね。ドイルを罵る内容の手紙も届いたらしいですが、私だってリアルタイムで読んでいたら納得できていなかったかもしれない。
    他に特に印象に残ったのは「黄いろい顔」「グロリア・スコット号」かな。特に「黄いろい顔」は、終わり方が良いです。
    あとは「海軍条約文書事件」で不機嫌だったホームズが、ワトスンが協力するとわかった瞬間、機嫌を直す姿が可愛くて笑ってしまった。
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    投稿日:2019.02.26

  • 養老まにあっくす

    養老まにあっくす

    このレビューはネタバレを含みます

    子供のとき「最後の事件」を読んで、ホームズが宿敵モリアティ教授もろともライヘンバッハの滝壺に落ちる下りを読んだときの衝撃たるや、凄まじかった。ウルトラマンがゼットンに負けたときよりも、千代の富士が引退したときよりも衝撃だった。当時ロンドンの人々が喪服を来て歩き、ホームズの死を悲しんだというのもわかる。しかし、解説を読み、『シャーロック・ホームズの帰還』で見事復活を遂げることを知ると、私は狂喜乱舞した。もちろん、矢も盾もたまらず『〜帰還』を買い求めたのは言うまでもない。

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    投稿日:2019.01.29

  • とう

    とう



    最後の事件は唐突に現れたモリアティに戸惑ったものだが、
    彼が得体の知れない人物であり、奇妙で恐怖を感じる男であると同時に、ホームズの最大の敵であることがとても納得できたものだった。
    都合よく運んでいくのがいつものことであるが、それがこの作品の納得してしまう凄いところで、とても読んでいて気持ちいいくらいで、ホームズの物語には陶酔してしまうような何かがあるのだと思う。

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    投稿日:2019.01.12

  • 探耽

    探耽

    シャーロック・ホームズ短編集の第二巻です。
    探偵としての初仕事から、(ドイルにとっての)最後の事件が収録された一冊です。
    他作品と同様に、小さなものから大きなものまで、ホームズは自身が面白いと感じた事件を手掛けていきます。
    ライヘンバッハの滝の顛末を考えると、普通ならばタイトル通り最後なのだと思えるのです。
    シャーロックホームズを終わらせたいという著者の強い意思を感じます。
    読者の激烈な反対によって話は続くことになり、それによって面白い作品も世に出ることとなります。
    しかし個人の意見としては、「最後の事件」はホームズにとってモリアティとの一世一代の大勝負ですので、ホームズという生きている人間の感情としても最高の終わり方だったのではないでしょうか。
    このように、フィクションと知っていながらも深みに陥る問題作です。
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    投稿日:2019.01.03

  • サラかえで

    サラかえで

    何年かぶりのホームズである。ミステリにおける刺激ばかり求めてきたので、純粋な探偵小説、冒険小説である本作は大いに楽しめた。

    「白銀号事件」
    名馬の失踪と調教師の惨殺。捜査に乗り出すホームズとワトソン。ワトソンって結婚してたんだこの時点で…
    『吠えなかった犬』という証拠から導きだした推論が美しい。シンプルな解というのはわかりやすく、腑に落ちる。

    「黄色い顔」
    探偵の苦悩・失敗。こういう作品に私は弱い。探偵はヒーローであってもよいが、人間であってほしい。人間であることで、真実味が増す。

    「株式仲買店員」
    赤毛連盟を思い出した。
    一体なんの為のこのようなことをしているのか?不思議な依頼の全容を推理するホームズはやはり名探偵である。

    「グロリア・スコット号」
    ホームズが探偵を生業とするきっかけとなった事件。恐らくシャーロキアンには堪らないのでしょうね。後半の展開はしょうがないのだが、説明的なのがちょっと残念。

    「マスグレーヴ家の儀式」
    ワトソンと出会う前のホームズ。
    なんとなくホームズらしい事件。暗号・謎・名推理。

    「背の曲った男」
    後出しジャンケンはいただけないが、夫人の放った「デイヴィッド」という言葉から
    全てが繋がる趣向は素晴らしい。

    「入院患者」
    これもホームズらしい(わかりやすい)作品。
    「ぼくをごまかそうというおつもりなら、残念ながらお力にはなれません」ぜんぶわかっているホームズさん好き。

    「ギリシャ語通訳」
    マイクロフト初登場。海外ドラマ「シャーロック」に出てきたクラブの描写が!!(興奮

    「海軍条約文書事件」
    本作一押し。事件の謎、国際問題、ホームズの大移動、結末まで完成度抜群の作品。唯一、犯人も動機も予想外をいく傑作でした。

    「最後の事件」
    ホームズを終わらせるために生まれたホームズの分身。悪がいるから正義もあり。この対比は感慨深い。
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    投稿日:2018.05.01

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