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谷川浩司 / 新潮新書 (8件のレビュー)
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ドラソル
谷川九段による自伝。 日本将棋連盟前会長だけあって(米長九段の死去で会長就任→三浦九段の件で心身病んで辞職)、自身のこともさることながら、将棋連盟の話、コンピュータ将棋の話など色々面白かった。 面…白かったのは、棋士には勝負師、研究家、芸術家と3種類あり、それをバランスよく極めたいととか。 ちなみに他の棋士の分析は下記の通り。 ・大山康晴:勝負師(二枚腰) ・升田幸三:芸術家(新手一生) ・羽生善治:勝負師、研究家、芸術家 ・森内俊之:勝負師、研究家 ・佐藤康光:芸術家 ・渡辺明:勝負師、研究家 ・糸谷哲郎:勝負師(時間攻め) ・豊島将之:勝負師、研究家、芸術家続きを読む
投稿日:2017.09.17
kotaroyokoyama
理路整然としており非常に気持ちの良い文章だった。 まず第一に、読み手が谷川浩司から何を聞きたいのかを常に意識して書かれている。 また、棋士の心理などの専門分野は断定で述べており、そうでない部分や他…者の心情などは「~と聞いている。」や「~だと思う。」とはっきりしている。 内容も、獲得タイトル27期の超一流棋士ならではのものとなっており将棋ファンにとって他に比類するもののない名著である。続きを読む
投稿日:2016.04.09
tomtomusc
日本将棋連盟会長となった55歳で現役棋士でもある著者が将棋と年齢について語る。最初は勝負師、次に研究家、芸術家の顔を持ってバランスよく将棋には当たると良い。基本を抑えていなければ想定外のことをコントロ…ールできなく、勝負の世界で勝ち続けることは難しい。 とはいえ50位になると経験を上回る衰えがきつつあり、それを乗り越えた大山さんや現役を引退したとはいえ会長として連盟を盛り上げた米長さんはすごいという話。続きを読む
投稿日:2016.03.22
hito-koto
加藤一二三九段に次ぐ史上2人目の中学生棋士(その後、羽生善治、渡辺明が)、谷川浩司の「常識外の一手」、2015.6発行です。常識をわきまえぬ者は「プロ」になれない。しかし、常識に囚われている者(本筋し…か指せない人)は「一流」になれない と。谷川さんは、棋士には三つの顔、勝負師・研究者・芸術家の顔があるとのこと。すべて高いレベルの羽生さん、勝負師・研究者が森内さん、芸術家が佐藤康光さん、そして羽生世代を追う渡辺明さんが勝負師・研究者、糸谷哲郎さんが勝負師だとか・・・!羽生さんはやはりすごいんですね(^-^)続きを読む
投稿日:2016.02.28
さぬきうどん人
若くして将棋界のトップに立ち、50代になっても現役棋士を続けながら、将棋連盟の会長に就任した谷川浩司が語る将棋界の現在。 将棋の戦術は常に進化を続けるものであり、昨日の常識が今日の常識外になるらしい…。とはいえ、それは常識を無視するのではなく、常識を十分に理解したうえで、わざと常識から外れて試行錯誤してみる。その結果、常識外の一手は、常識になる。そんな考えで常識外の一手を研究し続けた著者が、今度は将棋連盟のトップとして将棋界に新たな一手を考える。 と、この話の流れなら将棋連盟にさぞ革新的な風を吹かせているのだろうと期待するが、連盟の経営について、特に目新しい物はなし。棋士対コンピュータの電王戦プロデュースも、前会長の置き土産だし。 棋士のピークの時代なら、常識外の一手を連発していた著者だが、管理職や経営者となると、勝手が違うということか。 しかし、自らを含めた個性的な棋士たちを、自身がまとめるという二役を両立させるのは本書だけではうかがい知れない葛藤や困難があると思う。プロ野球で例えるなら、選手とコミッショナーを兼ねるようなものだから。続きを読む
投稿日:2015.10.29
kun92
存外普通谷川先生の経験談というか。将棋の上での常識外の一手を解説したわけでもなんでもなく、だけど、常識がないとプロにはなれないが、常識にとらわれると一流にはなれないというのは真理だな。実例はほとんどな… x続きを読む
投稿日:2015.09.07
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