【感想】THE ARK 失われたノアの方舟 下

ボイド・モリソン, 阿部清美 / 竹書房文庫
(5件のレビュー)

総合評価:

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  • いよいよ明かされるノアの方舟の謎!

    いよいよノアの方舟の謎が解き明かされる。それはこれまでの常識を覆す奇想天外ともいえる仮説ではあるものの、周到に用意された伏線のおかげと聖書の解釈の幅のおかげで実に納得できる形で提示される。
    タイラーとディララの恋に発展するかどうかという関係や、ウルリックの執拗なまでの執念も見所の一つで、ノアの方舟やそこに隠されているであろう宝、上巻でその威力を存分に知らしめたプリオン病原体など、物語の終結に向けて加速度的に収束していく。
    タイラーは最後の最後に秘密を一人で抱え込むことになるが、次作に向けて明るい展望を伺わせる終わり方となっており、読後感はすこぶる良い。次作にも期待が高まる。
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    投稿日:2015.02.19

ブクログレビュー

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  • ykikuchi

    ykikuchi

    このレビューはネタバレを含みます

    "ネタばれあり

    歴史の「もしも」と現代科学のコラボレーション。まるで、ジェームス・ロリンズさんのシグマフォースシリーズのような作品。
    聖書にあるノアの方舟。聖書に記載されているものが、長年の伝承を繰り返すうちに誤った内容のまま伝わっているとしたら?神はノアに巨大な船を作らせて、動物のつがいとノアの家族を舟に乗せ、洪水が全世界を水没させるという内容が記載されているが、実は世界を滅ぼしたものは洪水ではなく、水辺に多く発生する疫病だったとしたら?
    その疫病はプリオンで、太古のプリオンを生物兵器に変えて、ノアの方舟伝説そのものを現代で行うことをたくらむ人物を阻止するのが主人公。
    プリオンと聞いて思い出すのが狂牛病(BSE)。プリオンという蛋白質が異常発生することで発症するもの。蛋白質なので、口から摂取することで感染していくものだと思っている。牛のえさに肉骨粉(牛や羊の脊髄などが入っているもの)を使っていたため発症した。人間でも食人の風習のある部族からクロイツフェルト・ヤコブ病の症例があると聞いたことがある。また、遺伝でプリオン病が代々受け継がれている家系があるそうだ(「眠れない一族」という本に詳しい)。
    本書では、それが空気感染するらしい。空気感染し、宿主である人間をむさぼりつくすと死滅する。体が溶けてなくなる恐ろしい兵器だ。幸いフィクションなので恐れる必要はない。
    歴史に埋もれた、人類がまだ発見していない遺跡があるかもしれないというストーリーには興味をひかれる。このタイラー・ロックの冒険はシリーズものらしい。次の作品も読んでみたい。"

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    投稿日:2018.11.06

  • 風見鶏

    風見鶏

    タイラー・ロックシリーズ一巻。
    タイラー・ロックがわりと頼れるいい男で気持ちよく読めます。脇を固めるのも屈強な相棒兼親友、好奇心旺盛な美女とベタなのですがそれがいいです。映画化しても映えそうです。
    容はとてもハリウッド的。アクション満載、謎があり悪の陰謀あり恋愛ありピンチあり……とてんこ盛りでした。楽しく読めます。
    すっきりとした後味。やってやったぞ。という爽快感もあります。面白かったです。
    続編も読みたいです。
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    投稿日:2015.11.26

  • HARUKA

    HARUKA

    何度も繰り返されるアクションに疲れたりもしたけど、ハリウッド映画って、こんな感じかも。読んでるうちに慣れたのか、最終章のあれやこれやのしかけばかりは、あからさまに思えたでしたが。(。。;)

    方舟に関しての謎解きというか、作中の解釈は、なるほど…と面白かった。続きを読む

    投稿日:2015.01.12

  • r1tchie

    r1tchie

    このレビューはネタバレを含みます

    ボイド・モリソンによるタイラー・ロックシリーズ第1弾の下巻。
    いよいよノアの方舟の謎が解き明かされる。それはこれまでの常識を覆す奇想天外ともいえる仮説ではあるものの、周到に用意された伏線のおかげと聖書の解釈の幅のおかげで実に納得できる形で提示される。
    タイラーとディララの恋に発展するかどうかという関係や、ウルリックの執拗なまでの執念も見所の一つで、ノアの方舟やそこに隠されているであろう宝、上巻でその威力を存分に知らしめたプリオン病原体など、物語の終結に向けて加速度的に収束していく。
    タイラーは最後の最後に秘密を一人で抱え込むことになるが、次作に向けて明るい展望を伺わせる終わり方となっており、読後感はすこぶる良い。次作が刊行されるかどうかは全く情報がないようだが、刊行されたら是非手に取りたいと思う。

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    投稿日:2014.11.06

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