【感想】合理的なのに愚かな戦略

ルディー和子 / 日本実業出版社
(13件のレビュー)

総合評価:

平均 3.3
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5
2
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ブクログレビュー

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  • aya00226

    aya00226

    このレビューはネタバレを含みます

    今の若者が地元志向で家族や友人との関係を重要視するのは、グローバルな時代にそった賢い選択=地方の再生につなげられる。

    ほとんどの企業は価格競争をしていると考えている。ほとんどは仕掛けられたと考えている。自分が値引きしたときの相手の反応を考えていない。

    本田宗一郎は、叙勲のとき技術者の正装は白のつなぎ、といってツナギを着ていこうとした。アメリカでツナギを着て社員の前に立ち感動を呼んだ。
    人間の脳はストーリー好き。

    選択と集中=ドラッカーとジャックウエルチ。
    リストラの代わりに使われた。実際には会社の規模を小さくすること。
    集中と単純化、で普通の規模の会社に戻ること。
    大企業ほど規模の不経済が働く。
    大企業病は人間の脳の仕組みに原因がある=変化を嫌い現状を維持したがる。

    イノベーションのジレンマ=過去を否定しないところには革新は生まれない。大企業は合理的にダメになり、小さなベンチャー企業にとって代わられる。

    選択の本質は、何かを選ばないこと。何をやるか、を考えるとうまくいかない。日本企業には戦略がない、とは捨てる勇気がない、という意味。

    JPモルガンは、報酬ギャップが高いほど業績がよくないことを発見した。ドラッカーは、経営者と一般従業員の差を、20対1までと考えた。

    大企業は上り詰めたところで新興企業に代わられる確率が高い。
    人数は100~150人まで。ダンバー数。それ以上になるとより多くの規則が必要になる。

    スティーブジョブス「ネットワーク世代は、アイデアはEメールや、iチャットで生まれると考えがちだが、それはばかげている」
    糸井重里事務所「ほぼ日手帳」ポーター賞を受賞した

    ダニエルコーエン「快感は成長が加速するときに得られるだけだ。だから大きな幸福感を得るときは、戦争によって破壊された後だ。高度成長時代の幸福感を味わえる」成長がストップすると快感もなくなる。もっともっと、という感覚が、報酬系の快感をもたらす。経済成長の麻薬。
    新しい世代は、報酬系の刹那的な幸福感ではなく安定した持続する幸福を求めている。これが内向きになった要因。=地元志向。自己実現できる仕事を見つけられれば多くの人が幸福になれる。

    『希望学』『希望のつくり方』など。希望を持つことは現在の幸福とつながっている。

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    投稿日:2022.08.30

  • eisaku0330

    eisaku0330

    日本の大企業病=官僚主義 「情熱」が希薄化
    日本社会の問題でもある 都会の偏差値秀才育成による
    答えのあるモノしか許容しない リスク挑戦を忌避

    1.「認知活動」だけでは社会発展はない
     知識・記憶・学習・思考
    2.リスクを取って「Action」
     「感情」情熱が必要→「決断」→「行動」
    3.大企業病がまん延
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    投稿日:2022.03.12

  • 横

    合理的をいっているのは、これまでの通説をいっています。
    通説を覆す、真の法則が、”逆説”です。
    クリステンセンの「イノベーションのジレンマ」に代表される、通説の裏にある、一見、非合理的にみえるルール、それを、”逆説”として紹介しています。

    第1章 顧客志向と、従業員思考
    第2章 牛丼戦争、プライシングの逆説
    第3章 ブランド戦略、企業ブランドか、商品ブランドか
    第4章 日本人のコミュニケーション下手
    第5章 企業には、大きさの限界がある
    第6章 中小企業で働く幸福感
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    投稿日:2021.11.12

  • rainygreen

    rainygreen

    顧客志向、ブランディング、プライシング、など、マーケティングの教科書に載っているようなセオリーを、表面的に鵜呑みにせず本質を考えてみよう、というのが趣旨。
    あまり論理的に説明するテイストではなく、著者独自の考え方というよりドラッカーやポーターなど著名な経営学者の教えを引用し組み合わせながら辛口に日本企業の経営戦略を切り刻んでいく、どちらかというとエッセイに近いような印象である。

    いろいろと面白いことが書いてあるのだが、日本企業・日本人のコミュニケーションの下手さ、というかコミュニケーションをサボる悪癖を指摘したあたりは的を射ていると感じた。
    自社が提供する製品・サービスの価値を伝えることができない、或いは伝えることをサボっているがため、安易に低価格化で競争に勝とうとする企業。
    自社のブランド価値を直接消費者に訴えることができない、或いは訴えることをサボっているがため、大量のTVCM投入や系列小売店・代理店向けの営業に注力してしまう企業。
    なんだか耳が痛い。

    しがらみ=インセンティブ構造(どようにすれば他人が思うように動いてくれるかが解るからこそ、自分も他人の期待に合わせた言動をとってしまう)という捉え方も興味深い(これも著者オリジナルのアイデアではなく紹介だけど)。
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    投稿日:2019.01.06

  • hiddie

    hiddie

    合理的(論理的)に思考すればするほど、予定調和に陥りやすく、非連続な変化を起こせないことがよくわかる。牛丼戦争のケースは当時のことをよく知らなかったので参考になった。
    様々な文献を参考に幅広くカバーされている一方、その文献を直接読めば、事足りる感もあり。続きを読む

    投稿日:2017.01.06

  • kstn

    kstn

    市場は合理的ではなく、人間は頑固に人間であり続ける。過去の事例や引用が多く、それらを引き合いに著者の考える「愚かさ」を導く。

    投稿日:2016.04.04

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