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泡坂妻夫 / 新潮文庫 (10件のレビュー)
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総合評価:
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MS(1763691)
様々な職人が登場する11の短編集。紋章上絵師という職業も初めて知った。 1990年の直木賞受賞作品だが既に絶版。中古本をAmazonで取り寄せて読んだ。この水準にある小説でさえ30年程度の寿命もない…らしい‥‥厳しい世界だ。続きを読む
投稿日:2022.08.10
chifuyuk
1990年の直木賞を受賞した表題作を含む11編の短編集。いずれも紋章屋が登場する。身近な話ではないが、1編1編が深みをもって書かれており、素晴らしい
投稿日:2020.04.21
Tetchy
今回はじっくり読ませてもらった。途中で次の日に持ち越さないよう、一編が完結するまで読んだのが功を奏した。 率直な感想を云わせてもらえば全てが一級品の短編集だ。 自伝的な短編、「増山雁金」、「簪」、「…弱竹さんの字」。 ラストに不意を打たれた「遺影」、大人の恋愛を感じさせる表題作や「絹針」、それに加えて自分なりのベストの二作品「くれまどう」と「色揚げ」。戦慄のラストの「竜田川」。 寂寥感漂う「校舎惜別」に微笑ましい「十一月五日」。 本統に素晴らしかった。続きを読む
投稿日:2018.09.09
nao
ひとつの出来事が様ざまに登場人物たちの遠い記憶(埋もれていた想い)をよびさます(よびおこす)。疎遠にあった関係がふたたび色めく話や、そのため隠されていた不穏の立ちのぼってくるものなど、物語は濃淡さまざ…まに哀しみをにじませた陰翳で彩られる。よい意味でも悪い意味でも技巧的な筆致が作品の味というか質に影響している。それはしかしミステリ作家としての性であろうから、著者(著作)の見るべき特徴(美質)として認められるべきものとは思う。人物たちのままならない人生を経てそして顧みられる情感が作品のよい余韻となっている。続きを読む
投稿日:2018.01.02
ゆみみゆ
女の肩から音もなく着物が滑り落ちるような。そんなふうに、静かな熱を持って淡々と進む短編たち。 どの話も尖るような勢いはないのに、いつの間にか指先に刺さった棘のようにじくじくと痛み出す。 「弱竹さんの字…」はラストに向けた展開が秀逸。 「十一月五日」には創造者の情念。 「竜田川」こういうミステリー、もっと読みたい。 「校舎惜別」怖い。なぜか怖い。続きを読む
投稿日:2015.05.20
monkeypod
時代に残されていく職人達とそのすれ違いの恋愛ストーリ。切ない作品ばかり。職人達の衰退と上手く行かない恋愛。泡坂得意の美しい綺麗ではかない恋愛話。ただ、なぜこれが直木賞?とは思う。似たような美しいストー…リは他にもあるし、泡坂らしいもっとユーモアのある作品やトリックの作品のほうが作者の恐ろしい力量が感じられるのだけど。続きを読む
投稿日:2012.02.06
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