【感想】そばかすの少年

ジーン・ポーター, 村岡花子 / 河出文庫
(4件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • run

    run

    このレビューはネタバレを含みます

    「リンバロストの乙女」を読み始めてから、こちらが先だった、と気づき、慌てて電子図書で購入して同時並行で読んだが、どちらも良かった!
    主人公のそばかすはシカゴの孤児院で育ち、独り立ちするために材木屋に自分を売り込む。片手がないことから、支配人マックイーンは断るつもりだったが、そばかすの真っ直ぐな心意気に胸を打たれて森の木を盗賊から守るため見回りをする仕事を与える。誰もいないリンバロストの沼地をたった一人で守るのは大変だったが恐怖に打ち勝ち、次第に美しい自然に魅せられていく。また、素晴らしい自然の生き物の写真を撮る鳥のおばさんやその姪であるエンゼルと出会い、ますます仕事に精を出すようになる。リンバロストの森には高級家具に使うのにぴったりの木が何本もあり、盗賊に狙われていたので。
    リンバロストの自然の素晴らしさが何度も描かれ、動物や鳥、昆虫などの様子が詳しく描写され、行ってみたいと思わされる。
    一番大事に描かれているのは、そばかすの孤独とエンゼルへの思慕、愛する気持ち。当時としては絶望的なほどの身分違いの恋心が切ないほど描かれ、泣きそうになる。また、あまりにもそばかすが正直でいい人なので、マックイーンも彼を息子として愛おしむ。
    読者は誰もが、そばかすには幸せになって欲しいと願うのではないか。こんなふうに生きたいと思わせる。ぜひ中学生前後の若い人に読んで欲しい。

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    投稿日:2024.03.25

  • 赤木かん子【公式】

    赤木かん子【公式】

    ◆◆ ベッドでミステリー ◆◆ 第四十二回

    こちらの紹介は「リンバロストの乙女」でご覧ください。

    2018年12月04日

    投稿日:2018.12.01

  • Morris

    Morris

    子供向けの物語。といっても子供騙しというのではなく
    子供に正直さや誠実さや善良であること、
    自分が主人公でなくても、主人公の側の脇役としてでも
    他者への愛情について感じてもらいたいから子供向け。
    完全に勧善懲悪であるけど、意外にも悪の化身にも
    愛嬌があり、と思ったら思いがけない報いが・・・
    また主人公は純粋・高潔すぎるに加え、生い立ち、
    肉体のハンディキャップが足かせとなり、面倒くさい
    くらいにブレーキがかかり、ヒロインは自分の魅力を
    上手く使える現代的な小悪魔な面を持ちながら、
    現代の自由奔放とはいかない枠組みを持ち、
    まどろっこしいったらありゃしない。
    けど、読み終わったら幸せな気持ちになれると思う。
    スタートの設定から結末の180度回転は読めていても
    その間を宝石に詰めるなんて、素敵じゃない。
    それを理解してくれる人がいるなんて、さらに。
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    投稿日:2015.05.13

  • 河出書房新社

    河出書房新社

    片手のない、孤児の少年「そばかす」は、リンバロストの森で番人として働きはじめる。厳しくも美しい大自然の中で、人の愛情にはじめて触れ、少年は成長していく。少年小説の傑作。

    投稿日:2015.04.07

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