【感想】HARD THINGS 答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか

ベン・ホロウィッツ, 滑川海彦, 高橋信夫, 小澤隆生 / 日経BP
(147件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
42
54
28
3
0
  • 経営者は何を気にし、何に悩むのか。

    日本とアメリカの企業のあり方の違いはあると思いますが、経営者が思考する流れは大きく変わらないのではないかと思います。

    書籍自体は、筆者のこれまでの経験を時系列で、ストーリー仕立てで見る部分と、そこから得られた教訓や、気づき、著者の考えがカテゴリーごとにまとまっている部分の二つに分かれます。

    個人的には、気付きわ考えよりも、実際の流れを読むことで、追体験し、悩みを想像するものとして、すごく良い本だと思います。
    ここまで、赤裸々に描かれている本は珍しいのではないかと思います。


    そこから得られた気付きの部分は、ちょっとわからない部分もありましたが、経営者の思考の順番や、大切にしているものを見るにはすごくいい本だと思います。

    特に、ベンチャーの経営層に近い方には、強くオススメします。
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    投稿日:2016.08.25

  • 苦闘する人たちへ

    やたらと評判の良いこの本だがこれが本当に役に立つ人がどれだけいるのだろうと言う気がしなくもない。

    本当に難しいことは、「社員を解雇すること」「既得権にあぐらをかいた優秀な人々の不当な要求に対処すること」などなど自身の経験をもとに、答えを提供するのではなく苦闘している人に何かのインスピレーションとなるようにと書かれている。

    一般人が触れた最初のブラウザ「モザイク」を開発した22歳のマーク・アンドリーセンが立ち上げたネットスケープ社に押しかけたベン・ホロウィッツはウェブサーバーの開発を任された。ちょうどウインドウズ95にインターネット・エクスプローラーが無料でバンドルされたころだ。ネットスケープをAOLに売却した後マークとベンはトラフィックの増大によるトラブルを解決するサービス「クラウド」のアイデアを元にラウドクラウド社を立ち上げた。会社設立直後にITバブルの崩壊に見舞われ、IPOによる上場を目指すがこの時の運転資金は3週間分しかない。なんとか立ち上がったこの会社も顧客の倒産により資金繰りがつかなくなった。会社を分割し残った会社をなんとか生き残らせる。そうしながらベンが苦闘した出来事と、いくつかのヒントを語っている。

    自分へのメモ「やってないことは何か?」を聞くのは良いアイデアだ。

    「会社倒産の準備をするんだ」しかしベンはやらなかった。CEOは確率を考えてはいけない。会社の運営では、答えがあると信じなきゃいけない。答えが見つかる確率を考えてはいけない。とにかく見つけるしかない。可能性が1に9つであろうと1000にひとつであろうと、する仕事は変わらない。

    幹部を解雇する第1ステップはなぜ、会社に不適切な人物を採用したかを解明することにある。

    教育は、早い話が、マネージャーにできる最も効果的な作業の一つだ。

    所々にこういうヒントが有るので起業する人には役に立つのだろう。

    「大組織においては、どの職階においても社員の能力はその職階の最低の能力の社員の能力に収斂する」ベンが名付けた「ダメ社員」の法則によると、部下は直近の一番ダメな上司と比べ自分でもそれくらいはできると考え、同レベルの社員で占められると無能レベルに達する。だそうだ。

    ツイッター創業物語ほどのドタバタ劇ではなく真面目に書かれた本なのだが役に立つかどうかは少し微妙。この本に共感する人は苦労しているのだろう。
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    投稿日:2015.06.24

ブクログレビュー

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  • よこちん

    よこちん

    この本は、経営の指南書でもありエンターテイメントでもある。と感じた。
    一般会社員にはわからない、経営する側の気持ちを感じることができる。
    前半は、筆者がスタートアップのCEOとして体験してきたドキュメンタリーだが、後半は経営者が考えるべきことが書かれている。
    規模やレベルは違えど、中小企業の経営者にも響く内容だと思う。
    次から次へと決断を迫られるスピード感。まさしく、ヒリヒリ伝わってきて楽しむこともできた。
    上っ面だけで生きていない。それらを乗り越えた人物の言葉だけに、信用に値する。と感じた。
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    投稿日:2024.03.22

  • University of the Ryukyus Library

    University of the Ryukyus Library

    【琉大OPACリンク】
    https://opac.lib.u-ryukyu.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB18563467

    投稿日:2024.01.10

  • matsunokaori

    matsunokaori

    CEOの立場になって初めて実感する。個人も自身のCEOとなり、人財を雇用にレバレッジをかけることになれば、必要になる。

    投稿日:2023.12.18

  • blue222

    blue222

    ベン・ホロウィッツ氏の有名な著書。「平時のCEO」「戦時のCEO」という言葉が本の中で使われていたが、まさに戦時のような経営上の困難をいかにして乗り越えてきたかが描かれている。最後の締めくくりに「苦闘を愛せ、自身の性格、生い立ち、直感を愛せ」というメッセージがあるが、本を通じて、答えのない困難に直面してきた 著者の締めくくりとして本当に印象に残る言葉だと感じた。おそらく、この本は自身が経営者であるか否かなど、自分の置かれてる立場によってかなり感じるものが違うと思うので、立場が変わった時に再度読み直してみたい。続きを読む

    投稿日:2023.05.30

  • The city_Koh

    The city_Koh

    ・苦難に関するエピソードだけでなく、そこから得られた経営技術(組織構築、人事、文化等)やマインドセット、リーダーシップ等を細かく解説している。
    ・出典や言及されている人を元に以下の本も読んだことにより、より上記の理解が深まった。
     -High Output
     -1兆ドルコーチ
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    投稿日:2023.04.01

  • multilearner

    multilearner

    著者の起業や上場、会社運営から事業転換、売却などを通して経験した様々な「困難」が散りばめられており、それぞれに対応する知恵が記されている。本書を通して一貫して得られる教訓としては、成功するために答えのない課題に取り組む際に困難は付き物であり、困難があること前提で、その時に最善の策を打てるように胆力と意思決定力を培う必要があることだと感じた。また著者が様々な困難を克服する際に、人脈とその信頼関係が鍵となっているケースが多いところも印象的であった。続きを読む

    投稿日:2023.02.18

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